ウィル・オスプレイとグレート・オー・カーンが手を組んだ理由

ウィル・オスプレイとグレート・オー・カーンが手を組んだ理由について考えてみたい。

欲望とは怖いものだ。

ウィル・オスプレイ選手は約5年前、オカダ・カズチカ選手に導かれ、新日本プロレスへとやってきた。

2019年の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」を優勝すると「私は日本に引っ越します」と宣言。

これから日本語もしっかりと覚えて、ベビーフェイスのベストバウトマシンとして新日本プロレスを牽引する存在になるはず。

誰しもがそう思っていたはずだが、彼の中の欲望が燃え上がった。

「G1クライマックス30」で彼は自らを“GOAT”だと言っていた。

史上最強のレスラーは自分なのだ。ウィル・オスプレイこそが世界最高のレスラーなのだとバックステージで語っていた。そして、動いた。

オカダ・カズチカ選手との試合で反則介入を指示し、初勝利を飾ると新ユニット結成を宣言。

その隣に立つのは“ドミネーター”グレート・オー・カーン選手だった。

僕は電車のなかで、この騒動を目の当たりにしたのだが、正直声をあげてしまった。

マスター・ワト選手の帰国からグレート・オー・カーン選手の凱旋が近いのは想定済みだった。

おそらくはEVlL選手の動きに合わせたものになる。そんな気がしていたのである。

ただ、違った。彼は更にインパクトのある仕事をした。

岡知之という男の心を壊した男(逆恨みではあるが...)オカダ・カズチカ選手に泥を塗った。

そして、全てを支配する男グレート・オー・カーン選手と“GOAT”ウィル・オスプレイ選手が手を組んだことが分かった時。ここ数年経験したことがないカタルシスが生まれたのだ。

リアルラーメンのヘアスタイル。毒手を彷彿とさせる右手。特注のマウスピース(かつての仲間を背負ったか)。完璧すぎるほどのキャラクターでグレート・オー・カーン選手は帰ってきた。

 

f:id:yukikawano5963:20201017075017p:plain

今、動かなければならない

2020年。新日本プロレスは激動の一年になりつつある。

比較的ユニット内からの離脱はあっても大規模な裏切りや新ユニット結成がなかった2019年と比較すれば一目瞭然。明らかにレスラーの動きが多い。

“キング・オブ・ダークネス”EVlL選手が“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”を裏切って“バレットクラブ”へ。更に今はリーダーであるジェイ・ホワイト選手と不協和音が鳴り響いている。

“バレットクラブ”内での分裂、裏切。2018年にあったあの時の空気が流れようとしている。

そして、ウィル・オスプレイ選手の“CHAOS”脱退。新ユニット結成。自分の女であるスターダムのビー・プレストリー選手をも加担させた。

“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”がメキシコにルーツがあるのであれば、こちらはイギリスをルーツに持つ。これから誰が加入していくのかも見ものである。

早速、問題発言を行なったのはこの男だった。

社会的に大きな動きのあった2020年。明日、本当にどうなるかも分からない不安。そんな状況で人はどう生きていくべきなのか。

2020年に動きだした彼らは「自分の本心のまま。心のままに生きるべし」と語っていようにも僕の目に映った。

www.njpwfun.com 

 

2人の言葉

ウィル・オスプレイ選手は常にオカダ・カズチカ選手へのジェラシーに溺れていた。

俺の方が上なのに二番手に甘んじている。この現実を変えたい、と。

そこで白羽の矢を立てたのがグレート・オー・カーン選手だったのだ。

イギリスで無敗。オカダ・カズチカ選手には個人的過ぎるほどの恨みがある。

口では侵略と言っているが、本心は確実に違う。オカダ・カズチカ選手への暴力に飢えている。そんな男が隣に選んだ。

オスプレイ「驚いたか? ショックだったか? 俺はもうずっと長いことオカダを倒す準備は出来てた。2番目でいる気持ちがお前らに分かるか? 俺はずっとあいつの影に隠れてた。俺が素晴らしい試合をしても、いつだってスポットライトを浴びるのはオカダだった。オカダはブシロードと新日本の顔だ。でも俺だってあいつに全く引けをとってない。今こそ変化の時だ。ここでみんなに改めて紹介させてもらおう。イギリスのレスリングシーンを支配し、凱旋帰国したばかりの無敗の男、ザ・グレート-O-カーン!

(中略)

ここで正式に言わせてもらおう。俺はもうCHAOSのメンバーじゃない! オカダに尽くすのなんてもうまっぴらゴメンだ! 俺が中心になって新しいユニットを立ち上げる。よく見とけよ。少しずつ、でも確実に俺の帝国を築く。俺たちはスタートを切ったばかり。興味があるレスラーは俺に連絡してくれ」

出典:新日本プロレス

興味のあるレスラーは連絡をしてくれ。イギリスといえばザック・セイバーJr.選手かはたまた“バーズ・オブ・プレイ”の相棒ロビー・イーグルス選手か。

 

東京ドームがフルハウスになる日

次の試合で飯伏幸太選手が勝利したため、結果論としても「G1クライマックス30」の優勝決定戦進出はなかった。ただ、最悪の形でオカダ・カズチカ選手を陥れることに成功した。

これまでオカダ・カズチカ選手には明確な分かりやすい敵がいなかった。

ジェイ・ホワイト選手はパートナーである外道選手を奪われた最大の敵という見方もあるが、数億分の一の確率で「オカダ・カズチカをより成長させるために外道が仕組んだこと」にも見える。

事実、ジェイ・ホワイト選手が急成長し、外道選手が離れたことで、オカダ・カズチカ選手はベビーフェイスとして完成した。

外道選手がいることでジェイ・ホワイト選手は敵というよりもライバルだった。

SANADA選手とジェイ・ホワイト選手。彼らがオカダ・カズチカ選手にとってのライバルだった。

ただ、ウィル・オスプレイ選手とグレート・オー・カーン選手は違う。

自分の後輩であり、元兄弟分であり明確な敵だ。

敵が現れたことで、いよいよ本格的にオカダ・カズチカ選手の時代が始まった。僕はそう思っている。

 

ペイ・パー・ビューする価値がある

最後に。

ビー・プレストリー選手。彼女がオカダ・カズチカ選手の妻である三森すずこさんを解説先に再び引っ張り出す鍵になっていると僕は予想する。

推しだった女性の目の前に旦那の最強の敵として現れるグレート・オー・カーン。

入場曲はスノハレ。舞台は整った。新日本プロレスが日本を席巻し、全てを支配する。

全てが変わり始めた日。それが2020年10月16日なのだと僕は宣言しておこう。

→【ランキング参加中】人気プロレスブログはここからチェック!【クリックで応援お願いします】

→NJPW FUNのTwitterフォローはこちら