“恐い”真壁刀義は出る?新日本プロレスの新星 ゲイブリエル・キッドが熱い!
“恐い”真壁刀義は出る?新日本プロレスの新星・ゲイブリエル・キッドが熱い!
いよいよ本日2020年7月25日に開催される新日本プロレスの愛知県大会「SENGOKU LORD in NAGOYA」。
メインイベントの“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手VS高橋ヒロム選手、セミファイナルの鷹木信悟選手VSエル・デスペラード選手。
そして、“俺たち”の高橋裕二郎選手VSオカダ・カズチカ選手など思わず目を見張るカードが目白押し。
ただし、アンダーカード(第一試合〜第3試合)からも決して目を離してはならない。
今回のコラムの主役はLA道場のヤングライオン、ゲイブリエル・キッド選手。
183センチ、90キロ。イギリスでプロレスのキャリアをスタートし、鈴木みのる選手から技の手ほどきを受けたこともある若手の注目株である。
「SENGOKU LORD in NAGOYA」では第二試合にエントリー。新日本本隊...ではなく、「CHAOS」の石井智宏選手、矢野通選手と4人タッグを結成している。
差し詰め“混沌と若獅子”チームか。その対角線に立つのは新日本本隊チーム。田口隆祐選手、小島聡選手、本間朋晃選手。そして、真壁刀義選手である。
直近のシリーズでゲイブリエル・キッド選手は何度もバックステージで真壁刀義選手を挑発していた。
これまでのストーリーを振り返りつつ、第二試合への期待を高めていきたい。
プロレス王「ま、ちょっと楽しみだな。」
ゲイブリエル・キッド選手は新日本プロレスの最強の門番とも呼ばれる“暴走キングゴング”真壁刀義選手に対し、自分の思いの丈をぶちまけた。
キッド「だからあなたもその気で向かってきてくれ。TVで見せるようなフレンドリーな真壁さんじゃなくて、2010年の中指を立てて尖っていた頃のあなたで俺にぶつかってきて欲しい。その真壁さんから認められないと意味がないんだ。お願いだ!当時の荒々しいあなたをもう一度俺に見せてくれ! 必ずだ!」
2020年7月12日、DOMINION in OSAKA-JO HALLで真壁刀義選手はゲイブリエル・キッド選手に対して、こうコメントを残している。
「ゲイブリエルは結果残したんじゃねぇか?」と。
イギリスでプロレスデビューを飾ってからのLA道場入り。ヤングライオンとしてイチからやり直すキャリアはメキシコ(闘龍門)でのキャリアを経て、野毛道場に入門したオカダ・カズチカ選手を彷彿とさせる。
そんなゲイブリエル・キッド選手のファイトを真壁刀義選手は高く評価しているのだ。
また、前述した通り、“プロレス王”鈴木みのる選手からも一目置かれている。
あいつか。「違う違うオレは技が知りたいんだ〜ひー!」って言いながらボコボコにされたやつ。カタチの前に闘いだろ。オレのやり方を非科学的と笑いたければ笑え。良いか悪いかはオレの体でオレ自身で証明されてる。ま、ちょっと楽しみだな。 https://t.co/CU5bQvzTBr
— 鈴木みのる (@suzuki_D_minoru) 2020年1月15日
当時、エル・デスペラード選手によると、鈴木みのる選手にボコボコにされているところ見ていた周りのレスラーは彼を笑っていたらしい。
ただ、彼はこの状況でも母国には戻らず日本に残り、チャンスを掴んだ。柴田勝頼選手によれば相当肉体も絞り上げてたらしい。
今、自分が新日本プロレスで成り上がるためには何をすればいいのか。ゲイブリエル・キッド選手はそれが分かっている。何がなんでも真壁刀義選手とのシングルマッチにたどり着く。
そのための物語を自分自身の手で紡いでいるのだ。
2010年の暴走キングコング
スイートゴリラではない。“暴走キングコング”の10年前とはどんな姿だったのだろうか。
当時の真壁刀義選手は37歳。(今の僕の一つ上だったりする)2010年5月3日に中邑真輔選手を破り、「IWGPヘビー級ベルト」を初戴冠。
そして、今でも語り継が得れる2009年8月16日の「G1クライマックス」初制覇に続き、超蒼穹の名言が飛び出した年でもある。
--雑草の仲間が全国にいると思いますが、メッセージを。
真壁「雑草にメッセージ? そんなもんはねぇんだけどよ。自分で勝ち取るってことなんだけどな。でもよ、俺がこうやってベルトを巻いてるよな、今な? なんでだかわかるかよ? (ファンから『スーパースターだから!』の声があがる)あ? 聞こえねぇよ、なんだって?(より大きく『スーパースターだから!』の声があがる)わかってんじゃねえか、この野郎。それならいいんだよ。だから、こうやってお前らみたいな物好きな真壁ファンっているだろ? あと、テレビ見てるヤツら。会場に来なくてもいいよ、プロレスが大好きなヤツら? 今夜はよ、うんめぇ酒飲めるだろ、お前らよ。な? あとはいま言った物好きな真壁ファン、俺が泣かず飛ばずだったときに支えてくれたダチ公たち、それと関係者たち、それとテレビの前(にいるヤツら)、ここに来てるヤツら、日本のプロレスファンのヤツら全員によ、一言だけ……言いたくねぇよ、こんなこと。マジでさ、テメェらなんかに言いたくねぇんだ、ホントによ! まぁ、一言だけだよな、一言だけ。サンキューな!(大歓声)」
当時、中邑真輔選手と真壁刀義選手はエリートVS雑草という構図で物語が進んでいた。神の子として、史上最年少で「IWGPヘビー級王座」に輝いた中邑真輔選手。
一方で、シゴキを超えた...地獄。いや、理不尽すぎる経験を乗り越え、自ら道を切り開いた真壁刀義選手。
2人のキャリアはあまりに対照的である。そんな中で、“雑草”と揶揄された真壁刀義選手が栄冠を掴んだのが2010年だ。
それぞれで当時の試合はチェックいただきたいが、とにかく怖いとだけお伝えしておく。
2020年、2人が対峙する意味
ゲイブリエル・キッド選手は一番怖い真壁刀義選手を出すように直接オーダーした。
ふふ。と笑ってしまったのだが、高橋ヒロム選手が凱旋帰国当初に“怖い”田口隆祐選手が見たいと何度も訴えている時期があった。
タイトルマッチで飛び出した田口隆祐選手のカッコよさは彼の人気をストップ高にした。なんてことを思い出してしまった。
長く見るからプロレスは面白いし、後から歴史の勉強をしても面白い。僕は完全に後者のタイプだが、今日の試合を通じて極悪非道のヒール・真壁刀義選手に興味を抱く人も出るかもしれない(流石にあの時代ほどヤバい姿は出ないとは思うが...)。
2010年の漢字一文字は「暑」。誰よりも熱い男・真壁刀義選手が血気盛んなヤングライオンにどんなプロレスを魅せつけるのか。朝から楽しみで仕方ない。
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