オカダ・カズチカの「賛否両論」と明治神宮野球場大会について
オカダ・カズチカの「賛否両論」と明治神宮野球場大会について書きたい。
“俺たちの”高橋裕二郎選手とオカダ・カズチカ選手の一戦は変形のコブラクラッチホールドで幕を閉じた。
この試合については5回くらい見直してからじっくりと書きたいので、今日はバックステージのコメントについてピックアップしてみる。
高橋裕二郎選手との一戦を終えると、オカダ・カズチカ選手はこれが「実力の差」だと厳しい現実を突き付けた。
噛み付きやマイアミシャイン、東京ピンプスへのチャレンジ。俺の位置まで引きずり下ろすという2020年のプロレス流行語大賞とは裏腹に、高橋裕二郎選手はじわじわとオカダ・カズチカ選手の住む世界へ挑んでいたように思う...と、本格的に振り返るのは後日にして本題に入る。
オカダ・カズチカ選手は「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」のお家騒動となっている「IWGPヘビー級&インターコンチネンタル」の二冠戦に対しては、冷戦体制を貫くらしい。
もともと「IWGPヘビー級ベルト」以外に興味を示さず、2020年のイッテンヨンでもファン投票という形で自分を納得させていた過去を持つ。
“レインメーカー”の所有物は新日本プロレスの至宝である「IWGPヘビー級」のみ。その主張をぶらさない方針だ。
「IWGPヘビー級戦線」からは一時休戦を宣言したが、その先で何かを計画しているとこの日のバックステージで語る。僕はそこにアントニオ猪木さんの影を感じている。
- レインメーカーの狙いは神宮か!?
- オカダ劇場をYouTubeでやってみるとか?
- 野上!野上!野上!
- ファンを5つに分類する
- 大仁田厚の毒は現代も残る
- 闘病中のアントニオ猪木を呼ぶ
- コブラクラッチの意味
レインメーカーの狙いは神宮か!?
この日、新日本プロレスから新しい発表が行われた。21年ぶり2度目。明治神宮野球場大会が決定したのだ。
オカダ・カズチカ選手はこの日を照準を合わせ、何かを仕込もうとしているらしい。
次のIWGP(ヘビー級タイトルマッチ)の挑戦は……するわけねえだろ、この野郎。史上初の2冠王? 3冠王? 知らねえよ、そんなもん、この野郎。かわいそうだね、IWGPヘビーが。そんなもんに興味はなくなったんで、1個、面白いことやろうかなと。アイデアは出てきてるんで。ま、それを、会社がのんでくれるかそうか、わからないですけどね。ま、でも、面白い……昔からの新日本プロレス見てた人、昔からの新日本プロレスいた人……もしかしたら“否”(ぴ)が、賛否両論の“否”が出るかもしれない。そんな面白いこと、皆さん期待しといてください
この発言から見るに、昔の新日本プロレスに関係している人物を提案しようとしている(提案済み)という状況なのだろう。
最右翼はNumberで対談を果たしたアントニオ猪木さんであるが、もう少し踏み込むと誰が出てくるか。色々と考えつつ、「賛否両論」の“否”についてかんがえてみたい。
オカダ劇場をYouTubeでやってみるとか?
まずは、21年前の明治神宮野球場大会の対戦カードを振り返ってみたい。※ここにヒントがあるのかもしれない。
蝶野正洋さんVS橋本真也さん。天山広吉選手&小島聡選手VS越中詩郎さん&藤波辰爾さんなど眼を見張る対戦カードがずらりと並ぶが、やはりメインイベントに大注目である。
グレート・ムタVSグレート・ニタ(愚礼吐似多)。
大仁田厚選手によりVS新日本プロレス、VS長州力のストーリーが進んでいく中で緊急決定した今世紀最大?の対戦カードである。
まず、この時点でグレート・ニタは消失していたはず。
大仁田厚選手はグレート・ニタを呼び戻すシーンは世紀の名場面だと言われている。
話しが逸れた。今の新日本プロレスに大仁田厚選手を出す。これは圧倒的な「否」につながる。
オカダ・カズチカ選手による電流爆破。それまでの前哨戦。これがオカダ・カズチカ選手の狙いなのか。
いや、確かに半端じゃなく「否」の声は出ると思うが...。
野上!野上!野上!
