新日本プロレスのタッグ戦線に春がやってきた

新日本プロレスのタッグ戦線に春がやってきた。棚橋弘至選手と飯伏幸太選手の“ゴールデン☆エース”による『IWGPタッグ』ベルト戴冠は、新日本プロレスを大きく盛り上げる打ち手になると感じている。

棚橋弘至選手と飯伏幸太選手をリングに沈めた後、タイチ選手は言い放った。

「イマイチ盛り上がらねぇ(新日本プロレスの)タッグ戦線、俺たちが盛り上げてやろうじゃねぇか」

事実、『IWGPタッグ』戦線はオカダ・カズチカ選手、棚橋弘至選手、AJスタイルズ選手で『IWGPヘビー級』ベルトが回っていた時代のように、数年間同じ展開が続いていた。

その遠因は絶対王者である“G.o.D”にある。身体能力の高さや兄弟ならではのコンビネーションに、2018年以降は邪道選手のバックアップまで加わった。

2019年2月から2020年1月までに積み上げた防衛回数は7。圧倒的な強さで新日本プロレスのタッグ戦線を席巻してきた。いや、敢えていうのであれば強すぎて勝てる相手が限られるレベルだったとも言える。

対抗馬は“K.E.S”ことランス・アーチャー選手&デイビーボーイ・スミスJr.選手。SANADA選手&EVIL選手のみ。

“フィンジュース”ジュース・ロビンソン選手&デビッド・フィンレー選手が台頭するまで、数年間は上の3チームと「ウォーマシン」、「ヤングバックス」という固定されたメンバーがトップ争いをしてきた。

また、SANADA選手&EVIL選手はシングルプレイヤーのため、「ワールドタッグリーグ」から本格的に参戦してくる。

実質ほぼ“G.o.D”の一強時代が長く続いていたと言っても過言ではない。

そこに一筋の光が差した。それが「ゴールデン☆エース」というベビーフェイスの極上タッグチームなのだ。

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ゴールデン☆エース

棚橋弘至選手と飯伏幸太選手の最強ベビーフェイスタッグチーム“ゴールデン☆エース”。『IWGPタッグ』初挑戦初戴冠はお見事!としか言葉が見当たらない。

今、タイトルマッチを見直しているが、共通点のある華のあるビジュアルは勿論のこと、動の飯伏幸太選手と静の棚橋弘至選手というバランスが素晴らしい。

タッチすると試合の表情が変わる。

もはや勝ち癖がついている“G.o.D”に対して、これからを感じさせる試合を展開した。

特にラストシーンが素晴らしい。

棚橋弘至選手のハイフライ・フローがタマ・トンガ選手に炸裂し、3カウントが入るかと思ったその時、邪道選手がレッドシューズ海野レフリーをリングから除外した。

通常であれば、ここで流れが変わり王者チームに軍配が上がるところではあるが、飯伏幸太選手がつなぎとめた。

カミゴェとプランチャでタマ・トンガ選手&タンガ・ロア選手、邪道選手に大ダメージを与え、棚橋弘至選手の回復を待った。

パートナーの期待に応えるようにボロボロの状態でもう一度空を舞う。

その瞬間、新チャンピオンが誕生した。

「愛を持ってプロレスを広げる」このテーマを掲げる2人のストーリーはまだ始まったばかりだ。

 

デンジャラステッカーズ

「時は来た!かもしれない」

愛を叫ぼうとした棚橋弘至選手を背後から襲撃したタイチ選手とザック・セイバーJr.選手。2人の悪事に獣神サンダー・ライガー選手が激昂した。

確かにあのタイミングでの乱入は許されることではない、最大級のブーイングで迎撃すべきシーンだとは思う。

ただ、これでタッグ戦線が一気に面白くなったのは事実でもある。

まずは、“デンジャラステッカーズ”と名前がついた(確定なのかはまだ不明)こと。

タッグチームに名前があるかないかで、少し気分が違う。優れたタッグチームにはタッグ屋であるかはさておき、チーム名があった。

“フィンジュース”、“ゴールデン☆エース”に続いて登場した“デンジャラステッカーズ”。

これは期待するなという方が無理な話である。

また、バックステージではザック・セイバーJr.選手が東京に住んでいることが明かされた。

「イマイチ盛り上がらない」と言ってしまった以上、これからのタッグを盛り上げる一角となるのは間違いない。

シングルでもタッグでも強い。そんな2人が手を組んだ“デンジャラステッカーズ”に期待したい。

 

タイチ「前から言ってたな俺とザック。行くぞって。タイミングさえ合えば行くぞって言ったよな。それがたまたま昨日だったんだな。相手があいつらだったんだな。どうだ、決めるか? 決まったんだろこれで。どんな実力ねーやつでもこれで決まったんだろ。後ろから殴れりゃいいんだろ? やりゃいいんだろ? だからやったんだよ。決めるか。アイツの場合はよ、もう1人のやつはよ、即日決まってたな。じゃあ俺らも即日決まるんだな。それとは違うとかぬかすなよ。俺だってあいつとは違うんだよ。実績が違うんだよあいつとはよ。俺のが上だろ。それでもし決めねぇっつうんだったら、決まるまで何するかわかんないぞ。後ろからぶん殴り続けりゃ決まるんだろ? 早くきめねぇと毎日ヤッちまうぞコラ。おい、本当だぞ!本当だぞ!」

 

CHAOSの切り札

そして、僕はもう一つのチームにも期待したい。タイチ選手&ザック・セイバーJr.選手組の次に名乗りを上げる可能性があるのは、石井智宏選手&YOSHI-HASHI選手だと思っている。

「ワールドタッグリーグ2019」の成績は4位。

“フィンジュース”、SANADA選手&EVIL選手、“G.o.D”に続く成績を残している。

圧倒的な実力を持つ“G.o.D”による絶対王政の時代から、各ユニットに王者クラスが存在する群雄割拠の乱世へ。

今、新日本プロレスのタッグ戦線が大きく変わろうとしている。

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