KENTAに詰め寄った男性へ思うこと

KENTAに詰め寄った男性へ思うことを書きたい。

2020年2月9日、大阪城ホールで新日本プロレス史上初となる「IWGPヘビー」と「IWGPインターコンチネンタル」のダブル防衛戦が行われた。

チャンピオンは史上初の偉業を成し遂げた「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」の内藤哲也選手。チャレンジャーはあの日から唯一“二冠王”の内藤哲也選手へ向かっていったKENTA選手だ。

試合のレポートは当日にアップしたので、そちらをチェックいただければと思うが、試合後に敗者となったKENTA選手に立ち上がって言葉をかけた男性、ひいてはSNSを見ていて気になったことがあったのでここにまとめておきたい。

まずは、僕の意見から。敢えて書くが、正直に言って「G1クライマックス2019」に参戦した当初のKENTA選手は苦手だった。

鈴木みのる選手や真壁刀義選手などのベテラン勢やしばらくエントリーから遠ざかっている高橋裕二郎選手、再び落選したYOSHI-HASHI選手、新鋭のトーア・ヘナーレ選手など他にもシングルマッチを見たいレスラーがいる中でKENTA選手のエントリーには疑問だった。

飯伏幸太選手との初戦を見て、その思いが膨らみモヤモヤとした感情としてずっと胸の中で膨らんでいた。

ただ、『バレットクラブ』加入以降、少しずつ少しずつKENTA選手への気持ちは変わっていった。

 

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SNSでの場外乱闘

KENTA選手は「NEVER」を通じて『CHAOS』の石井智宏選手、YOSHI-HASHI選手、後藤洋央紀選手と対角線に立ち続けてきた。

新日本プロレスに参戦して以降アジャストできていなかったファイトスタイルがいよいよ噛み合いはじめた。

そして、後藤洋央紀選手との試合では「上手い!!!」と唸らせるシーンがいくつもあった。

KENTA選手はヒールになったことで、“KENTAのプロレス”が体現できるようになったのだ。

そんな時、たまたまプロレスリング・ノア時代のKENTA選手が戦っている動画を見た。年齢もあると思うが明らかにキレが違っている。怪我の影響が大きいのは素人目でも分かる。

才能溢れる若手のホープの姿がそこにあった。

これは僕の勝手な妄想だ。「ヒデオ・イタミではなく、KENTAへ戻ろうとしたがあの頃のKENTAには戻ることすら許されなかった」

それが新日本プロレス参戦直後のKENTA選手だったのだ今はと思う。

その苦悩、葛藤は僕なんかでは全く想像できないものだったと思う。

 

悪になってハマったパズルのピース

ヒールとなり#TOMOや#ゴトヒロ、鉄矢と常に話題を生み出してきたKENTA選手。

いつしかバックステージのKENTA劇場とTwitterでの“文撃”は僕の心を掴んで離さないものになっていった。

スタイルを変えた試合は「相手をとことん焦らしながら、自分のペースを貫くもの」へ変化した。

ジワジワとその価値を高めていくかと思いきや、一気に大攻勢を仕掛けてきたのがあのイッテンゴだ。

イッテンゴの襲撃。帰り道ではゴミがKENTA選手へ投げ込まれていたことが、ドキュメンタリー動画などで分かった。

平成初期に大仁田厚さんへ新日本プロレスファンがゴミを投げ入れる

以降、激化するSNSの声や会場での大ブーイングを浴びながらKENTA選手は2020年の新日本プロレスを盛り上げてきた。

 

悪になってハマったパズルのピース

あの頃の誰かを彷彿させるようなファイトスタイルや身体に爆弾を抱えながら戦う姿は、2015年にメキシコ遠征から戻ってきた内藤哲也選手を彷彿とさせるよう。

そうなのだ。今回、KENTA選手は内藤哲也選手と合わせ鏡のような展開で大阪城ホールでのタイトルマッチを盛り上げてきた。

内藤哲也選手はKENTA選手の行動を褒めただけで、特に何も自分から何も仕掛けた訳ではない。

史上初の偉業を成し遂げた“二冠王”に対して、“NEVERを落としたばかりの格が違うレスラー”は日夜、発信し続けることで、話題を振り撒いてきた。

これまでファンに対して謎かけを行い、想像させることで物語を作ってきた内藤哲也選手。

Twitter上でファンと“ヒール的な掛け合い”をし、現代的なコミュニケーションを行なってきたKENTA選手。

表現の仕方が違うとは言え、目指してきたのはこの試合を盛り上げるというところで全く一緒だったと思う。

内藤哲也選手がファンを「お客様」と呼び、「お客様のため」と言っていたのとは対照的に、KENTA選手はファンを大きく煽ったのは事実としてある。ヒールとしてヘイトを集めて、会場とTwitterをリンクさせ煽り続けていたのは事実だ。

ただ、試合が終わった後の彼に罵声を浴びせるのはあんまりではないだろうか。

勇気を持ってリングに上がった彼に対して、試合が終わった後でも心ない言葉を発するのはやりすぎではないだろうか。

KENTA選手は詰め寄った男性に対して「鉄矢のマイクを聞け」と言ったらしい。悔しい思いもある中で勝者を称える言葉を残したのた彼は“二冠戦”に相応しいチャレンジャーだったと思う。

2020年。僕はこれからのKENTA選手も応援していきたい。

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