タマ・トンガの激白とジ・エリートとBULLET CLUB
タマ・トンガの激白と「ジ・エリート」とBULLET CLUBについて書いていきたいと思います。
2020年5月20日、新日本プロレス公式スマホサイトにて「BULLET CLUB(バレットクラブ)」の“グッド・バッドガイ”タマ・トンガ選手のロングインタビューが公開されました。
2013年5月3日、福岡国際センター大会でプリンス・デヴィッド選手&バッドラック・ファレ選手の2人にカール・アンダーソン選手とタマ・トンガ選手が加勢したことで正式に誕生した「バレットクラブ」。
毎年「レスリングどんたく」のシリーズで「バレットクラブ」が法被を着て入場するのは、結成記念日を祝うという背景がありました。
※“ガイジン”レスラーってめちゃくちゃ法被が似合いますよね。僕たちが洋服を着ていることの逆バージョンというか、オリエンタルな雰囲気を見ると、素直にカッコいいなぁと思います。
話を本題へ。
公開されたインタビューでは、タマ・トンガ選手の口からAJスタイルズ選手らの離脱からケニー・オメガ選手の台頭。そして、決別についてが語られていました。
当時から割と「あいつらは好き勝手にやりすぎた」というコメントが目立っていたのですが、約2年が経った今語られてみると、さらに深みが増した印象がありました。
今回は、新日本プロレスで一世風靡した「ジ・エリート」と当時のエピソードを振り返ってみたいと思います。
華のある集団
今振り返っても「ジ・エリート」は圧倒的に華のある集団だったと思います。※ここでは「バレットクラブ エリート(高橋裕二郎選手とチェーズ・オーエンズ選手を含んだ形)」ではなくケニー・オメガ選手やCody選手を中心にした6人を指す形とさせてください。また、当時から飯伏幸太選手は「バレットクラブ エリート」にも所属せずに同じコーナーに立っている状況でしたので、こちらも該当しないイメージです。
「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」がバラエティに富んだ個性を持ったユニットだとすると、クールでスタイリッシュな雰囲気を放つさしずめ、スクールカーストの頂点に位置するジョックのようなユニットでした。
強く、カッコいい。さらにはこれまでヨシハシカメラなどでしか見ることができなかった裏側を配信する動画を定期的に配信するなど、これまでの新日本プロレスとは違った楽しみ方を提供していると言っても過言ではありませんでした。
その最たる例がこの動画ですね。
ケニー・オメガ選手のピンチを救った飯伏幸太選手が共にヤングバックスの部屋を訪ねるというシーンはあまりにも衝撃的でした。
新日本プロレスを席巻し、これまでとは違う世界観を見せつけた「ジ・エリート」ですが、その急激な変化にファンから反発する声も少なくはありませんでした。
実際、ケニー・オメガ選手とCody選手、飯伏幸太選手による「IWGPヘビー級選手権試合 3Wayマッチ」は賛否両論がありました。
大半の声は「これがIWGPヘビーの試合なのか?」という声でしたね。。
「ジ・エリート」が生み出した急激な変化。その流れに対して、対立という形を取り、「バレットクラブ」を守ったのがタマ・トンガ選手ら「バレットクラブ オリジン」でした。
オリジンが守ったもの
すでに「ジ・エリート」はヒールの派生した立ち位置であるダークヒーローを通り越して、ほぼベビーフェイスとなっていました。正確にはベビーフェイスでもないので、ジョックという立ち位置が一番ハマるかと思います。ヒエラルキーの上にいる存在。とにかくイケていてクールな人たちのユニットです。
ただし、「バレットクラブ」とはそんなユニットとして生まれたわけではありません。そもそもは、素晴らしい試合をしても評価してくれない日本のプロレス業界に対するアンチテーゼとして誕生したユニットですから。
評価されているのも声援が飛ぶのもユニット結成の理由とは乖離がすごいです。そこで、本来の「バレットクラブ」を守るためにタマ・トンガ選手らは立ち上がったのでしょう。
そこからは石森太二選手やジェイ・ホワイト選手、エル・ファンタズモ選手、KENTA選手など次々と新しい「バレットクラブ」のアイコンをスカウト。邪道外道の2人の力もあり、今では過去最強の軍団に成長しつつあると言えます。
ユニット結成10周年まで後3年
「バレットクラブ」は現存する新日本プロレスのユニットの中で最もリーダーの移り変わりが多いことが特徴です。
他のユニットで言えば、「CHAOS」が中邑真輔選手からオカダ・カズチカ選手に変わっただけで、「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」と「鈴木軍」に関してはリーダーが変わったことすらありません。この2つに関してはリーダーが変わった瞬間に解散の可能性もありますが...(特に鈴木軍)。
ユニットの象徴であるリーダーは勿論大切ですが、同じくらいリーダーを支える存在も重要です。
「バレットクラブ」はメンバーの入れ替わりこそあるものの、タマ・トンガ選手、バッドラック・ファレ選手らが大切なものを引き継いできました。
“働き者”タマ・トンガ選手が2018年に魅せた行動で「バレットクラブ」は本来の形(ヒール)に戻ることができました。
そう考えるとグッドガイ時代って一体何だったのかとも思いますが(笑)。
ただ、間違い無くこれからも彼がいる限り「バレットクラブ」は安泰でしょう。
スクールカーストの頂点にイケてるグループではなく、反体制のヒール。そんな「バレットクラブ」にこれからも期待したいですね。
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