棚橋弘至が心を洗われた言葉『死ぬまでギブアップしないから』
棚橋弘至が心を洗われた言葉『死ぬまでギブアップしないから』。
「ワールドタッグリーグ2020」がスタートして既に4戦が終了した。
前回の優勝決定戦進出ラインが2敗。今回はよりシビアな戦いが求められるという意味で言えば、既に優勝の明暗が分かれてきたとも言える。
現在トップを走っているのは3勝1敗の4チーム。タマ・トンガ選手&タンガ・ロア選手。グレート-O-カーン選手&ジェフ・コブ選手。“キング・オブ・ダークネス”EVIL&高橋裕二郎選手。鷹木信悟選手&SANADA選手。
続く2勝2敗のイーブンで4チーム。後藤洋央紀&YOSHI-HASHI選手、石井智宏選手&矢野通選手、タイチ選手&ザック・セイバーJr.選手、ジュース・ロビンソン選手&デビッド・フィンレー選手がマークしている。
一方で未だ勝ち点に恵まれていないチームが2チームある。バッドラック・ファレ選手&チェーズ・オーエンズ選手のチームは未だ勝ち星なし。
そして、驚くべきことに棚橋弘至選手とトーア・ヘナーレ選手の“ヘナーレース”も勝ち点はゼロだ。
恐らく歯車が狂ったのは、グレート-O-カーン選手がジェフ・コブ選手を連れてきた初戦だろう。
あれほど愛されていた男の豹変した姿を見せつけられた挙句、かつての付き人に膝を破壊されては、勢いにもリズムにも乗れないというものだ。
ただし、この日。棚橋弘至選手とトーア・ヘナーレ選手には新しいテーマが生まれた。
『死ぬまでギブアップしないから』。「NEVER GIVE UP TILL DIE……」。
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— 棚橋 弘至 (@tanahashi1_100) 2020年11月20日
東京ドームへ険しい道のり
2020年の棚橋弘至選手はリング外の注目という意味ではパーフェクトだが、リング内という意味で言うと中々厳しい日々が続いていた。
激太り事件からのグッドシェイプ。完全にキレッキレな逸材ボディはここ数年で最大のコンディションを感じさせる。
素人目に見ても動きのキレが全く違う。今年の棚橋弘至選手はヤバい。そんな期待とは裏腹に中々結果が出ない日々が新日本プロレスのエースを襲い続けた。
研究され尽くした男
まずは“ゴールデン☆エース”。飯伏幸太選手と「IWGPタッグ王者」に輝いたもののタイチ選手&ザック・セイバーJr.選手にベルトを奪取されるとリベンジにも失敗。
逸材と天才の相性が実はイマイチなのか何なのか。原因はよく分からないが、辛酸を舐める時期が続くこととなる。
また、『G1クライマックス30』でも2019年に続いての負け越し。KENTA選手やSANADA選手との一戦を含め、想い出に残る好勝負はあったものの結果が出ない。
どうしてだ?と考えていた時に、一つの答えが浮かんだ。キッカケは昨日、ジュース・ロビンソン選手がグレート-O-カーン選手のスライディングキックを避けた時だ。
グレート-O-カーン選手が新日本プロレスの侵略を開始して約1ヶ月。たった一ヶ月で技が読まれるまでに研究されたのだ。
棚橋弘至選手は長く活躍しているレスラーだ。新日本プロレスのエースという立ち位置からも勝利した時のメリットは大きい。
相手レスラーは癖から試合の組み立て、フィニッシャーへのつなげ方など棚橋弘至選手の全てを分析している可能性が高い。
よくよく考えると、『IWGPインターコンチネンタル王者』時代に、クラッシックなスタイルを標榜し、歴史ある技を使用している時期があった。
当時、今と比較して明らかにコンディションは優れていないように見えたが勝率自体は悪くなかった。
他責にしないこと
棚橋弘至選手はトーア・ヘナーレ選手とのタッグチームで全く結果が出ない中でも、自分が悪いと自責の念に駆られ続けている。
棚橋「結果は出てないけど、去年組んだ時よりも絶対コンビネーション良くなってる。(ヘナーレに向かって英語で)去年よりチームとして良くなってると思うだろ?」ヘナーレ「試合数を重ねてチームとして成長できている」棚橋「俺が悪い。ヘナーレはいい。ヘナーレはいい。俺が悪い。(英語で)ヘナーレ、次は俺がしっかりサポートするから」
俺が悪い。俺が悪い。俺が頑張ってなんとかしたい。そんな逸材の心を驚かせたのは、チームこっからのパートナーであるYOSHI-HASHI選手の一撃だったように思う。
今まで見たことの無い連携技。パートナーが欲しいタイミングで動くチームプレイ。そんな試合をした直後だからだろう。少しだけ不安な気持ちを吐露した。
棚橋「このタッグリーグ戦を迎えて思うのは、タッグのチームとしての熟練度が上がってるチームが多いから。YOSHI-HASHI(&後藤)にしても、かなりこう、試合の内容というかね、試合の展開の選択肢が無数にある。そういう意味では、久しぶりに組んだ俺らのチームは、不利な点は多い。不利な点は多いけど、ヘナーレがさっき言ったのは、心が洗われた言葉だったよ。『死ぬまでギブアップしないから』。NEVER GIVE UP TILL DIE……」
ただ、パートナーであるトーア・ヘナーレ選手の言葉が棚橋弘至選手の心に手を差し伸べた。2人の戦いもこっからだ。
東京ドームへの道は辛く険しい。そんな日々だからこそ、これからの試合をもっと応援したいと思うのだ。
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