内藤哲也が高橋ヒロムに賭けて欲しかったもの

内藤哲也が高橋ヒロムに懸けて欲しかったものについて考えてみる。

KENTA選手との「IWGPヘビー級」、「IWGPインターコンチネンタル」ダブル選手権試合で勝利を飾った内藤哲也選手は、前哨戦の段階から“あの男”と戦いたいと言い続けてきた。

多くのファンが帰ってきた“あの男”だろうと予想していた通り、大阪で姿を現したのは高橋ヒロム選手。現「IWGPジュニアヘビー級王者」である。

旗揚げ記念日大会が行われる3月は、ヘビーとジュニアのトップ同士が対峙する“お祭り”だ。

2018年にもオカダ・カズチカ選手VSウィル・オスプレイ選手が実現していたこともあり、内藤哲也選手VS高橋ヒロム選手の師弟対決もスムーズに決定。

高橋ヒロム選手が復帰時にぶち上げていた「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」対決が早速叶う展開となった。

2人の“前哨戦”は突然はじまつた。モンゴリアンチョップの誤爆は内藤哲也選手狙いだと激白。更には試合後に「TIMEBOBM」未遂まで巻き起こした。

全ては己の夢のため。高橋ヒロム選手の広がる夢を掴むための最短コースは内藤哲也選手を倒すことにあるのだ。

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ジュニアがヘビーを倒す

高橋ヒロム選手が獣神サンダー・ライガーさんに誓いを立て、違った形であなたを超えると宣言してから約2ヶ月が経とうとしている。

元々、目標としていた「IWGPジュニアヘビー級ベルト」を巻いて、「IWGPヘビー級王者」に挑戦する。

その模様がゴールデンタイムで放送されている。これが高橋ヒロム選手がぶち上げた夢だ。

過去にも例がなく、よほどのことがなければ実現は難しいように思う。だからこそファンも応援しがいがある。

高橋ヒロムを俺(私)たちが応援しなければという気持ちになる。ただ、相手が内藤哲也選手であるということが、プラスでありマイナスに作用している感もある。

 

距離が近すぎるということ

金曜日のワンダーランドで内藤哲也選手と高橋ヒロム選手が放送事故級の配信を行ったのが2年半前。

当時の内藤哲也選手と言えば、制御不能が全面に出ている時期であり、賛否両論のベルト破壊を行ったタイミングである。そんな彼を一気に素に戻したのが高橋ヒロム選手なのだ。

10年にも及ぶ師弟関係。仲の良さはこれでもかというほどに伝わってくる。

だからこそ、バチバチの空気が生まれない。本気でぶつかり合うのであれば、師匠と弟子の関係を乗り越え、一つ違うところに向かわなければならないのだ。

だからこそ、バックステージで内藤哲也選手は高橋ヒロム選手に対して「お前は何を賭けるのか?」と挑発したのだと僕は推測する。

一歩踏み出す勇気

高橋ヒロム選手はバックステージで「元はと言えば、あんたが俺のことを試合後に呼んだんだろうが……。その俺に何かを賭けて欲しいとは内藤哲也も落ちたものですねぇ」と切り替えした。

 

内藤「……なるほど。以上。うん、まあ正直、何でも良かったんだけどさ、答えはさ。彼が何て答えるかなんてほら、リング上でも彼にちょっかい出すとさ、俺の予想以上の答えが帰ってくるんだよ。いっつもそうなんだよ。だからワクワクしてさ、またちょっかい出したくなっちゃうんだよね。まあ今回の答えは普通だったかな。まあでも別に何も賭ける必要はないよ。お互いの意地とプライド、そしてここまで培って来たもの全てリング上で賭ければいいんじゃないの。そういうヒロムと大田区のリングで闘えるの、俺はずっと1年2年、いや初めて会った時、初めて声をかけた10年前からその思いをずっと抱いてたからね。やっとこの時が来たよ。3月3日大田区体育館。大田区総合体育館。ヒロム、今まで培ってきたもの全て。そしておまえのJr. ヘビー級の選手であるプライド、全て賭けて俺のとこに挑んで来いよ。しっかり受け止めてやるぜ。その上で、これからさらにヒロムがステップアップできるよう俺からのアドバイスを身を以て、おまえの身体を以てとことん味わえよ。じゃあ次は、沖縄ですか。そして水戸、郡山、前哨戦があるのかないのかわからないけどさ、たとえ対戦相手に高橋ヒロムの名前がなかったとしても、バックステージでもどこでも来いよ。彼のそういう破天荒なところがね、一番の魅力だから。じゃあ皆様。次は沖縄県立武道館でお会いしましょう。アディオス」

 「まあ今回の答えは普通だったかな」と内藤哲也選手は言った。これは僕の妄想だが、内藤哲也選手が高橋ヒロム選手に懸けて欲しかったのは「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」だったのではないだろうか。

もちろん、そう簡単にベッドできるものではない。ただ、重すぎるものだけに賭ける価値がある。また、高橋ヒロム選手は負傷欠場に入る以前に一つの伏線を残している。

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「H.E.S.Y」

高橋ヒロム、EVIL、SHO、YOH。あの時、野毛道場で過ごした4人のイニシャルを高橋ヒロム選手は口に出した。...まだまだ先の話だと語っていたが、そろそろ何か新しい動きがあるのではないか。今回の「IWGPジュニアタッグ」への戦線布告を見ても、何かを期待せざる負えない。

 

自己プロデュース力

『自己プロデュース力』という意味で言えば、高橋ヒロム選手は新日本プロレスでも随一だと言える。

彼が最も上手かったのは凱旋帰国した最初のキャラクターを早急に修正した点にある。

今よりも180%増しでサイコなキャラクターから、少しだけ正統派へシフト。狂気性と破天荒さが彼のビジュアルともベストマッチし、圧倒的なカリスマ性を持つキャラクターを作り上げた。

これも内藤哲也選手が「デビュー後について」一言添えていたからに違いない。

それから10年が経ち、高橋ヒロム選手は内藤哲也選手を最も焦らせる男になった。

ここまで書いたが、正直、2人が別ユニットになるのは今のタイミングではないとは思う。

今のタイミングではないが、いつか本気の前哨戦を繰り広げて、夢のタイトルマッチを迎える時が今回の“再戦”であることを願うばかりだ。

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