SHO「やっぱり自分はシングルのほうがいいんですかね?」
SHO「やっぱり自分はシングルのほうがいいんですかね?」の真意について考えてみたいと思う。
新日本プロレス公式スマホサイトの集中連載、【『令和時代の新日本ジュニア』SHO編】の後半パートが公開された。
前半部分からスリリングな内容が続いていたが、後半もその勢いが止まるこなく、“ロッポンギ3K”SHO選手の本音が語られていたようにも思う。
今、SHO選手はプロレスラーというキャリアの中で大切なところに立っている。
「NEVER無差別&NEVER無差別6人タッグ王者」である鷹木信悟選手から3カウントを奪った。この意味はあまりにも大きい。
2019年に無差別級としてエントリーした「G1クライマックス29」では石井智宏選手、後藤洋央紀選手、矢野通選手、タイチ選手から白星を飾った鷹木信悟選手。
こうした面々とシングルマッチを戦い抜いてきた天敵から飾った初勝利。今度は大阪城ホール大会で、SHO選手と鷹木信悟選手の「NEVER無差別級選手権試合」が見たい。
※SHO選手がニュージャパンカップ2020を制した場合は内藤哲也選手が相手になるので、どちらにせよシングルでのタイトルマッチが期待される
そう考える方も少なくはないだろう。ただし、その可能性は薄い。
ジュニアタッグ王者としての責任がある。ベルトを持ち続けていることで、シングルプレイヤーとしての活動はどうしても制限されてしまう。
SHO選手は“ロッポンギ3K”としての自分について色々と考えはじめているのではないか。
今回公開されたインタビューでも、そうした深みのある言葉が散見されていた。
敢えてスマホ会員限定ではない『チラ見せ』のパートで「シングルの方がいいかもしれない」とメッセージが飛び出した意味を考えてみたい。
ベスト・オブ・スーパー・ジュニア
SHO選手の株が急上昇したのはおそらく2018年の「ベスト・オブ・スーパー・ジュニア」だった気がする。
“ロッポンギ3K”のロングタイツからコスチュームをショートパンツへチェンジ。ジュニアでは珍しいパワー型。会場だけでなく、画面を見ていても伝わるほどの気迫とエネルギー。
既にタッグチームとしては結果を残していたが、あの大会でシングルプレイヤーとしての素質を見せつける形となった。
2019年では天敵・鷹木信悟選手との激突が大きな話題を呼んだ。黒く染められた髪はアマレス闘士時代を彷彿とさせた。
この時点からシングルプレイヤー・SHO選手が完璧に確立された。
そして、これまた髪をバッサリと切り臨んだ2020年の「ニュージャパンカップ」一回戦。鷹木信悟選手を破ったことで、もう誰の目にも明らかなった。
シングルプレイヤー。無差別級への進出。
これが今、SHO選手が本当に望んでいることなのでないだろうか。
でなければ、新日本プロレス公式のインタビューでシングル戦線に加わることへの飢えを語る必要はないのだから。
高橋ヒロムとSHO
『IWGPジュニアヘビー級王者』高橋ヒロム選手とSHO選手は現在30歳の同級生である。高橋ヒロム選手は高校卒業から1年後に新日本プロレスへ入団しているため、SHO選手の方が後輩にはなるが、同じ釜の飯を食べた期間は確かに存在していたのだ。
高橋ヒロム選手、EVIL選手、YOH選手、SHO選手。この4人がヤングライオンとして同じ時間を過ごしていたのだと考えると、なぜだか胸がいっぱいになってくる...。と、話を戻そう。
高橋ヒロム選手は獣神サンダー・ライガーさんからジュニアのカリスマのポジションを引き継いだ。僕はそう思っている。
自分のアイデアと実力で次々と結果とこれまでになかった景色をファンに見せ続ける。試合内容、試合までの道のり、言葉。その全てでファンを魅了するジュニアのカリスマ。
一方でSHO選手には圧倒的な主人公感がある。さしずめジュニアの主役、あるいは無差別級の主役である。自分で主役だと言わないSHO選手だけに、ファンがSHO選手に期待してしまうのだ。※内藤哲也選手のような話だが
カリスマと主役。この2人の対立構造は、今後の新日本プロレスでも柱になってくる気がする。そして、もうひとり。牙(技)を磨き続けるスターことYOH選手の存在がある。
そう考えると、今後の発展のために“ロッポンギ3K”としての活動は一時休止にしてもいいのかなとも思う。
二度と見ることができない!と嘆くようなものでもなく、必要な時に組んでそうでない時は離れて...みたいなイメージだ。
そうなることで、SHO選手とロビー・イーグルス選手、YOH選手と田口隆祐選手のような新しい組み合わせも生まれてくるのだ。
「やっぱり自分はシングルのほうがいいんですかね?」
“やっぱり”という言葉が持つ意味はあまりにも大きい。2020年、SHO選手の口から大きな発表があるのは間違いない。
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