後藤洋央紀が秋男になる可能性が爆上がりした件【新日本プロレス】
後藤洋央紀が秋男になる可能性が爆上がりした話を書きたい。
いよいよスタートした「G1クライマックス30」。好勝負連発だったAブロックに続き、2020年9月21日に行われた試合も目を見張るものばかりだった。
コスチュームを変えて話題をさらったジュース・ロビンソン選手。そのジュース・ロビンソン選手をギリギリまで追い詰めただけでなく、ナチュラルな期待値の底上げに成功したYOSHI-HASHI選手。
試合時間6分16秒。省エネファイトで白星発信となった矢野通選手、クールでスタイリッシュに登場した結果、コミカルに敗れ去ったSANADA選手。
次々とBブロックの試合が行われていく中で、今年の東京ドームと同じ顔合わせがやってきた。
後藤洋央紀選手VSKENTA選手だ、
「ニュージャパンカップ in USA」を制した勢いのまま「G1クライマックス30」にエントリーしたKENTA選手とNEVER6人タッグ王者」の1人として己を磨き続ける後藤洋央紀選手。
「NEVER」を懸けて戦った男たちによる終わらない戦いが再びはじまった...わけだが、結果から言えばKENTA選手の圧勝。後藤洋央紀選手は完封負けという結果に。
序盤に受けた腕のダメージが想像以上だったのか明らかに精彩を欠いていた。
黒星という結果以上に内容で魅せることができなかった後藤洋央紀選手。ただし、落胆する必要はない。
「G1クライマックス」は好発進よりも課題を持ったスタートの方が優勝確率はグッと高まるのだ(昨年の覇者である飯伏幸太選手にいたっては初戦でKENTA選手を相手に足首を負傷したが、優勝を飾った)。
“春男”が“秋男”になる。そのフラグが完成したのではないかと僕は勝手に考えている。
怒りの獣神にあの日を想い出す
解説席に座る先輩たちから最も愛されているレスラー。それが後藤洋央紀選手だと僕は思っている。
新日本プロレスに限らず実況で否定的な意見が飛び交うことは日本では珍しい。
やっぱりダメだったなど後付けで語られることはあってもバイネームで否定されること滅多にない。
新日本プロレスでは、気持ちの見えないヤングライオンや現役選手が現役選手をDisる以外で否定的な意見を聞くことはほぼない。
ただし、後藤洋央紀選手だけは違う。白塗りの時の山崎一夫さんに続いて、昨日の獣神サンダー・ライガーさんからも辛辣すぎる言葉が飛び出した。
「後藤選手はこれがG1だって分かってるのかな?」
明らかに負傷して動きの悪い後藤洋央紀選手に対してこの発言。調子が悪い中でも結果を残せ!という手厳しいエール。
一言でいうと期待の裏返し以外の何者でもない。
素人目に見ても調子が悪いレスラーですら卑下するような発言が飛び出すことはほぼないのに、後藤洋央紀選手だけはそれが許されない。
実は先輩レスラーからの期待値が最も高いのは後藤洋央紀選手なのではないか?僕はそう思っている。
2020年のG1と荒武者
勝負の世界にタラレバは存在しないが、後藤洋央紀選手は2019年の「G1クライマックス」で優勝決定戦に手が届く距離にいた。実は最終戦で鷹木信悟選手に勝ってさえいれば、ジェイ・ホワイト選手ではなく後藤洋央紀選手が勝ち抜けてしていたのだ。
「打倒!ジェイ・ホワイト」
このテーマを掲げ、単身アメリカへと渡り盟友・柴田勝頼選手と猛特訓を積んだ。
そこで手に入れたのパワーとスピードを両立したハイブリッド荒武者ボディ。明らかにキレが違う後藤洋央紀選手は初陣でジェイ・ホワイト選手を破り目標を達成した。
あれから1年が経った。今年は明確なテーマもないままに「G1クライマックス」に突入し、初戦でKENTA選手の前に敗れ去った。
ただ、この敗北こそが後藤洋央紀選手にテーマを与えたのではないかと僕は思っている。
東京ドームで勝った相手に完封負けした。この事実を払拭するにはリーグ戦を突破し、優勝するしかない。
追い詰められた荒武者は強い。僕たちはその光景を何度も見てきたはずだ。
初戦敗退。完全に動きを封じられてしまった…ダメージは思ったよりもデカイ… #無念 #G1クライマックス #始まったばかり
— 後藤 洋央紀 Goto hirooki (@510njpw) 2020年9月20日
テーマを与えたKENTA
改めてになるが、この試合が後藤洋央紀選手にとって重要な一戦になったことは間違いない。スロースターター的な発信ではなく、明らかにスタートダッシュで失敗したからこそ見えてくる景色があるはずなのだ。
では、ここでカメラの向きをKENTA選手に向けてみよう。アメリカを本拠地に置いているKENTA選手は約半年ぶりに日本のリングに立った。
彼には絶対に負けられない理由もあった。一敗が「IWGP USヘビー級王座」挑戦権利証に影響が出る...だけではない。
アイツとの再会があったためだ。
ヨッ、久しぶり。エッ? まあ一応な。それなりにな。お前の方こそ、元気だった? そっか。エッ、あっちで友達? まあ、それなりにね。それなりにはできたけどさ。あっちで彼女? いやあ、バカ言うなよ。できるわけねえだろ。だって俺、俺お前のこと……いや、なんでもない。(※遠くから誰かが呼んでるようなそぶりを見せ)ああ、今行くよ。まあ、そういう感じだから、また近いうちに。エッ? お帰りってお前、別に。そんなあらたまって……ただいま。エッ、なんだこれ! 長いなあ。誰が久しぶりに。ほんとは両想いだったんだけど、なんか親の都合で片方が海外行ってて、それが久しぶりに帰ってきて会った時に、なんかはにかんだ感じみたいな、そんなのやんなくていいんだよ。ちょっと、座れよ。
久しぶりに帰ってきたKENTA劇場。これができないとなると、わざわざ6,303マイル(日本とアメリカの首都間の距離)を超えてきた意味がない。
ただし、俺の女(カメラマン)はいなかった...。
まぁ、それはいいとして。いよいよ両ブロックの1試合目が終了。ここからも秋の最強戦士決定戦の行方を追っていきたい。
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