エル・デスペラードが持つジュニアへのこだわりに感動

エル・デスペラードが持つジュニアへのこだわりに感動した。

フリーアナウンサー清野茂樹さんがお送りするラジオ番組「真夜中のハーリー&レイス」に新日本プロレス「鈴木軍」のエル・デスペラード選手が出演した。

低く、ニヒルな雰囲気を漂わせるエル・デスペラード選手と軽快でとことん場慣れした空気のある清野茂樹さんの“プロレス”はガッチリと噛み合い、ファンが待ってました!という引き出しを開けてきた。

僕が感銘を受けたのは、大きく2つ。エル・デスペラード選手が胸に秘めていたヘビーとジュニアの違いについて。そして、金丸義信選手へのリスペクトについて、だ。

まずは、高橋ヒロム選手やウィル・オスプレイ選手とは捉え方が違うと語ったヘビーとジュニアの違いについてから書き進めてみる。

 

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ヘビーとジュニアの違い

番組中、エル・デスペラード選手はヘビーとジュニアの決定的な差について自論を説いた。

「ファレ(バッドラック・ファレ選手)やランス(ランス・アーチャー選手)が街を歩いていたら誰でも見るでしょ?」

ただ、自身やKUSHIDA選手がどんなにタイトルを獲得したてもプロレスファン以外には気付かれないと語る。

そう。スーパーヘビー級のレスラーはそのサイズだけで圧倒的な商品価値になる。ジャイアント馬場さんが提唱した王道のプロレスとはデカいレスラーとデカいレスラーがぶつかることに魅力があると捉えていた。

名作漫画「スラムダンク 」の中で、陵南高校のセンター魚住純に対して監督の田岡茂一が「お前をデカくすることだけはできない」と語り、そのサイズに圧倒的な価値があると目を輝かせた。

デカい。この圧倒的な魅力がヘビー級のレスラーには存在している。ただ、ジュニアにはそれがない。

では、ジュニアのレスラーがヘビーのレスラーに劣っているのかと言われれば、そうではない。

プロレスは目の前の相手と観客の両方とつくりだす作品だ。その意味では、体格だけが全てを決める訳ではないのである。

ここ意味と価値が存在するとエル・デスペラード選手は考えているのだ。

 

金丸義信という男

番組中、エル・デスペラード選手はタッグパートナーである金丸義信選手への想いを語った。

「ストンピングから美しい。ノブさんは本当に凄い」と。

以前、僕は“ヒール・マスター”金丸義信選手の魅力ついてバッコシと書いたことがある。

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例えば、受け身の美しさはもはや巧みな技を通り越して芸術品レベル。登録美術品制度を使って美術館に申請して欲しいほどに華麗で美しい。

オカダ・カズチカ選手が地上波でプロレスにおける受けの美学について語っていたが、まさに新日本プロレスで最も華麗な受け身を持つのが金丸義信選手かもしれない。

僕は華麗な受け身には大きなメリットがあると思っている。

まずはファンを大きく沸かせることができることそれこそ、この技はこんなに威力があるのか!?と全身でアピールするかのよう。

シンプルな技でも金丸義信選手がド派手で華麗な絶技(受け身)を魅せれば、超弩級の技となる。

料理で言えば極上の出汁でありスパイス。

金丸義信選手が見せる一つひとつの受け身が試合を盛り上げる重要なエッセンスなのだ。

勿論、金丸義信選手の魅力だけに留まらない。

毒霧攻撃一つとっても目立つ色を使わず、ほぼ無着色の水(?)を使用している。目立たないところでのインサイドワークも完璧すぎるほどに完璧だ。

また、昨年の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」では石森太二選手に黒星をつけたり、SHO選手をリングアウト負けに陥れたりなど、リーグ戦突破こそ叶わないもののその実力を疑うものは誰一人としていない。

そんな金丸義信選手とタッグチームを組むことで、エル・デスペラード選手はメキメキと実力を高めてあった。

 

ならず者ルチャドール

今、新日本プロレスこジュニア戦線は変革期にある。

昨年の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」で猛威を振るいリーグ戦を全勝で終えた鷹木信悟選手と既に無差別級戦線にいたウィル・オスプレイ選手の2人がヘビー級に転向。

2人の猛者が欠けた代わりに高橋ヒロム選手が帰ってきた。今では、チャンピオン高橋ヒロム選手が完全なるトップとしてシングル戦線を引っ張っている。

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア27」の開幕予定日は2020年5月12日。

今、この状況では本当にどうなるか全く見えない。無観客試合を通じて、やはりファンがいなければ“いつもの”試合にはならないことがよく分かってきた。

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