オカダ・カズチカとマネークリップと鷹木式レインメーカー

オカダ・カズチカとマネークリップと鷹木式レインメーカーについて書きたい。

『G1クライマックス30』もいよいよ後半戦に突入。舞台は関西へ。更なる激闘の予感が漂っている。

2020年10月10日、13日。“レインメーカー”オカダカズチカ選手の対角線に立つのは“名勝負製造機”とも比喩される2人だ。

“ザ・ドラゴン”鷹木信悟選手、そして“CHAOSの特攻野郎”改め“ストーン・ピット・ブル”石井智宏選手。

用意された舞台は2試合連続のメインイベントである。

新日本プロレスを牽引する名勝負製造機たちと完全無欠の絶対王者として君臨していたオカダ・カズチカ選手の激突は『G1クライマックス30』決死のカードになることだろう。

現在、オカダ・カズチカ選手に対して色々な思いが交錯している。

レインメーカー封印。マネークリップ(変形コブラクラッチ)。そして、鈴木みのる選手とジェフ・コブ選手との試合で魅せた丸め込みだ。ショルダースルーから座り込むような形のエビ固めはいきなり試合が終わった印象すら受けた。

2018年の赤髪バルーンお兄さん時代。オカダ・カズチカ選手は新しい自分を表現しようとしていた。

そして、2020年。オカダ・カズチカ選手は新しい自分のスタイルを確立しようとしている。それも外見は全く変えずにリングの上だけで変化を表現しようとしているのだ。

 

 

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マネークリップすら布石にする

完全無欠のチャンピオン。「IWGPヘビー級」最多防衛記録および最長戴冠記録保持者。オカダ・カズチカ選手は現時点で他の追随を許さないほどの実績を残してしまった。

付け加えると「G1クライマックス」、「ニュージャパンカップ」では2度優勝。丸腰しのレインメーカーはリーグ戦やトーナメントにめっぽう強いというジンクスすら持っている。

強すぎて感情移入ができない超人。そんな彼ならではの苦悩が今回のファイトスタイル変更につながっている気がしてならない。

オカダ・カズチカ選手が目指しているのは“既存のオカダ・カズチカ像を壊すこと”だと考えてまず間違いはないはずだ。

レインメーカーを封印してマネークリップに注目を集めたと思いきや、丸め込みで2試合連続の勝利を掴んでいる。

敢えて言えば“マネークリップ”という名前が定着したタイミングでフィニッシャーから外したようにも見える。

オカダ「ま、4勝2敗……ま、だいぶ、勝ちも先行してきてね。でも、ジェフ・コブ、ナメてました。でもホントに、ジェフとの闘いっていうのは、この『G1』で一番楽しみにしてた大会。それ僕個人的にね。まあ『G1』出てるけど、どんなモンかって思ってたらジェイ(・ホワイト)にも勝ってるし、実際やってみたら、ヤバかった。まあでも、みんなわかるでしょ。(僕は)腰のテーピングもなくなったし、こういう勝ち方もできる。コブラクラッチ(マネークリップ)も出たし、こういう丸め込みも出たし、次あと何があるかな……。まあ、楽しみにしてて。ま、とりあえず、こうやって、勝ち始めることができたってのが、自分の中ですごく大きいんで。ま、次は、僕が大好きな『G1』大阪大会なんで、しっかりとまた結果を残したいなと思います」

出典:新日本プロレス公式

「次あとは何があるかな...。」

明らかに何かを狙っている。これから激突する2人を考えると、全く別の技が飛び出す可能生もゼロじゃないと僕は睨んでいる。

 

鷹木式レインメーカー

今日のメインイベントので一つの見せ場になるのは、鷹木信悟選手が鷹木式GTRに続くオマージュ“鷹木式レインメーカー”を繰り出すか否かという点にある。

待ち望んだ一騎打ちを前に、オカダが必殺のレインメーカーを封印していることに「俺たちのことバカにしてんのか? 気に入らねえな」と異を唱える。仮想の対戦で幾度となくレインメーカー対策を講じてきたのだから無理もない。だがそれを逆手に取り「あんないい技を封印するんだったら、俺が鷹木式レインメーカーとして使ってもいいんだぜ?」とニヤリ。「お前のものは俺のもの」の“ジャイアニズム”を地で行く大胆予告で挑発した。

出典:東京スポーツ

今日の試合は勝ち点2を掴むこと以上の意味がある。オカダ・カズチカ選手は今回の『G1クライマックス30』で2試合メインイベントの舞台に立ったが黒星を喫している。

今回は一度もIKKOを出せていないのだ。今日勝つことができれば「5勝目〜」が飛び出すだけに勝った所を見たい気持ちが強い。

さらに案外、レインメーカーをサラッと出すんじゃないか?という気もする。これまでの4勝はマネークリップが2つとエビ固めが2つ。ここからの勝ち星はレインメーカーで、となっても面白いはずだ。

 

進化と真価が問われる試合

最後に。オカダ・カズチカの進化と真価が問われる日々が続いている。勝ったら勝ったで、一部からヤジが飛び(強すぎるがゆえ)。フィニッシャーを封印すればそれはそれで文句が飛び交う。

ただ、これこそが新日本プロレスを代表しているからこその風当たりだとも言える。

棚橋弘至選手はハイフライ・フロー以外にもテキサスクローバーホールドや丸め込みで勝つことも珍しくない。

まず、オカダ・カズチカ選手が目指しているのはそのステージなのだと僕は考えている。色々な勝ち筋を持ってファンを驚かせることのできるレスラーへ。

今のオカダ・カズチカから新しいオカダ・カズチカへ。まずは、今日腹違いの同期と魅せる試合に注目したい。

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