棚橋弘至の「プロレス貯金」と矢野通の「ヤノトーク」と木谷オーナーと

棚橋弘至の「プロレス貯金」と矢野通の「ヤノトーク」、そして木谷オーナーについて書きたい。

“野人”中西学さんが新日本プロレスのリングを去る1日前、自身3度目となる『IWGPタッグ王者』へと輝いた棚橋弘至選手はこう言い放った。

「僕の願いは一つなんです!プロレスを!見ている時だけは!楽しんでください!!」

その後、“ゴールデン☆エース”のパートナーである飯伏幸太選手と共に無限の防衛をファンに約束した。

それから1週間も経たないうちに事態は一変してしまった。

2020年2月26日、政府の大規模イベントの中止・縮小要請を受け、新日本プロレスも興行の中止を発表した。

これにより、3月1日からスタートする旗揚げ記念シリーズ、旗揚げ記念日、NEW JAPAN CUP 2020(3月14日迄)が中止決定。21日の長岡大会が決勝戦の予定だったが、先行きが見えない状況なだけに中止期間の延長も考えられる。

Twitterを見ていたら、新日本プロレスの判断は正しいと理解しつつも、「楽しみにしていた」という声であふれていた。

エンターテインメントは誰かの人生に光を灯し、明日への活力を与えるものだ。

僕自身も旗揚げ記念日から「ニュージャパンカップ2020」を楽しみにしていただけに、どんよりとした気持ちになっていた。

そんな時に、だ。棚橋弘至選手のツイートが目に飛び込んできた。

「プロレス観たい欲も貯めて欲しい」

「IWGPタッグ」ベルト戴冠した時に、言い放ったプロレスを楽しんでほしいという言葉にも通じるものがある。

ひょっとすると、棚橋弘至選手がこのタイミングでこの言葉をファンの前で発した理由があったのかもしれない。

日本全体がエンターテインメントを自粛していく空気をどこかで感じ取っていた棚橋弘至選手の中で芽生えていた、「せめて今では楽しんで欲しい」という心からのメッセージだったのではないだろうか。

 

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木谷オーナーへの提案

ブシロードグループ木谷高明さんは自ら新日本プロレスの新社長を招いたこともあり、なるべく口を出さない方針を貫いていたらしい。が、今回の大会中止に関して、一言物申すと言わんばかりに自論を述べた。

大会中止に対して、無観客試合や過去の名勝負解説、レスラーを招いた特番など中止を補填する内容も同時に発表すべきではないのか?

生粋のプロレスファンでありエンターテインメントの最前線にいる木谷オーナーの言葉は重い。色々とリプで絡んだ人もいたようだが、ここでは僕が思ったことを書く。

昨日の政府発表でUVERworldやEXILE、Perfume、米津玄師など有名アーティストが軒並み公演中止を発表した。

僕も担当しているアーティストのイベントが中止になったり、事前に引き受けていた仕事も中止になったりした。

これはあくまでも僕が知っている、情報が届いている範囲にはなるが、ブシロードグループ、正確にはブシロードだけがイベント中止に対する「代案」を発表してきた。

 

ただ中止にするのではなく、ファンのために何か違う形でできることはないのか?と知恵を絞る。その企業努力には頭が下がる。

「D4DJ」の無観客ライブや「スターダム」の無観客試合。ライブ配信を試す機会として、新しいエンターテインメントの形を生み出そうとしているのだ。

決して簡単なことではない。ただ、挑戦することでしか中止の穴埋めはできない。

自粛ムードを払拭する。それこそがステージに立つ側やスタッフ、ファン全員が今すべきことなのかもしれない。

棚橋弘至選手はプロレスを観たい気持ちを貯めて、貯めて爆発させて欲しいと願っている。

一方で今朝、矢野通選手はいきなり木谷オーナーへ進言した。

ヤノ!トー!クー!

矢野通選手は新日本プロレスワールドで“久しぶりに”ヤノトークをやりたいと意向を示した。

2019年9月29日の「FIGHTING SPIRIT UNLEASHED」で興行がスタートできないというトラブルがあった時に、日本で解説をしていた矢野通選手は急遽、「ヤノトーク」を企画し、Twitterで質問を募った。まさに“敏腕プロデューサー”ならではの機転の利かせただろう。

今回もそう。矢野通選手はピンチこそチャンスだと捉え、いきなり木谷オーナーへ提案を行った。

僕は「ヤノトーク」が実現した時、もう一歩先の未来もあると思っている。

 

ユーチューバー展開へ

「新日本プロレスワールド」と棲み分けが必要だが、そろそろ新日本プロレスのレスラーもVlogなどをはじめてもいいのではないだろうか。

KUSHIDA選手はWWEに籍を置きながら、YouTubeチャンネルを持っている。

であれば、「CHAOSチャンネル」や矢野通チャンネルがあってもいい気がしている。

ファンと中距離で高頻度の接触(オンライン、オフライン問わず)することが、今最も濃いファンを作るための施策だと言われているだけに、矢野通選手が率先して違う場所にも進出するのもありだろう。

棚橋弘至選手やオカダ・カズチカ選手が地上波。矢野通選手らがYouTube。色々な領域にリーチすることで、プロレスが広がりより多くの方に興味を持っていただける可能性があるのだ。

例えば、オンラインサイン会を開催して、ファンと対面ではないつながり方を実現しても面白いし、想い出に残ってる試合を振り返っても面白い。

新日本プロレスにはまだまだたくさんの可能性があるのだ。

 

金曜8時頃のワンダーランド

最後に。

内藤哲也選手と高橋ヒロム選手のスペシャルシングルマッチは流れてしまった。

であれば、約2年振りにあの番組を配信するしかない。

抱腹絶倒、放送事故、伝説とまで言われた金曜8時のワンダーランドをカムバックさせ、内藤哲也選手と高橋ヒロム選手をゲストに招くのだ。

あの神回が帰ってくるのであれば溜飲を下げるファンも多いことだろう。

3月中旬まで新日本プロレスの大会は中止が決定した。この期間で何ができるのか。

エンターテインメントの新しい発展を踏まえて、色々と考えてみたい。

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