SANADAとジェイ・ホワイトが大阪でスペシャルシングルマッチを戦う意味

SANADAとジェイ・ホワイトが大阪でスペシャルシングルマッチを戦う意味について書きたい。

2020年1月6日、内藤哲也選手とKENTA選手のストーリーがイッテンゴ「レッスルキングダム」の翌日にもう一つの因縁が生まれた。

獣神サンダー・ライガー選手の引退セレモニーが行われたあの日、メインイベントを飾ったのは、「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」内藤哲也選手&SANADA選手VSジェイ・ホワイト選手&KENTA選手だった。

東京ドーム大会が総決算ならば「NEW YEAR DASH!!」は新しい一年の幕開けを意味する。

それだけに、東京ドームで大合唱を妨害したKENTA選手と内藤哲也選手が対峙する以上に、パートナーの存在が大切だった。

「SANADA選手が内藤哲也選手を裏切るのか?」今振り返ると、僕の興味はそこに集中していたように思う。

終わってみれば全く裏切りなどなくそっと胸を撫で下ろしたわけだが。

ちなみに、2019年はジェイ・ホワイト選手が棚橋弘至選手の「IWGPヘビー級ベルト」に挑戦表明し、高橋裕二郎選手、チェーズ・オーエンズが「バレットクラブ」へ帰還した。また、タイチ選手が内藤哲也選手の「IWGPインターコンチネンタルベルト」宣戦布告するなどと少し振り返るだけでも濃い展開があったように思う。

2020年はイッテンゴの一件が大きく、ジョン・モクスリー選手と鈴木みのる選手、鷹木信悟選手の「NEVER」挑戦に集約されてしまっていたが、この2人に因縁が生まれたことにも意味があると思う。

SANADA選手とジェイ・ホワイト選手。ここ2年で飛躍したのは全く同じ。オカダ・カズチカ選手のライバルであるという立ち位置も一緒。ただ、大きく違うのは、目に見えるシングル戦線の実績ではないだろうか。

2020年を占うスペシャルシングルマッチを前にSANADA選手とジェイ・ホワイト選手について考えてみたい。

 

f:id:yukikawano5963:20200209092950p:plain

シングル無冠、最高のライバル

SANADA選手は新日本プロレス参戦から2年後の2018年以降に頭角を表してきた。

正確に言えばイッテンゴでオカダ・カズチカ選手に挑戦したあの日から大きくポジションが変わったように思う。

クールなキャラが口を開き、熱さを見せた。それまでも「G1クライマックス」で対戦カード自体はあったのだが、一発勝負のタイトルマッチはやはり雰囲気が異なるものになった。

2018年2月10日、「THE NEW BEGINNING in OSAKA 大阪・大阪府立体育会館」この日、SANADA選手は徹底的にオカダ・カズチカ選手を研究し、追い詰めた。

その内容をもってSANADA選手の株はストップ高へ。それから数回の激闘を経て、今のライバル関係にまで発展している。

ただし、(新日本プロレスで)シングルベルトの戴冠経験がない。メインイベンタークラスであり、4強に最も近い男の実績としては少し寂しいものになっている。

一方で、ジェイ・ホワイト選手はどうだろう?

 

グランドスラム、最強の天敵

「IWGPヘビー級ベルト」を“ガイジン”レスラーとしては最年少で戴冠。マディソンスクエアガーデンをフルハウスにした「バレットクラブ」のリーダーは最速で新日本プロレスのトップレスラーまで上り詰めた。

運命を変えたのは大阪だった。

2019年2月11日、棚橋弘至選手から「IWGPヘビー級ベルト」を奪うと「ニュージャパンカップ」はMSGでジェイ・ホワイト選手への挑戦権利を奪うトーナメントへと変貌した。

その後、内藤哲也選手を破り「IWGPインターコンチネンタルベルト」を戴冠したことで、「IWGP」のグラウンドスラムを達成。新日本プロレスの歴史に大きく名を残す実績を20代のうちに作り上げたのだ。

2020年の東京ドームではベルトを失ったものの、翌日に飯伏幸太選手から白星を飾り、いつでも返り咲きを狙えることをアピールしている。

オカダ・カズチカ選手にとって最強の天敵は、今か今かと再戦の機会を狙っている。

SANADA選手とジェイ・ホワイト選手。この試合の勝者が次の主役になる可能性すらあると僕は思っている。

 

IWGPかIWGP USか

ジェイ・ホワイト選手がこの試合を制した場合、一番美味しいチャンピオンは「IWGP USヘビー級王座」だと僕は思っている。

ジョン・モクスリー選手でもジョン・モクスリー選手を破った鈴木みのる選手でもどちらでも最大の獲物になる。

「バレットクラブ」対「鈴木軍」という極上の抗争へ発展する可能性もあるだけに、目が離せない瞬間が目白押しだ。

では、SANADA選手はどうか。内藤哲也選手は今、“あの男”との対戦を熱望している。

狙い目は春。春を制することで二冠王に対して、「IWGPヘビー級」だけを指名できるのは、「ニュージャパンカップ」になる可能性が高い。

黒だけを追い求める天才がいよいよ、黒へ王手を掛ける瞬間が訪れるのか。こちらの物語も楽しみである。

SANADA選手とジェイ・ホワイト選手。この日のスペシャルシングルマッチの結果か今後の新日本プロレスにとって重要な局面になることは間違いない。

→【ランキング参加中】人気プロレスブログはここからチェック!【クリックで応援お願いします】

→NJPW FUNのTwitterフォローはこちら