グレート-O-カーンとジェフ・コブ!優勝候補最右翼の誕生とキャリア形成について

グレート-O-カーンとジェフ・コブ!優勝候補最右翼の誕生とキャリア形成について考えてみたい。

2020年11月15日に開催された「WORLD TAG LEAGUE 2020 & BESTOF THE SUPER Jr.27」の第3試合、“THE EMPIRE”第3の男が姿を現した。

「ワールドタッグリーグ」用の新コスチュームを披露したグレート-O-カーン選手に続き登場したのはジェフ・コブ選手だった。

棚橋弘至選手とトーア・ヘナーレ選手の“ヘナーレース”をなんと2分28秒で蹂躙。

近年、細身のアスリートスタイルが横行していた新日本プロレスにおいて、全くの逆張りとも言える力こそパワーを証明する形となった。

グレート-O-カーン選手とジェフ・コブ選手。今回の「ワールドタッグリーグ」優勝の最有力候補になるに違いない。

改めて僕が思ったこと。“THE EMPIRE”。そもそもで、ユニットの名前がカッコいいということだ。

 

 

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心が叫びたがっているんだ

かつて付き人を務めた棚橋弘至選手の膝を破壊したグレート-O-カーン選手。

まるでアーティストのライブが終わった後のように、マイクを通すことなく肉声でこう宣言した。

「愚民ども! これがジェフ・コブとグレート-O-カーン、THE EMPIREの力だ!」

まさに規格外。前代未聞だある。

プロレスラーが何かメッセージを出す時、マイクを通さず叫ぶことなんでまずない。

試合後の疲労だってあるし、より正確に言葉を届けるのであれば現代の道具を使うのが当たり前だ。

ただ、いつの時代も人の心を揺さぶるのはライブ感である。

それを誰よりも理解しているからこそ、敢えて肉声で叫んだに違いない。

さらに、グレート-O-カーン選手がすごいところはもう一つある。

 

新コスチュームの意味

“THE EMPIRE”に新加入したジェフ・コブ選手のお披露目する。

そのためには敢えて黒子になることを意識するのが定石だ。

ただ、グレート-O-カーン選手はその上を行った。「ワールドタッグリーグ」用に新コスチュームを持ってきたのだ。

ジェフ・コブ選手の視線を集めるために、まずは自分への視線を集める。

僕の思考はこうだった。

「X来るぞ!誰だ!オーカーン 様コスチューム違う!カッコ余!!!X来た!!!コブ様だ!!!」

敢えてワンクッション人の思考を逸らすことで、サプライズの破壊力を2倍、3倍に引き上げた。

これがグレート-O-カーン選手のプロデュース能力なのだ。

また、この新コスチュームがシンプルでカッコいい。敢えてゴテゴテとしなくとも素材で勝負できるグレート-O-カーン選手ならではのスタイルだった。

また、敢えてここで棚橋弘至選手を狙ったのは2020年だけでなく、2021年までも見据えた行動に違いない。

新日本プロレスを支配するために、絶対に必要なのが棚橋弘至選手を倒すことだ。

エース(ナイト)を倒して、自らがキングになる。

過去の自分を捨て去り、退路を絶ったグレート-O-カーン選手の進軍が続いている。

オーカーン「棚橋弘至がな、貴殿が名レスラーであることは、十分存じあげております。だけどな! 貴様ごときを、尊敬したことは1度たりともない! 負けてばっかり、ケガしてばっかり、欠場してばっかりのヤツを、“堕ちた太陽”をどうやって尊敬しろというんだ? このあたりでは、欠場してくれるな」

出典:新日本プロレス

尊敬したことは一度たりともない。その言葉の本当の意味を僕たちは知っている。

だって、棚橋弘至選手がはじめて選んだ、認めた付き人は、グレート-O-カーン選手(の過去の姿)なのだから。

 

ヘナーレ、魂の言葉

何かを変えるためにな、今の環境を変化させることが一番スムーズだったりする。

経営コンサルタントの大前研一さんは自分を変革するための3つの法則について、こう語ったことがある。

時間配分を変えること。住む場所を変えること。そして付き合う人を変えること。

時間配分以外は周囲の環境を強制的に変えることが大切だと説いている。

つまり、何かを変えるためには自分の生き方と身の回りの両方を変える必要があるのだ。

ウィル・オスプレイ選手は「CHAOS」、グレート-O-カーン選手、ジェフ・コブ選手は新日本プロレス本隊。

それぞれ本来であれば、約束された道があった。期待されているキャリアがあった。

ただ、全てを壊して少しずつでも自分の帝国を築くと決めた。

「THE EMPIRE」が今、輝きを放っているのは何かを変えようと動いた男たちがこれまでとは違う空気を放っているからだろう。

これが現代的な発想。転職して、キャリアアップして、己を高める。

今っぽいスタンダードなキャリア形成の考え方だ。

この日のバックステージでトーア・ヘナーレ選手は非常に日本的なメッセージを出した。

ヘナーレ「(※後頭部を押さえながら)8カ月ぶりの試合だ。負けてしまったけど、恥じることはない。それにしても強烈なスラムだった。ジェフ、どうしちゃったんだよ? 俺たち、仲良かったはずだったのに。ああ、訳がわからない。なんであんな醜いゴミみたいなO-カーンと結託したんだ? 俺がニュージャパンマットから離れてる間に、いろんなことが変わってしまった。EVILはナイトーを裏切って、オスプレイはオカダを裏切った。それに簡単に成功できる道を選んで離れていった選手もいる。でも俺は、こうして変わらずここで闘っている。いつだって俺は、簡単な方じゃなく、あえて厳しい道を選ぶ。だから時に負けることがあろうとも、自分の心が求めるままを迷うことなく突き進んでく。ファン、そしてニュージャパンのみんな、俺を信じてくれ。8カ月ぶりにやっと試合できたんだ。次に向かってくぞ!」

出典:新日本プロレス

環境を変えずに、自分だけを変える。難しい道かもしれないが、それこそが己の進むべき道なのだ、と。

これはどちらが正解という話ではない。己の信念、誇りに懸けてまっすぐ歩いているのか。

自分だけの道を歩んでいるかが大切なのだ。

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