オカダ・カズチカVS後藤洋央紀!「ヤラレっぷりが凄い」二冠戦を見てみた

オカダ・カズチカVS後藤洋央紀!「ヤラレっぷりが凄い」二冠戦を見てみました。

当初は「ヤノトーーク!」や「棚橋弘至&飯伏幸太のトークショー」など、新日本プロレストゥギャザープロジェクトもすっかり遠隔が主流になってきまきした。

改めてになりますが先日の「CHAOS座談会」楽しかったですね!配信中、想い出深い試合は?という質問に対して、後藤洋央紀選手は以下の試合をピックアップしていました。

NJPW 40th anniversary レスリングどんたく 2012 2012年5月3日 福岡国際センター 第9試合 IWGPヘビー級選手権試合 オカダ・カズチカ VS 後藤洋央紀

そうです。後藤洋央紀選手が“レインメーカー”となったオカダ・カズチカ選手と初めての「IWGPヘビー級選手権試合」を戦った一戦ですね。

今日のコラムはいろいろな想いが詰まった試合を見つつ、筆を進めていきたいと思います。

まずは入場シーンから。

IWGPインターコンチネンタル王者として、ニュージャパンカップを制覇。これまで一度も手にすることができなかった「IWGPヘビー級ベルト」に王手をかけるべくリングへと向かう後藤洋央紀選手に大声援が飛び交います。

一方で、オカダ・カズチカ選手。明らかに表情が悪い(笑)。若干24歳。当時、怪物を超えた存在となった“レインメーカー”はヒールでした。

いや、ヒールというかなんというか。若くてふてぶてしい。自分専用のマネージャーまで用意している新世代のニュースターという感じですね。

こうして試合を見てみると、悲願の「IWGPヘビー級王者」へと上り詰める後藤洋央紀選手の支持率が高い印象を受けます。

今回の挑戦で6度目。この日、この時に二冠王としてベルトを手に入れるのだとファンも信じて止まなかったと思います。

 

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2012年のレインメーカー

2012年5月3日。2012年2月12日に棚橋弘至選手、3月4日には内藤哲也選手に勝利し、オカダ・カズチカブームがじわじわと広がってきている時期だったのでしょうか?

※この時のリアルな空気感、オカダ・カズチカ選手への支持率はどんなものだったのか知っている方はぜひ、Twitterで教えて下さい...!

試合を見ていても大半は後藤コール。2020年の今考えてみると、オカダ・カズチカ選手のスタイルは8年前から完成していたとも言えます。

絶対無敵。完全無欠。強すぎる存在。それがオカダ・カズチカ選手。

「強すぎてブーイングが飛ぶ」

悪いことをしたり、不甲斐ないことから飛び交うブーイングとは全く違う。V12を成し遂げる片鱗がこの時期からも飛び交っている印象です。

そして、2012年のオカダ・カズチカ選手は今よりも関節技を多く使用します。DID、レッドインクなどですね。

メキシコ仕込のジャベと華。日本で学んだストロング・スタイル。そして、アメリカで身につけた魅せ方。この3つの魅力が重なり合って“レインメーカー”は生まれたのだなと、改めて感じられる試合ですね。

 

約束のレガース

と、試合開始から約10分。変形のキャメルクラッチが炸裂。これは柴田勝頼選手の技を後藤洋央紀選手がアレンジして使ったワンシーンです。

ここから試合中盤の反撃に至るまで、後藤洋央紀選手はキックを連発します。その秘密は、この日身につけていたレガースにあったのです。

盟友・柴田勝頼選手が新日本プロレスを退団する際に、譲り受けたレガース。

「このレガースを付けてIWGPヘビー級王者になってほしい」

高校時代から続く想い。そんな二人の夢を叶える瞬間は一緒なのだというなんとも青臭いエピソードです。

青臭い。本当に青臭いを夢を叶えるために泥臭く戦う後藤洋央紀選手。その姿に僕の目頭が朝っぱらから熱くなってきました。

青臭くていいんです。青春なんです。青い春に出会った2人が2012年の春に夢を叶えようとしているって本当に素敵じゃないですか。

一方で、立ちはだかるのが若きチャンプ。

「そんな夢、知りませんけど」

と、言わんばかりにオカダ・カズチカ選手がツームストン・パイルドライバー、ヘビーレインが炸裂。

決着か?と思ったタイミングで起死回生の牛殺しが爆発!後藤洋央紀選手、こっからです...!

 

何かが足りない。何かが...。

後藤洋央紀選手の武士の一分。それは、「プロレスに俺は人生を懸けている」ということ。

試合終盤、セコンドの同期・田口隆祐選手が後藤洋央紀選手を鼓舞します。「後藤!頑張れ!後藤!後藤!」とエプロンを叩きます。

エルボー合戦中、福岡国際センターのファンも後藤洋央紀選手のことを後押しする声援一色。

地獄車からの裏昇・天。さらには、雪崩式の牛殺しまでが炸裂。そして、昇天・改へ。と、ここは切り返されます。

オカダ・カズチカ選手がレインメーカーの体制に入ると、ヘッドバットで迎撃。レインメーカー対策も万全。後藤洋央紀選手はこの日のために準備を重ねてきてきたことが伝わってきます。

ただ、次のレインメーカーがクリーンヒット。後藤洋央紀選手が3カウントを耳にする結果となりました。

正直、今試合を見ていると後藤洋央紀選手が勝っていても全くおかしくない試合だったと思います。いや、内容では勝っていたかもしれません。

ただ、オカダ・カズチカ選手の勢い。破壊力絶大かつモーションが少ないレインメーカーという技の凄み。この2つがこの日の勝利を呼び込んだと言っても過言ではないでしょう。

本当に僅差。若干の差。もう一回やれば次は後藤洋央紀選手が勝つ。そんな想いを抱かせる後藤洋央紀選手のファイトでした。

——IWGPヘビー級のベルトへのこだわりはある?
後藤「もちろんあるよ。これからだって、今までだってそう。変わらないよ。常に俺は上を目指してる。ただ今日は、運がちょっと足りなかったことかな。これで6度目?6度目の挑戦失敗かもしれないけど、何度でもはい上がってやる。プロレスの神様がいるなら、そいつを味方に付ける時が、必ず来ると俺は思ってるからさ」
——紙一重だったかもしれないが、その気迫というのはお客さんにも通じたのでは?
後藤「常に俺は、あのIWGPベルトを目指して今までやってきたし。もう目前っていうのは、周りの皆さんも分かってると思うんですよ。今回ダメだったけども、何度でも」

改めてこの試合を見た感想は「ヤラレっぷりが凄い」という以上に、後藤洋央紀選手の生き様が伝わってくる。これからも後藤洋央紀選手を応援したいと感じさせる試合でした。

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