オカダ・カズチカの無観客試合に対するコメントが完璧過ぎた
オカダ・カズチカの無観客試合に対するコメントが完璧過ぎた。
2020年3月14日、新日本プロレスは「新日本プロレスTogetherプロジェクト」の新展開を発表した。
内藤哲也選手&高橋ヒロム選手、矢野通選手、G.B.H(真壁刀義選手、本間朋晃選手)、ゴールデン・エース(棚橋弘至選手、飯伏幸太選手)、田口隆祐選手に続いて登場するのはオカダ・カズチカ選手だ。
武井壮さんや元新日本プロレスのレフェリータイガー服部さんとのスペシャルトーク番組が展開される。
プロレス界のど真ん中に君臨するレインメーカーは“百獣の王”を目指す男とどんなトークを繰り広げるのか。今から楽しみである。
いや、待ちきれない。
そんなスペシャル番組に先駆け、「新日本プロレス公式スマホサイト」でオカダ・カズチカ選手の特別インタビューが公開された。
無料公開のパートで思わず「なるほど」と膝を叩くようなコメントがあったので、その点を今日は取り上げてみる。
化け物を超えた存在であるオカダ・カズチカ選手が無観客試合について何を思うのか。
その答えはファンの側から見た時に納得しかないものだった。
レインメーカーの見解
インタビューの中でオカダ・カズチカ選手は無観客試合についてどう思うか?と問われ、以下のように答えている。
チョップを胸にバチーンと打たれても、会場がウンともスンとも言わない、お客さんの歓声もない、そんな中でプロレスラーの100の力が出るのかはわからないですし。それでお客さんが満足する試合が……、やっぱりボクらもお客さんの声援に乗せられて“乗る”ことがありますし。ボク自身、「一番いい試合」っていうのは、お客さんの歓声がある試合だと思うんですよね。お客さんの歓声のおかげで、観てる方もより「いい試合だ」と思えるというか。
そうなのだ。アーティストのライブなどを見ていてもファンからの歓声によりパフォーマンスが変化するし、ファンがファンの熱に感化されるケースもある。
僕もあるアーティストのライブに足を運んだ際、会場から鳴り響く全力の声を耳にしただけで、感情的になってしまったことがある。
観客席から飛び出すエモーショナルな感情。レスラーも120%以上の試合ができるトリガーはここにある。
オカダ・カズチカ選手はレインメーカーとなって以降、新日本プロレスに金の雨を降らせ続け、超ド級の大歓声の中で試合をしてきた。
そんな彼だからこそ、ファンの声が持つパワーと意味、そして尊さを知っているのかもしれない。
プロレスという競技
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一方で、サッカーの本田圭佑選手は無観客試合についてこうツイートした。
無観客の試合でもモチベーションには悪い影響はないかな。小さいから頃から常に観客をイメージしながらトレーニングしてたから。 #明日の無観客試合について
— KeisukeHonda(本田圭佑) (@kskgroup2017) 2020年3月14日
サッカーという競技はホームであれば声援(一概には言えないが)、アウェイであればブーイングを受ける。
また、無観客試合も歴史上決して珍しいものではない。日本代表も無観客試合を戦ったことはある。
歓声をパワーにするのはサッカーもプロレスも一緒だが、恐らくサッカーは観客の反応を見てプレーを変えることはないだろう。
スタジアムの右手側が盛り上がってないから、そっちからの攻めを増やす。そんなことはあり得ないだろう。
プロレスの場合は会場を沸かすために、エプロンを叩いたり、声を張り上げたりする。
オカダ・カズチカ選手も以前、机の上に乗って会場を見渡すパフォーマンスを見せたことがある。
会場の空気を最高なものにしつつ、対戦相手にも勝つ(結果、内容の両方で)。
オカダ・カズチカ選手がプロレスの無観客試合について「できなくはない」と語ったのは納得である。
会場の空気を最高にする必要がなくなった場合の物足りなさ。そして、歓声のない会場で必要以上に受けることができるのか。
「できなくはない」が、普段のクオリティを出すことは厳しい。
15歳からプロレスの世界に飛び込んだ男はこう読み解いている。「個人的にはプロレスに関しては、無観客は一番向いてないのかなと」
KUSHIDAのナイショ話
KUSHIDA選手は自身のラジオ番組内で、体験してきたばかりの無観客試合についてこう語っていた。
まず、率直な気持ちとして「子どもの頃のプロレスごっこを思い出した」という。ただ、すぐにこう続けた。
「(相手からの)チョップは20倍くらい痛い」
まさにオカダ・カズチカ選手が語っていた通りだ。観客席の熱によりアドレナリンが出る。
それが無くなると、体感でここまで差が出てしまうのだ。
無観客試合はできなくはない。ただし、ベストバウトになり得ることはない。
レスラーと観客が一体になって試合を作る意味を改めて考えさせられるオカダ・カズチカ選手のインタビューだった。
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