「おい!お前は...(7秒程度溜めて)。お前は電流爆破を見たいか!(早口)お前は!(3秒程度溜めて)電流爆破を見たいか?どっちなんじゃ!」
「僕は...ノーロープ有刺鉄線電流爆破が見たいです!」
そうかぁ!(バチン)。
この流れを現代でやるのは至難の技である。いや、民法なら絶対に無理。YouTubeでやるにしても流石に厳しいと思う。
許されるとすれば年末の蝶野正洋さんくらいのものだろう。本人は叩きたくないらしいが...。
オカダ・カズチカ選手は平成後期から令和の時代を代表するプロレスラーだ。
カッコよくて華があって強い。
ただ、強いだけではない。カッコいいだけでもない。そんなリアルタイムヒーローはなぜ、賛否両論を欲しがっているのだろうか。
その理由について僕は以前も考察していた。
ファンを5つに分類する
オカダ・カズチカ選手や棚橋弘至選手が作ってきたファンが“にわか”から“マニア”になった。
さらに現状を考えるとメディアから会場に来るという戦略が難しい。会場の席数を制限している状況ではファンクラブ会員だけでフルハウスになってしまうためだ。
では、どうすればワールドプロレスリングや新日本プロレスワールドにつなげていくことができるのだろうか。
そのためには2つのパイを攻めるしかない。
現在の新日本プロレスを考えると、ユーザーは5つのカテゴリーに分類される。
【1】新日本プロレスのファン、【2】プロレスファン、【3】元新日本プロレスファン、【4】元プロレスファン、【5】新規ファン。
プロレスの魅力を最大限に伝えるために必要なのは会場での観戦である。ただし、これがなかなか難しい状況だと考えると、以前の顧客を掘り起こすのがマーケティング的には得策である。
以前のファンは会場で観戦する楽しさを知っているし、今のプロレスから離れているだけで再度ハマる可能性は十分にある。
そこで必要なのが「賛否両論」という価値観なのだろう。
大仁田厚の毒は現代も残る
例えば、オカダ・カズチカ電流爆破!
「電流爆破」。この4文字を見るだけで心躍る世代は確かに存在するのだ。それも先ほどの元ファンの枠に。今の20代には全くピンとこないため、若年層にはリーチできないが、30代以上にはぶっ刺さる企画である。
さらには、天龍源一郎さんを介錯した男が電流爆破のリングに上がる。これだけで大成功という見方もある。
プロレスファンではない人にプロレスの話を振ると「痛そう、血が出てる、爆発」というワードが出てくることはないだろうか。
そうなのだ。非プロレスファンの価値観を作り上げたのはある意味大仁田厚選手だと僕は思っている。
大仁田劇場で作ったうねりは今でも残る確かな「毒」なのだ。ただし、これがオカダ・カズチカ選手の狙いかと言われると少し違うと思う。
闘病中のアントニオ猪木を呼ぶ
やはり僕はアントニオ猪木さんを呼ぼうとしているのだと思う。
そして、今朝こんなニュースも飛び出していた。アントニオ猪木さんが闘病中であることを告白したのだ。
リングには上がらなくてもいい。ただ、アントニオ猪木さんに生の新日本プロレスを魅せる。
おそらくスポーツ誌を中心としたメディアだけでなく、ネットニュースもこぞって取り上げるだろう。
これは僕であれば...という戦略だが、当日はYouTubeライブで無料配信する。放映権料のバランスが取れればABEMAでもOKだ。
獣神サンダー・ライガー選手の引退に際して、ビデオレターが届いたことからアントニオ猪木さんと新日本プロレスの距離は多少近づいた感はある。
ただし、遺恨がないと言えば嘘になるのだろう。団体の顔であるオカダ・カズチカ選手が企画しても団体側がいい顔をしていいないのは明白だ。
コブラクラッチの意味
オカダ・カズチカ選手は新日本プロレスの活動が再開して以降、フィニッシャーに変形のコブラクラッチを使用している。
レインメーカーに並び立つフィニッシャーとして熟成させていくことも宣言し、新しいオカダ・カズチカに挑戦していると明言した。
では、コブラツイストをフィニッシャーに使用していた名レスラーと言えば?
そう、アントニオ猪木さんである。コブラツイストを色々なレスラーが使用し始めた後は、卍固めにシフトしたが日本プロレス時代はコブラツイストを主に使用していた。
なぜ、オカダ・カズチカ選手はコブラクラッチにこだわり続けるのか。その本当の理由がいよいよ解き明かされるのかもしれない。
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