上村優也が胸に抱く危機感の正体と解決策について
上村優也が胸に抱く危機感の正体とは何か。
そのモヤモヤした何かについて考えてみたい。
“ヤングライオン”上村優也選手は今、自分自身の状況について大きな課題を感じているように思う。
改めて上村優也選手の現状について考えてみたい。
2017年4月10日に入寮し、2018年4月10日に新日本プロレスの「LION'S GATE PROJECT 11」でデビュー。デビュー戦の相手は成田蓮選手が務めた。
2019年にはタイガーマスク選手のパートナーとして「スーパージュニアタッグリーグ」にもエントリー。
現在の年齢は25歳。デビューから既に2年半。そろそろ海外遠征というタイミングになっていたはずだった。
ただ、それは社会状況もあり、しばらく叶いそうにない。
現在、上村優也選手は柴田勝頼選手を筆頭にヤングライオンとしては最高級の評価を受けている。
肉体改造にも成功し、スピードとパワーを兼ね揃えたボディも手に入れた。
ただ、レスラーとして勲章を得る機会がない。
現在の状況が続けばヤングライオン杯も開催されない。自身の成長をファンと会社に見せ付ける場に飢えている。僕は上村優也選手の言葉からそんな印象を受けた。
今の自分の立ち位置
上村優也選手が危機感という言葉を出したのは、2020年9月3日の埼玉・サイデン化学アリーナ大会だ。
21年振りとなる明治神宮野球場大会へのエントリーも叶わず、テーマを模索する日々が続く。
彼じゃなくとも、今の期待感であれば「上村優也7番勝負」が組まれていたと容易に想像できる。
レスラーからもファンからも期待されている。ただ、それに応えるまでの間が長引けば長引くほど、今の期待感が薄れてしまのではないか?
自分の肩にのし掛かったプレッシャーを力に変えるべく口に出したのはSHO選手の名前だった。
上村「最近、自分が思ってるほどじゃなくて、 もしかしたら新日本プロレスでいま一番危機感を感じてるのは、 僕かもしれないです。さっき、ちょっと聞こえたんですけど、 SHOさんも“弟”って言ってくれて。SHOさんからもすごい、 自分元気もらってるので、今あるマイナスをプラスに変えます。 完全にNEXTです」
成長した自分、成長を魅せる場
2020年。自らは成長しているにも関わらず、「第62代IWGPジュニアタッグ王座決定リーグ戦」へのエントリーは夢に終わった。
上村優也選手に言われてみて納得だった。“ロッポンギ3K”が返上したことで今回のリーグが決まったような印象が大きかったが、そうではく「スーパージュニアタッグリーグ」が無くなり、今回のリーグ戦になっているのだ。
先輩レスラーと連戦できるチャンスがなくなってしまった。
上村優也選手が今回のリーグ戦に名前がないのは、本当に勿体ないという気持ちがあるものの、パートナーが居なかった。
では、次に見据える目標は高橋ヒロム選手の口から「延期」だと語られている「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」しかない。
諦めずに前に進み続ける。逆エビを受けている時のプッシュアップで強く手を伸ばすかのように。
上村優也選手は先を見ている。
上村「今日から始まるジュニアタッグ(王座決定)リーグ。 去年は(『SUPER Jr. TAG LEAGUE』に)出られたのに、今年は自分は出られない。 でも今、パートナーのタイガー(マスク)さんも欠場中で。 僕の力不足ももちろんありますけど、それは真摯に受け止めます。 『G1』終わって、(今年の)『(BEST OF THE)SUPER Jr.』、まだ予定はどうなってるか知らないですけど、 僕は出るつもりでいるんで、こっから僕は上にいきます。 ありがとうございました」
覚醒した若獅子
上村優也選手が完全覚醒したのは、鈴木みのる選手にいきなり突撃した2020年2月だと見て間違いないはず。
あの日を境にふつふつと高まっていた上村優也選手への期待感が爆発した。
インサイドワークなど細かなテクニックについては、まだまだ勉強中なのは分かるが、とにかく華が凄い。
没個性とも言えるヤングライオンのスタイルで既にキラキラとしている。
先輩レスラーとのタッグマッチでも悪目立ちではなく、シンプルに試合中に目立つ。
何度も既にヤングライオンを超えていると書いてきたが、何試合もそれが続いているということは、本当に何かを掴んだ(掴みかけている)のだろう。
自分自身への期待感がダイレクトに危機感へと直結している今。上村優也選手はプロレスラーとして、社会人として必要なものが試されているのかもしれない。
運だ。
僕も36年ほど生きてきた中で、本当に運は大切な要素だと思っている。
何よりも大切なのは日々の努力の積み重ねであることは間違いないが、才能と実力を発揮するステージにたどり着くための運は絶対的に必要なものである。
上村優也選手は近年のヤングライオンとして最高傑作とも言えるレベルに到達した。
これは日々の積み重ねと彼の才能が完璧に融合した結果である。では、ここからさらにジャンプアップするためには何が必要なのか。
タイミングと運。今のステージにまでたどり着いた上村優也選手が次に試されているのは、天から愛されるかどうか?という話なのかもしれない。
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