マスター・ワトは『スーパージュニア』で結果を残す必要がある
マスター・ワトは『スーパージュニア』で結果を残す必要があるという話を書きたい。
近年の新日本プロレスで最もインパクトを残した凱旋帰国は誰?と聞かれたら僕はグレート-O-カーン選手だと応える。
勝手に海外遠征(イギリス侵略)へ旅立ち、無敗での凱旋帰国(日本侵攻)。
高橋ヒロム選手もカマイタチとして注目を集めていたが、グレート-O-カーン選手はそれ以上の実績と勢いを持って新日本プロレスへと帰ってきた存在である。
高橋ヒロム選手、ロッポンギ3K(YOH選手、SHO選手)、ジェイ・ホワイト選手。
海外遠征から帰国するや否や早々にタイトルマッチが組まれることも珍しくない中で、マスター・ワト選手、グレート-O-カーン選手はいきなりタイトルマッチが組まれる訳ではなかった。
ロッポンギ3K(YOH選手、SHO選手)はXとして登場した試合が「IWGPジュニアタッグ選手権試合」。
ジェイ・ホワイト選手は「IWGPインターコンチネンタル選手権試合」が凱旋帰国の試合である。
高橋ヒロム選手も“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”に加入が発表された前哨戦はあったもののKUSHIDA選手への挑戦が帰国と同時に確定していた。
EVIL選手のみシングルベルトを戴冠するまでに時間を要したが、ユニット立ち上げという意味合いで奮闘していたこともあり、じっくりとした滑り出しだったように思う。
マスター・ワト選手は自ら挑戦表明をすることなく、相手から狙われる形でここまで来た。ベビーフェイスの宿命とも言える受けるスタイルとも言える。
では、本題に入っていこう。
「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」に初エントリーを果たしたマスター・ワト選手についてである。
ワトよ、全力でヘルプするから頑張れよ🌟🌟🌟#マスター・ワト https://t.co/6Bg5yg7mFr
— 天山 広吉 (@TENZAN323) 2020年11月14日
激レア人材
マスター・ワト選手は、凱旋帰国後に新日本プロレス本隊へ加入した時点で相当珍しいレアなレスラーである。
※ならず者が突如新日本プロレス本隊に加入したことはあったが、彼の正体は不明なのでノーカウント
また、高橋ヒロム選手やジェイ・ホワイト選手と同様に、凱旋帰国前から謎のエントランスムービーが用意されてるなど、これから新日本プロレスがプッシュしていくレスラーであることは間違いない。
ただ、2020年というタイミングもあったと思うが、これまでにさほど大きなインパクトと結果を残せていないことも事実としてある。
ミサイルになって帰ってくるはずが、カンフー系のレスラーにフルモデルチェンジした影響もあるのだろうか。
また、意外だったのがセコンドに天山広吉選手がついた点である。凱旋帰国したレスラーにセコンドがついたケースは決して珍しくないが、まさか“テンコジ”としても絶賛稼働中の天山広吉選手がつくとは思わなかった。
これにより、『ワールドタッグリーグ2020』に“テンコジ”のエントリーはなし。永田裕志選手と小島聡選手が組むこともなく、第3世代が揃って未エントリーという結果になってしまった。
マスター・ワト選手が結果を残さなければならない理由は献身的な“ディーバ”のためという理由もあると思う。
猛牛の技を受け継げし男
マスター・ワト選手が秘めている最大の謎はグランドマスターとは何か?という点である。
基本的に二つ名は完成した何かを表現しているケースが主である。
他のジュニア戦士で例えると、“タイムボム”、“ヒールマスター”、“ハイアンドマイティー”、“ハイボルテージ”、“ならず者ルチャドール”、“ボーン・ソルジャー”などである。
ただ、マスター・ワト選手は少々意味合いがちがう。未完成が前提の二つ名となっているのだ。
“ウェイ・トゥー・ザ・グランドマスター”。グランドマスターを目指しもの。その意味の一つが「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア27」開幕直前に投稿された動画に現れていたのかもしれない。
動画内では天山広吉選手の必殺技であるTTD(テンザン・ツームストンパイルドライバー)とアナコンダバイスを習得する過程が描かれている。
グランドマスターとは歴代のレスラーたちの技を引き継ぐ存在。そもそもの意味は最高級の選手という意味でもある。
新日本プロレス本隊で歴代レスラーたちの技を受け継ぎ、歴史と伝統を担っていく男。それがマスター・ワト選手という存在なのかもしれない。
白星スタートといきなりの大一番
マスター・ワト選手は上村優也選手との初戦でいきなりTTDを披露。4分14秒でマットに沈めた。猛牛直伝の技の破壊力はここまでか、と思わせるものだった。
続く第二戦。いきなりの大一番がやってきた。相手はロビー・イーグルス選手である。
DOUKI選手との初戦を見たが、ロビー・イーグルス選手は強いし、上手い。何よりも丁寧である。
技の一つひとつが繊細だからこそ、味付けでダイナミックにも表現することができる。改めてシングルプレイヤーとして実力を証明したスナイパーにグランドマスターをマスターを目指すものがどう対抗するのか。
今日の見どころはTTDに続く、もう一つの技。アナコンダバイスが鍵を握るということだろう。
もしも、ロビー・イーグルス選手から勝利を奪うことに成功すれば、正直優勝も見えてくる。そんな予感がマスター・ワト選手に漂い出した。
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