外道VSプリンス・デヴィット!極上のベストバウトに感動

外道VSプリンス・デヴィット!極上のベストバウトに感動の2文字じゃ足りなすぎる。

手に届かないものほど、手にしたくなるものだ。

新日本プロレスがいよいよ伝説のカードを配信した。

2013年7月5日に後楽園ホールで行われた「IWGPジュニアヘビー級選手権試合」プリンス・デヴィット選手VS 外道選手。

今ではWWEで活躍するプリンス・デヴィット(フィン・ベイラー)選手。田口隆祐選手との「Apollo 55」で“天空の貴公子”と呼ばれていた男が「バレットクラブ」のリーダーへと変貌を遂げて約2ヶ月後の試合である。

ことのキッカケは狂乱の貴公子が「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」で史上2人目となる全勝優勝を果たしたことだ。※バレットクラブのメンバーが介入していた。

その後、最強のジュニア選手として、棚橋弘至選手とのシングルマッチに勝利。リング上でオカダ・カズチカ選手への挑戦を表明した。

 「デヴィット、このベルトに挑戦したいなら、一つだけ条件がある。そのIWGP Jr.ヘビーのベルトも懸けてもらいましょう。ただ! 皆さんご存知のように、僕はヘビー級なので、そのベルトには挑戦できません。けれど...外道さんがオマエのIWGP Jr.ヘビーのベルトに挑戦してやる! その条件を飲むなら、やってやろうじゃねぇか!」

おいおい❗勘弁してくれよ!急に何を言ってるんだ!レインメーカー!そう言わんばかりのリアクションを取る人の道を外れたマネージャー。

伝説の始まりはオカダ・カズチカ選手の無茶振りだった。 

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ずっと見たかった一戦

僕が新日本プロレスにハマって早くも3年が経っていた。プロレスを好きになってから時間の早い気がするのは、きっと楽しさと刺激を受け取っているからだろうか。ブログも毎日書くようになった。プロレスのことを考えない日は一日足りともない。気付けばそれが僕の習慣になっていた。

だからこそだろうか。ずっと気になっている試合があった。両選手が共にベストバウトだとうたう試合。

世界中を巡った結果、人の道を外れた男がキャリアハイだと語る一戦。それが、この2013年7月5日に後楽園ホールで行われた「IWGPジュニアヘビー級選手権試合」だった。

見たい。とにかく見たい。

「新日本プロレスワールド」で配信されていなかったため、新日本プロレスのDVDを入手した。ただし、総集編としてハイライト程度が映像に残っているだけで、完全版とは言えない内容だった。

約3年間ずっと探していた試合が今、インターネットで世界中に配信されている。その事実に、ゴクリと喉を鳴らしつつ、仕事を終わらせ電車に飛び乗った。

普段は健康のためにも立っている僕だが、この日ばかりはそうも言ってられない。いざ、7年前の後楽園ホールへ。

 

レインテイカー

“レインメーカー”オカダ・カズチカ選手を従え、“レインテイカー”外道選手が姿を現す。まず、身体が半端じゃない。グッドシェイプされまバッキバキの肉体は「短期間でも完璧に仕上げることができる」ことを証明するよう。

この時、外道選手は40代前半だった。まだまだ人は努力で肉体も完璧以上に仕上げることができることを改めて知る。そして、その肉体以上に凄いのが、リング上でのカリスマ性だ。

何故ならば、王者として登場したプリンス・デヴィット選手の方が上背は8センチ高いが、それ以上に外道選手大きく見えた。

“ジプシーウェイ”。様々な団体を渡り歩き、新日本プロレスへたどり着いたコンプリートファイター。

結果から見ればチャンピオン4度目の防衛に終わったが、その内容は外道選手が王者を食っていたように見えた。

 

外道さんの敵をとってやるからな

先ほど、4回目の見直しが終了した。結論から言えば、この試合に関してだけは「新日本プロレスワールド」へ加入し見て欲しいという言葉しか出てこない。

活字で伝えようと思えば、流れは書ける。ただ、細かいテクニックや魅せ方などは、映像で細かくチェックしてもらった方がいいと思う。

ロープに振られた時の切り返し(カウンターやプランチャー)、基本技のクオリティ、悪事のオリジナリティ。

あれだけの肉体を持っておきながらパワーよりも身体の使い方やテクニックがメインになる。

その全てがヒールとしての芸術品だった。

 

スーパーフライ

僕はレインメーカーを育てた男について、2人の顔が思い浮かぶ。

1人はセコンドとして常に鼓舞し続けてきた“ヒール”外道選手。もう1人が絶対王者として、チャンピオンの意味を身体に刻み込んだ“ベビーフェイス”棚橋弘至選手である。

兄貴として前を歩き続けた中邑真輔選手、一発で“昭和”の新日本プロレスを伝えた柴田勝頼選手だってそう。

多くのレスラーが積み重ねてきた想いが今、オカダ・カズチカ選手の両肩に乗っている。

チャンピオンベルトが腰にあってもなくても関係ない。本当の王様は冠をかぶっていなくとも王様なのだ。

この日、ヒールのオカダ・カズチカ選手から外道さん、つまり仲間の敵を取るためのダークヒーローへ変貌を遂げた。

「特にありません」の裏側にある金の色をした感情が見えてくるようになってきたのだ。

あれから7年。オカダ・カズチカ選手は日本のプロレス界を背負うほどの存在になった。

勿論...このままトップのまま走り続けられるほど、プロレスは甘くない。きっと新しいライバルがたくさん登場するはずだ。

けれど...オカダ・カズチカ選手には隠し球がある。2人の男が魅せたスーパーフライとハイフライフロー。この技をオカダ・カズチカ選手が継承した時に、すべての景色が変わるのではないか。

ベビーフェイスであり、ヒールとしての魅力もある。完璧超人レインメーカーを改めて知る、そして考える。

これがこの試合が配信された意図なのではないか。そう考えながら最高の一戦をもう一度見てみたいと思った次第だ。

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