新日本プロレス、メイ社長の退任について思うこと

新日本プロレス、メイ社長の退任について思うことを書いていく。

2020年9月29日、新日本プロレスで代表取締役社長兼CEOを務めていたハロルド・ジョージ・メイ社長の電撃退任が発表された。

まずは、「お疲れ様でした」。この言葉に尽きる。

退任する方に今さら僕の所感を語ったところで意味はない。

僕の感想としては「色々と上手い人」だったなぁという感じである。

退任か?解任か?みたいな邪推はもういいだろう。僕の憶測で変なことを語ってもしょうがない。

そこをネチネチと捏ね回すのは他の方に任せる。

僕が書きたいのは今後の新日本プロレスについて、だ。

新しく新日本プロレスの代表取締役社長に就任するのは2019年11付からNew Japan Pro-Wrestling of America Inc. のCEOを務めている大張高己さんである。

新日本プロレスのブシロードグループ加入以降、4人目の代表取締役となる。

菅林直樹会長が社長を退いた2013年以降は約2年強で社長交代自体は行われているので、そこまで不安視するものでもないだろう。

彼が抜けたこと以上に、今の社会情勢の中でどう新日本プロレスを盛り上げていくか。大張高己さんの手腕が早速試される。

 

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腰を据えて経営する

とは言っても少しくらいはハロルド・ジョージ・メイ社長にも触れておこう。

SNSを見ているとここまで退任に対して悲しむ声が出るのは素直にすごいと思う。

自らをプロ経営者であり、一級のマーケターだと自負していた彼は、いつしか多くの新日本プロレスファンから受け入れられる存在となっていた。

2019年12月に発売された書籍などで「腰を据えて経営する」という言葉があったが、一年も経たない間に新日本プロレスを去ることになるとは誰も想像していなかっただろう。

2年半の間で自社のファンを自分のファンにした手腕はとんでもないことだ。

 

勇気ある決断

新日本プロレスは現在とてつもなく難しい状況にある。

まず、ひとつひとつの大会を安全安心に運営すること。

本当にこれが絶対条件である。

新日本プロレスは日本プロレス界の頂点に位置している。何かネガティブなことがあると本当にマズい。

そのために団体とファンが一体にならなければならない。そんな時期である。

ただ、安心安全と政府からの要請を受け入れていると、売上が出ないという状況でもある。

会場を満員にできない。これでチケット売上が制限される。次に売店を設置しないため、客単価も下がる。会場の空気に刺激されてノリやお土産感覚で購入することは決して珍しいことではない。

新日本プロレスはそうした売上が作れない状況にある。それも、いつ以前のように戻せるのか分からない。

この状況で白羽の矢が立った。そして、社長を引き受けた大張高己さんはとても勇気のある方だと思う。

だってそうだろう。これまでのやり方を続けていても、しばらくは結果が出ないこと(従来のビジネス方式だと結果は出にくい。新しい一手が求められる時期)は明白である。

ともすればさらなるコストカットだって起こり得る。

そんな状況で社長を引き受けるのは簡単なことじゃない。

海外戦略だってそう。せっかく現地法人を立ち上げたにも関わらず、現地のファンを招くことができないのである。

こんなに歯痒いことがあるだろうか。

 

リング上の変化

ビジネス的に“今は”痛手が続く時期だが、ネガティブなことばかりではない。

リングの上で新しく輝きだしたレスラーが現れた。

その筆頭がYOSHI-HASHI選手だろう。先日の試合では負けはしたものの“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手に肉薄し、昨日はSANADA選手を破った。

それも見応えのあり過ぎる好勝負の結果である。

「NEVER無差別6人タッグ」のベルトを戴冠して以降、YOSHI-HASHI選手は大きく変化している(コンディションが整ったことも大きい)。

2004年、落合博満さんが中日ドラゴンズの監督に就任した時「この1年は補強を凍結し、個々の選手の能力を10%底上げして日本一を獲る」という公約を掲げた。

新日本プロレスもマスター・ワト選手の凱旋帰国とディック東郷選手以外で新規参戦はない。ユニットの異動もEVIL選手のみである。

他団体が明らかに仕掛けてきている(特にサイバーファイトの動きが活発である)状況だが、新日本プロレスは敢えて動かない。

高橋裕二郎選手の「G1クライマックス」エントリーを筆頭に既存戦力で新しい盛り上がりがこれからも生まれていくことを願っている。

 

※退任を記念して購入した。

 

全てを吹き飛ばす“激烈”

最後に。本日の後楽園ホール大会。メインイベントが石井智宏選手と鷹木信悟選手の一戦となっている。

新日本プロレスが誇る“名勝負製造機”の2人。最近、ため息をついてしまうニュースが多いだけに二人のファイトを見て元気をもらおうと思う。

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