“GOAT”ウィル・オスプレイが再び鷹木信悟(ドラゴン)退治へ

“GOAT”ウィル・オスプレイが再び鷹木信悟(ドラゴン)退治へ挑む。

近年の新日本プロレスで最も変化した人物はだれか?と聞かれれば、間違いなくウィル・オスプレイ選手と僕は答える。

オカダ・カズチカ選手に導かれ、新日本プロレスに参戦したウィル・オスプレイ選手。

ハイフライヤーとして既に完成された域にいたが、線が細い印象が否めなかった。

少しずつ少しずつ変化させてきた。

2019年の「G1クライマックス」にエントリーする頃には既に線の細さを感じされることない肉体へと進化していた。

ウィル・オスプレイ選手は常に自分をアップデートしてきた。じっくりじっくりと。

技のキレをキープしたまま。同じ技が使える状態を保ちつつ、ウエイトを増やしてきた。

技も増えた。対ヘビー級用の秘策てあるヒドゥン・ブレイドはまさに“エアリアル・アサシン”を象徴するような技だし、ストーム・ブレイカーは決まれば終わりのインパクトがある。

オス・カッターも“スーパー・オス・カッター”へとアップグレードされるなど、フィニッシュへの多彩さもウリの一つになってきた。

 そして、ウィル・オスプレイ選手が大きな変身を遂げた。

SNSで発信されていた画像から明らかに筋肉が肥大していることは分かっていたが、まさか『G1クライマックス30』の参戦選手の中でもトップクラスのデカさになっているとは想像すらできなかった。

ここまでは破竹の2連勝。それも石井智宏選手を破るという快挙まで成し遂げている。

エアリアル・アサシンから“GOAT”(GREATEST OF ALL TIME)へ。ドラゴンの返り血を浴びたドラゴンスレイヤーがMONSTERへ変貌したのだ。

今日、ウィル・オスプレイ選手は因縁の相手である鷹木信悟選手とぶつかる。その前に二人について改めて振り返ってみたい。

 

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名勝負製造親分

鷹木信悟選手はどんなコミュニティにも必ず1人はいる「彼に任せておけば安心だ」という存在である。

ただ、こうしたタイプには寡黙なタイプも多いが鷹木信悟選手は全くの逆。雄弁かつ圧倒的なリーダーシップと親分気質を持ち合わせている。

例えるならば、どんなクライアントを相手にしても結果を残してしまう営業担当役員といったところだろうか。

2020年の鷹木信悟選手は「NEVER」の申し子として圧倒的な存在感を発揮してきた。

この夏に2本のベルトを落としてしまったものの、そのインパクトは止まるところを知らない。

今回の「G1クライマックス30」でも既にジェイ・ホワイト選手やジェフ・コブ選手を相手に好勝負を連発している。結果は2連敗だが、彼の価値や格は既に下がらないところまで上がりきっている。

ドラゴンゲートから新日本プロレスへ戦場を移して早くも2年。今では石井智宏選手と並び名勝負製造機と呼ばれるようになった。

ベルトの有無にも関わらず輝ける漢。それが鷹木信悟選手である。

そんな彼が長い期間借りを返せていないのがウィル・オスプレイ選手だ。

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア27」の優勝決定戦。ファンが選ぶベストバウトでは1位を獲得した超蒼穹の名勝負である。

リーグ戦を無敗で駆け抜け、新日本プロレスでは直接ピンフォール負けを喫したことがなかった鷹木信悟選手にはじめて土を付けたのがウィル・オスプレイ選手だった。

この勝負はただのリーグ戦ではない。リベンジに燃える鷹木信悟選手へようやく巡ってきたリベンジのチャンスなのだ。

ただし、相手はとんでもないモンスターに変貌してしまっていた。

現在の新日本プロレスでベストバウトマシンという言葉が最も似合う男。完全ヘビー級仕様のウィル・オスプレイ選手は30分一本勝負のリーグ戦ではもはや弱点が見当たらない。

 

“GOAT”ヘビー級のオスプレイ

全ての技がヘビー級の重さに。増量のデメリットとなり得るキレやスピードの減退は最低限レベルに留まっている。

ヘビー級仕様のウィル・オスプレイ選手はこれまでに見たことのないモンスターだ。

正直、僕はデカくなりすぎたと思っていた。いくらなんでも今の身体で試合経験が無さすぎる。新しい身体を使いこなしつつ、勝ち抜けるほど「G1」は甘くない、と。

ただ、そんな僕の勝手な想像は石井智宏選手との試合でひっくり返された。

30分という時間であれば、昔と変わらないスタミナで戦い抜くことができることがこの試合を通じて分かった。

そして、以前使っていた全ての技が今も使えることが分かる。

100キロを超えるハイフライヤー。ジュニアの飛び技を持つヘビー級レスラー。現代プロレスの完成形。

それこそが今のウィル・オスプレイ選手が目指している姿なのかもしれない。

負けるわけないってわかってた。強い相手であればあるほど、俺は限界を超えられる。もう2度と俺の実力を疑わないでくれ。これからは“GOAT”(GREATEST OF ALL TIME)と呼んでくれよ。“ビリー・ザ・ゴート”だ。俺はブリティッシュヘビー級王者でもあるんだ。忘れないでくれよな。俺は誰が相手でもビビったりしない。俺が最強だって言っても、鼻で笑う人もいるだろう。

出典:新日本プロレス

 

2勝と2敗。

現在、鷹木信悟選手は2敗。「G1クライマックス30」で優勝を目指すという意味でいえば、既にここから全勝を目指さなければならない。

ウィル・オスプレイ選手との一戦の結果いかんでは優勝決定戦への望みすら絶たれてしまうだけに、絶対に負けられない戦いになることは間違いない。

一方でウィル・オスプレイ選手。高橋裕二郎選手、石井智宏選手に連勝でジェイ・ホワイト選手、タイチ選手と並び現在トップタイ。

ウィル・オスプレイ選手が相手レスラーからすると厄介なのが、試合をすればするほど今の肉体とファイトスタイルが馴染んでくるということだろう。

一戦、一戦の積み重ねが今のウィル・オスプレイ選手にとっては大切なのだ。ある意味、前哨戦がないことが最もネガティブに作用している選手なのかもしれない。

新日本プロレス参戦から2年。既に“ドラゴンのお膝元”を関係ないと言い切った。

燃えよ!ドラゴン!この試合が『G1クライマックス』の命運を分ける試合であることは間違いない。

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