WRESTLE UNIVERSE誕生!名称変更の理由を深読みする

WRESTLE UNIVERSE誕生!名称変更の理由を深読みしてみます。

2020年5月13日(水)よりDDTプロレスリングやガンバレ☆プロレス、東京女子プロレスなどDDTグループの動画配信サービス「DDT UNIVERSE」 のサービス名称およびロゴデザインが変更されました。

新しい名前は「WRESTLE UNIVERSE(レッスルユニバース)」

シンプルで分かりやすく、素晴らしいネーミングですね。

そして、“何か”感じさせますね。

今後「UNIVERSE」 という言葉の意味に含まれる世界的な配信サービス、 一人でも多くのプロレスファンに満足していただけるサービスをミッションと位置づけ、 サービス名称変更に至ったそうです。

僕は今回の名称変更について、DDTグループのプロレスの範疇を超えた動画配信サービスとなる旗揚げ宣言だと受け取っています。

DDTプロレスリング(グループ)とプロレスリング・ノア。全く色の違うプロレス団体が同じ動画配信サービスにあるとうことはファン目線で言えば2度美味しいということ。

そもそも現段階で配信コンテンツの課金は2次利用に近いので、会員数が増えれば増えるほど利益が上がっていく仕組みとなります。

新日本プロレスが新日本プロレスワールドでグローバル展開を加速させたのも、ここに要因があるのです。

今回は、WRESTLE UNIVERSE誕生とその先の展開を考えてみたいと思います。ビジネス系の話がメインになるので、たまにはこういった内容でも楽しんでいただけると嬉しいです。

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サイバーエージェントという会社

10年前はいわゆるネット広告代理店の最大手という立ち位置でした。同時、アメーバブログが評判ではありましたが、売上の大半はインターネット広告代理店事業という状況です。

そこから徐々にコンテンツへとシフトし、グループのサイゲームスがスマッシュヒットを連発。その資本力を持ってインターネットテレビアベマ(旧アベマTV)を開局し、より多くの方が社名を知り、サービスを利用する会社になりました。

プロレス業界で言えば、DDTプロレスリングに続き、プロレスリング・ノアをグループに参入させるという動きも。

毎期、素晴らしい決算を見ても分かる経営力。チャレンジを推奨する社風も相まってこれからも成長が見込めるインターネットカンパニー。それがサイバーエージェントです。

できることなら、一度このグループ内で経験を積んでみたかった。外部からもそう思わせるほどに魅力がたっぷり詰まった企業なのです。サイバーエージェントって。

僕は今回の発表を見て、正直こう思っています。新日本プロレスVS日本のプロレス連合軍(サイバーエージェント)。この図式がスタートする狼煙になる、と。

 

アベマの恐ろしさ

先日、プロレスリング・ノアがTwitterでトレンド入りを果たしました。

これ自体は珍しいことではないのですが、新日本プロレスとはすっかり距離が生まれた松井珠理奈さんをゲストに召集し、アベマ生配信の視聴数約10万3千。さらに1万4千コメントが飛び交ったのです。

※あくまでも視聴者数ではなく視聴数です。一回離脱して戻ってきたら2だとカウントされます

今の時代、全てのコンテンツに言えることですが、無料で体験させて課金への導線を作るのな定石です。

プロレスリング・ノアの場合、まだまだマスに普及させるレベルであり、ガンガン無料で配信するべきでしょう。

※新日本プロレスが毎週YouTubeで無料試合を配信して「新日本プロレスワールド」への導線を作っているのはこれが理由です。

そして、グループ内とは言え、生中継を入れれば配信料がプロレスリング・ノアに入ります。

リングスがWOWOWの放映権で潤沢な資金力を手にしたように、こうした配信サービスと手を組むのは得策であり、グループメリットを生かす上でも当たり前の経営判断でしょう。

現状、「新日本プロレスワールド」の単月売上が999円×10万人なので1億円弱(2019年時点)。東京ドームのほぼフルハウスにできる団体かつ海外比率50%でこの状況ですので、ここからも投資フェーズが続くはずです。そして、新しい仕掛けもあると思っています。

 

今から名前を変えた意味

僕はサイバーエージェントグループによるプロレス団体の買収がこれで終わったとは思っていません。

業務提携や買収はまだまだ続くでしょう。

全日本プロレスの秋山準選手かゲストコーチ就任およびレギュラー参戦を発表したのが好例てす。

スポット参戦はあってもコーチとして“王道プロレス”を伝授する機会が設けられるのは、この先にある何かの予兆だとも考えられます。

新日本プロレス以外の団体がサイバーエージェントグループとなり、リソースを上手くシェアしながら団体運営を行なっていく。

配信規格やプラットフォームが統一されることで、色々な団体の試合を同じ金額で見ることができる。ファンとしては願ったり叶ったりの展開ではないでしょうか?

興行のバスが共有できたり大きなトレーニングセンターを用意して下部組織化したり。分かりやすく言えばWWEってスマックダウンとRAWのようなイメージですね。

現在、日本のプロレス業界は新日本プロレスの一強状態。この牙城をどう崩していくのか。

そして、新日本プロレスはどう迎え打つのか。

これからもっともっとプロレスが楽しくなっていく。そんな予感を抱かせる「WRESTLE UNIVERSE」のブランド誕生劇だったように思います。

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