タイチがG1覇者を撃破!EVILが春男に金的攻撃をした理由

初夏であり、梅雨時期に開催されている「ニュージャパンカップ2020」の二回戦もいよいよ大詰め。

ヘビー級とジュニア戦士がぶつかり合う無差別級のトーナメント。新日本プロレスの“春男”には誰が輝くのか。

僕はそんな大切な日にこれまた同じくらい大切なミーティングに参加していた。間違ってもTwitterを開かない。プロレス関連のワードで検索をしないと。

プロレス鎖国の姿勢を貫き、観戦をスタートさせたのが今朝のこと。今はタイチ選手と飯伏幸太選手が戦っている。

ちょうどタイチ選手はあの真壁刀義選手から「タイチの今までは何だったんだ?」と絶賛されたタイミングだ。

2019年の「G1クライマックス」を制した夏男。東京ドームのメインイベンターも務めた飯伏幸太選手。

彼と互角以上の試合を魅せるタイチ選手へ大きな賛辞だったように思う。

セコンドも入り混じった激闘となったセミファイナルを見つつ、筆を進めていきたい。

f:id:yukikawano5963:20200702074551p:plain

飯伏!決めろ!の声が響く

タイチ選手がマーティー浅見レフリーに飯伏幸太選手をぶつけた瞬間。大きく試合が動いた。

ザック・セイバーJr.選手が試合に介入すると、棚橋弘至選手も黙っちゃいない。

パートナーを救出すべく“怒りのスリング・ブレイド”を緊急発進。

ザック・セイバーJr.選手を捕獲し、リング外へ追放すると「飯伏!決めろ!」と叫ぶ。

絶好のチャンスを得た飯伏幸太選手はカミゴェの体制に入る。が、タイチ選手の右手には飯塚高史さんの忘形見である“アイアンフィンガー・フロムヘル”が光っていた。

一閃。

飯伏幸太選手へ突き刺さった地獄の爪。そして、自身の必殺技であるブラックメフィストも炸裂。

飯伏幸太選手の肩が上がることはなかった。

現在、新日本プロレスの4強は少し前と顔ぶれが変わりつつあった。

オカダ・カズチカ選手、内藤哲也選手、飯伏幸太選手、ジェイ・ホワイト選手。

この日、“愛を捨てた聖帝”タイチ選手がこの牙城を突き崩したのだ。まさに“人生はチャレンジだ”!

そして、バックステージでの言葉も印象的だった。

タイチ「新日本プロレスよ、文句あるかこれで。後ろから殴っただけじゃお前らには挑戦権与えねぇつってこういう事やったんだろ。わかってんな。結果出してやった。お前らがやったんだろ。あのまま組んでりゃよ、棚橋と飯伏こんなザマァみたいな格好になんねぇのに、お前ら。別によ、1対1でも良かったんだよ。1勝1敗でも良かったんだよ俺らタッグは。だけどよ、ダメ押しの2勝目だ。俺は王者を2タテした一人だ。もう挑戦はおろか、獲ったとしか。やる必要もない。力の差が出すぎだもうお前らとは。あぁん? お前ら見てて分かんだろ? タッグの挑戦はもはや誰がどうみても。お前どうなんだよ? まだ何か必要か? まだ何か言いたいことあるか? 十分だろ。お前みたいなバカでも分かるんだよ。うん、これで十分。じゃあ次は……。あと何個だ。内藤……もう少しだ。テメェだけシングルマッチしねぇでよ。ぬくぬくとその身体休めとけ。その方がやりがいあるぜ。次誰だ? 次は田口か? 誰が勝ち上がったんだこの野郎?」
ーーSANADAです
タイチ「……楽して勝ってきた奴だな。まあいいや。楽して勝ってきた奴と鬼門のブロックと言われた俺と、どっちがスゲーか見してやるよ。SANADA、次はおまえだ。いいじゃねーか、内藤のその前の餌として最高だぜ」

出典:新日本プロレス

 

EVILの中の悪霊。君の中の永遠

今回の「ニュージャパンカップ2020」は何がなんでも結果を残すと言い切ったEVIL選手。

自粛期間を終え、新日本プロレスは新しいスタートを切った。仕切り直したタイミングだがらこそ、今ここで結果を残す意味がある。小島聡選手や後藤洋央紀選手を含め全員に借りを返す。

自分のことを「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」のヘビー級で4番手だと言った内藤哲也選手に目に物見せる。

EVIL選手の全身から黒い闘気が見える。これは悪霊なのか。それとも...。

この日の相手は「CHAOS」後藤洋央紀選手。アメリカ遠征を終え、プレミアムな男が悪霊に取り憑かれた直後にシングルマッチを戦った相手である。

花道を歩く後藤洋央紀選手の前に立ちはだかり、場外でぶつかり合うところからメインイベントははじまった。

この時点でEVIL選手の意思を感じられる。求めるのはバチバチのアツい試合じゃない。内容ではなく結果を追求する。これが今、自分のすべきことなのだ。

プレミアムな男が本来持っていた熱い気持ちに感化されていた悪霊が、本領を発揮した。

後藤洋央紀選手を金的を攻撃したのである。悶絶する“混沌の荒武者”。ざわつく解説席。僕は...ゾクゾクした。

 

闇の王が帰ってきた

EVIL選手は小島聡選手との一回戦に続き、「ニュージャパンカップ2020」では連続でメインイベントを飾った。会社は明らかにEVIL選手へ期待している。これは間違いない。後は、結果を残せるかどうかなのだ。

しかし、ここ数年シングルで成果を出せていなかったのは事実。逆境の中、暗く深い闇の中で、EVIL選手は開眼した。

凱旋帰国を果たした当時のような荒々しく、結果を追求するEVIL選手の本気が帰ってきたのだ。

内藤哲也選手は俊敏性から来る手数、トランキーロ戦法と呼ばれる独特の間。SANADA選手はクラシックなスタイルに現代的な天性の閃き。鷹木信悟選手は圧倒的なパワーと機動力。

では、EVIL選手の魅力とは何か。

僕はパワフルさ、器用さ、高い機動力以上に「勝利への意思と飢える心」だと思っている。

結果のためには手段を選ばない。勝利への飢えから繰り出されるダーティーファイト。レフリーが反則行為と見なさないのであれば、テクニックとなるのである。

闇の王が春男を襲名する日が迫ってきたのかもしれない。

→【ランキング参加中】人気プロレスブログはここからチェック!【クリックで応援お願いします】

→NJPW FUNのTwitterフォローはこちら