木谷高明オーナー「新日と全日があったからプロレス界は盛り上がった」に感動

木谷高明オーナー「新日と全日があったからプロレス界は盛り上がった」に感動した。

2020年6月28日の夜。ブシロードグループの創始者である木谷高明オーナーがTwitterで上記のメッセージを投稿。プロレスファンの方々が騒ついていた。

いきなりどうしたの?と思った方のために本ツイートの経緯から補足しておく。

この日、バンダイナムコグループは新規IP『電音部』のスタートを発表した。

これが中々ニクい演出だったのだ。

『電音部』が発表されたのは、「ASOBINOTES ONLINE FES」というオンラインイベント。

「さまざまなサウンドカルチャーを生みだしてきたSTUDIOCOASTから、日本が世界に誇るサブカルチャーを4つのジャンルに分け、ダンスミュージックという切り口で届ける」という趣旨のものである。

『アイカツ!』や『アイドルマスター』などのファンが多く集まる場での発表は大きな話題を生んだ。

ここに反応したのが木谷高明オーナーだったのだ。

ブシロードグループが2019年に開始したプロジェクト『D4DJ』はその先見性からライバルが不在という状況だった。

強大なライバルの誕生。状況によっては引き立った顔になることすら珍しくないのだが、『スラムダンク』の流川楓ばりに木谷高明オーナーは笑ったに違いない。逡巡する間なくこう思ったに違いない。「ようやく成功のためのピースが揃った」と。

 

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新日本プロレスの歴史

ここで時計の針を30年前ほど昔に戻そう。

当時、新日本プロレスと全日本プロレスはバッチバチの敵対関係にあった。

ジャイアント馬場さんが海外で作り上げたコネクションにより、新日本プロレスは有名“ガイジン”レスラーを誘致することができない状況にあった。

ショーヘイ・ビッグ・ババであり、ババ・ザ・ジャイアントとしてアメリカマット界を震撼させた功績があまりにも大きすぎた。

そのため、新日本プロレスはブランド力に頼るのでなく、岩石を発掘しプロデュースせざるを得なかったのだ。

 

過激な仕掛け人の仕事もあり、次々と刺激的な光景を見せ続ける新日本プロレス。

そのスタンスは挑戦的なものだった。一方で“王道”でしか作ることのできなかった世界観があったのも事実としてある。

それぞれがそれぞれの立場から魅せる世界観にファンは酔いしれた。次々と提供される話題に常にプロレスのことを考える時間も増えた。

「馬場と猪木どっちが強い?」なんて「くりぃむしちゅー」のお二人には悠久の時を過ごしても後悔のない謎かけだったのである。

一つのコンテンツ、1人の強者ではこの世界観は作れなかった。切磋琢磨しながら業界自体を成長させるライバル。

平行線のように見えて交わったり、近づいたりする光。※引き抜き合戦や全面対抗戦など

それが当時の新日本プロレスと全日本プロレスだったのだ。

 

D4DJであり新日本プロレス

相手は「機動戦士ガンダム」や「ドラゴンボール」などの超巨大IPを持つバンダイナムコグループ。ブシロードグループと比較してしまうと、資本力だけで言っても桁違い。※『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』の累計売上だけでゆうに20億ドルを突破している。

業界のトップランナーが同じ市場に力を入れてきた。これは、先行者メリットだけで逃げ切れるほど甘いものではない。

ただし、インターネットが普及した今では、色々な仕掛けも可能だ。

オンラインライブでの対バン形式や相手のライブを実況するという一件破天荒なアクションでも話題を作れるようになった。

つい先日も音声だけのライブイベントを開催するなど、新しいことにチャレンジし、岩を砕くことが、ブシロードグループIPの魅力なのだ。

『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』であり『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』も新しい仕掛けを継続してきた結果、現在の地位を手に入れたのである。

ちなみに、『電音部』が発表された当日のTwitterトレンドには『D4DJ』の名前があった。

同じ市場のライバルはつい気にしてしまうものなのだ。広告換算費を出してみると面白い金額が出るに違いない。

ライバルの登場がIPを熱くさせる。現場に火を点ける。コンテンツの最前線に位置する木谷高明オーナーだからこそ知り得る景色があるのだ。

 新日本プロレスの親会社の仕事を無料で堪能できるチャンスである。僕も必ず見る。

 

ブシロードとサイバーエージェント

現在、日本のプロレスマット界は新日本プロレスとスターダムの親会社であるブシロードとDDTプロレスリングとプロレスリング・ノアの親会社となったサイバーエージェントが大きな話題を振りまいている。

ちょっとだけ今のトレンドを補足する。プロレスリング・ノアに最近合流しているレスラーは非常にベテラン勢が多い。ABEMAはこれまで若年層のユーザーが多かったが、プロレスを通じて新しい層の世代を開拓しているのである。

DDTプロレスリングのABEMA配信でもボランティアレスラーの大仁田厚さんが登場しているのはそうした背景があるに違いない。

インターネットテレビ局の戦略にハマった2団体はこれから更に勢力を伸ばしてくることが想定される。※秋山準選手の加入も更に拍車をかけるだろう。

国内では一強と呼ばれた新日本プロレス。ここに勝負を懸けてきたのが、連合軍だったという図式は非常に面白い。

今の処たち消えになっているが、水面下で令和のオールトゥギャザーが動いてる可能性もあるだけに、プロレスファンとしては楽しみな状況が続きそうだ。

ライバルと切磋琢磨する。これが業界を盛り上げる鍵なのだと改めて木谷高明オーナーには勉強させられた日となった。

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