高橋ヒロムとエル・デスペラードにおける衝撃の事実と2つの道

高橋ヒロムとエル・デスペラードにおける衝撃の事実について書きたい。

2020年8月31日。新日本プロレスの記者会見に“ロッポンギ3K”SHO選手が登場し、「IWGPジュニアベビー級ベルト」の返上を発表した。

2020年1月の東京ドーム大会で石森太二選手&エル・ファンタズモ選手を新技・ストロングXで破り手に入れたベルトだったが、YOH選手の年内復帰が難しいということもあり、手放す道を選んだ。

SHO選手がバックステージで返上について言及した日がちょうど防衛戦から半年が過ぎた日だったこともあり、覚悟はしていたが実際に返上が決定すると寂しさを感じるものである。

1日も早いYOH選手の復帰を願うと共に、SHO選手の挑戦にも期待したいところだ。

ただし、新日本プロレスはいきなり新しい動きを見せる。トーナメントではなく、リーグ戦で新しい王者を決めようというのである。

エントリされたチームは4チーム。メンバーは以下だ。

  • 田口隆祐選手&マスター・ワト選手(本隊)
  • 高橋ヒロム選手&BUSHI選手(L・I・J)
  • エル・デスペラード選手&金丸義信選手(鈴木軍)
  • 石森太二選手&外道選手(BULLET CLUB)

高橋ヒロム選手とエル・デスペラード選手の試合はかなり久しい。新日本プロレスワールドで配信されている動画だけで遡ると、2020年1月6日のNEW YEAR DASH!!。4WAYタッグマッチ SHO&YOH VS 高橋ヒロム&BUSHI VS エル・デスペラード&金丸義信 VS 石森太二&エル・ファンタズモ。

その一つ前の試合となると、2018年6月18日 東京・後楽園ホール 第7試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合 髙橋ヒロム VS エル・デスペラードになるのだ。

高橋ヒロム選手が長期欠場していたのが大きな理由ではあるが愛憎渦巻く2人の試合が、新日本プロレスワールドでここまで配信されていないとは思わなかった。

そう、単純に言うと僕は高橋ヒロム選手とエル・デスペラード選手によるタイトルが懸かった試合を2年以上見ていないということになる。

それぞれの道で成長し続けてきた2人が今度はタッグでどんな試合を魅せてくれるのだろうか。

 

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メジャーシーンのカリスマ

高橋ヒロム選手は長期欠場から復帰すると、いきなりウィル・オスプレイ選手が保有していた「IWGPジュニアヘビー級王座」に挑戦し、新技のタイムボム2で奪還に成功した。

自らが返上したベルト(さん)は、すぐさま取り戻す。

翌日には獣神サンダー・ライガー選手の現役ラストマッチに出場し、獣神最終章に花を添えた。

敢えてタイムボム(レインボードリーム)を使ったのは、これまでの教えに対する感謝とセカンドキャリアに広い夢があるよう心からの祝福だと僕は解釈している。

その後、無差別級トーナメントとなった「ニュージャパンカップ2020」ではヘビー級(本間朋晃選手、矢野通選手、石井智宏選手)撃破にも成功。さらにはEVIL選手が持っていた「IWGPヘビー級&インターコンチネンタル」ダブル選手権試合にも挑戦した。

階級に関係なく、2020年の新日本プロレスでMVP候補とも言える活躍を残しているのが高橋ヒロム選手だと見て間違いない。

ただし、ならず者は別の角度から大きくファンの支持を得てきた。

メジャーシーンで活躍するアイドルが高橋ヒロム選手だとするならば、アコースティックギター一本でどんなステージにも上がり、その土地土地のファンを魅力するロックスターがエル・デスペラード選手なのだ。

 

アンダーグラウンドの申し子

2019年の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」を欠場するに至ったあの試合からエル・デスペラード選手は大きく変わった。

表情が見えるマスクマンとなり、とにかく解き放たれたかのような解放感がすごい。

アンダーグラウンドの申し子が、新日本プロレスの価値観に大きな一歩を踏み出した試合は、「ニュージャパンカップ2020」の一回戦、石井智宏選手戦だろう。

本当にギリギリまで追い詰めた。あの石井智宏選手がこんなコメントを出すレベルまで、追い込んだのである。

石井「このトーナメント、ジュニアとかヘビーとかよ、騒いでるけどよ。特にあいつ、試合中も言ってたな? でも、俺からしたらヘビーもジュニアも関係ねえよ。俺は新日本来る前から、ずっとそういう闘いをしてきたんだ。身体の大小は関係ねえんだよ。ゴチャゴチャうるせえな。もちろんよ、身体の大きさで有利不利はあるよ。でも、リング上がったら関係ねえんだよ。(自分の親指で自身の胸を指し)ここだよ、ここ。要はよ。それを実践すりゃいいんだよ。本能の赴くままに闘えばいいんだよ、おら、おい! ゴチャゴチャうるせえな!」

ジュニアやヘビーという括りは関係ない。身体の大小は関係ない。有利不利はあって試合になれば関係ないのだ。

エル・デスペラード選手の本能は、石井智宏選を饒舌にさせた。バックステージで喋らないことの方が多い、石井智宏選手の口をここまで開かせたことがエル・デスペラード選手の実力だったのだ。

ここから無差別級への道が開けた。

小島聡選手との「KOPW2020」が決まると、最多投票を集め、必殺技禁止マッチを実現。

※今後は第3世代との世代抗争の予感もある。

見事反則勝ちを収めジュニアとしては唯一の4WAYマッチ進出を果たすと、矢野通選手、オカダ・カズチカ選手、SANADA選手それぞれに爪痕を残す活躍を見せた。

メインイベントやタイトルマッチなどとは違う道を進み、新日本プロレスで最も価値を爆発的に高めた男。それも一つ一つの試合や舌戦でファンの支持をジワジワ高めた男と言えばエル・デスペラード選手と見て間違いない。

 

Twitter劇場開幕

そんな2人がぶつかり合うのは「NEW JAPAN ROAD」2020年9月9日の宮城・仙台サンプラザホール大会となる。

発表当日から“ラブコール”を贈りあう2人。

※勿論、金丸義信選手とBUSHI選手にも注目だ

それぞれの立ち位置から高めてきた価値が2年ぶりにぶつかり合う。その瞬間を楽しみにしたい。

高橋ヒロム選手は“俺達”と書いた。

エル・デスペラード選手は“お前”と試合ができるならと返した。

「不戦の約定解かれもうした」2020年秋。新しい戦いはここからはじまる。

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