飯伏幸太の魅せて勝つファイトスタイルが新日本プロレスを変える
飯伏幸太の魅せて勝つファイトスタイルが新日本プロレスを変える。そんな気がしている。
2020年12月12日、新日本プロレスの飯伏幸太選手が意味深なツイートを投稿した。
その内容は、自身のファイトスタイルを改めて見つめ直すというもの。
確かに2019年以降、飯伏幸太選手の試合は大きく変わった気がする。「G1クライマックス」でKENTA選手と戦った際、足首を負傷。脅威の回復力で真夏の最強戦士になったあのシリーズから、飯伏幸太選手の試合は「勝つこと」に特化した内容になっている気がしなくもない。
このままじゃダメだ
— 飯伏 幸太 (@ibushi_kota) 2020年12月11日
昔のもっともっとプロレスを好きだった頃を思い出さないといけない
もう今さら何でもできる訳じゃない。必要なくなり今の闘うスタイルができた
勝つには完璧かもしれない
魅せて 勝つファイトスタイルはどこへいったんだろう。
25年戻って1からやり直してみよう
中学生の頃に
かつて中邑真輔選手が「ジョーカーが欲しい」と言った時に姿を現した曲者は大人になり今ではスペードのエース的な存在になってきた(棚橋弘至選手はハートのエース)。
2年連続の東京ドームを見据えて、今飯伏幸太選手が変わろうとしているのかもしれない。いや、正確には戻ろうとしているのかもしれない。
魅せて勝つファイトスタイル
僕が特に気になったというか、印象に残ったのはこのフレーズだ。
「もう今さら何でもできる訳じゃない。必要なくなり今の闘うスタイルができた 勝つには完璧かもしれない 魅せて 勝つファイトスタイルはどこへいったんだろう。」
「G1クライマックス」2連覇。ハッキリ言って、平成後期から令和で考えると前人未到の記録である。
また、新日本プロレスのイッテンヨン東京ドーム大会メインイベントに2年連続で立つことだって、棚橋弘至選手やオカダ・カズチカ選手を除かれば相当なことなのだ。
ただし、2019年。新日本プロレス所属が正式に発表されてからの飯伏幸太選手にはどこか枷が掛かったような印象がある。
誤解されたくないので、先に言うが僕は飯伏幸太選手が好きだ。だからこそハッキリ書く。
最近の飯伏幸太選手はプロレスが洗練されすぎて、遊びが無い。遊びがないということはある意味怖さがないということ。
今の新日本プロレスは「頭から落とすだけがプロレスじゃない」方向に舵を切っている。
あの頃は異常過ぎた。今思えば、危険技のオンパレードはレスラーの選手生命を縮めながらも、その場を盛り上げる劇薬でしかなかった。
危険技などしなくとも、ファンの度肝を抜くことができる。それが飯伏幸太選手だったはずだ。
魅せて勝つレスラー
2020年、印象に残っている試合を3つ挙げて欲しいと言われたらやっぱりこの3試合になる。
高橋ヒロム選手VSエル・デスペラード選手。鈴木みのる選手VS永田裕志選手。
そして、田口隆祐選手VS高橋ヒロム選手だ。
僕はリアルタイムで田口隆祐選手VS高橋ヒロム選手を見ることができなかったのだが、この試合が本当にとんでもなかった。
高橋ヒロム選手を掌に乗せ続ける田口隆祐選手。試合の揺れ幅。何よりもこれから何が起きるか全く分からないワクワク感。
あぁ、やっぱりプロレスってメチャクチャ面白いんだなと改めて感じさせられたら試合だった。
残念ながら監督は高橋ヒロム選手に敗れてしまったが...。
今、飯伏幸太選手が考えていることのヒントが田口隆祐選手に詰まっている気がしなくもない(変態お尻おじさん要素は除く)。
彼は既に神だった
2020年。飯伏幸太選手は神になると宣言した。これは、棚橋弘至選手、中邑真輔選手の領域に自らも並ぶということだと僕は解釈している。
棚橋弘至選手、中邑真輔選手は新日本プロレスを語る時に避けて通ることができないレスラーだ。
一時期結果を残したというレベルではない。
結果、内容、インパクト。リングの外を含めた影響力。その全てが抜きん出たからこそ、新日本プロレスの記録にも記憶にも残るレスラーとなり得たのだと思う。
飯伏幸太選手も既に記録という今では「G1クライマックス」2連覇、3年連続優勝決定戦進出と相当な結果を残している。
年々仕上がっていく肉体のキレ。研ぎ澄まされていくプロレスは日本刀のような雰囲気を放つようになった。
一方で、飯伏幸太選手の魅力はいわゆるヨシヒコ選手との試合だったりもする。
全く底が知れない。これこそが飯伏幸太選手最大の武器なのだ。
知り合いの誕生日はいつも花火でお祝い🎁🎂
— 飯伏 幸太 (@ibushi_kota) 2020年11月17日
だいたい引かれる。
でも小さいときからだから関係ない。
自分は自分😃#内山高志 さん 誕生日おめでとうございます!!!また行きます。 pic.twitter.com/rabiG7R24M
シンプルだがこういうことができる大人はそう多くない(というか僕は絶対できない)。まさに狂気と知性(実は頭が半端じゃなくキレるのは有名な話)のハイブリッド。
2020年の東京ドーム大会で惜しくも2連敗を喫した飯伏幸太選手はリベンジを果たすことができるのか。
既に棚橋弘至選手の手によって「G1クライマックス」覇者が東京ドームで勝てないというジンクスは存在しない(2019年大会)。
魅せて勝つ。飯伏幸太選手が追い求める理想の姿を今から楽しみにしている。
ノートの52ページ
最後に。キャプテン翼ジュニアユース編で大空翼はロベルト本郷からノートの52ページを見るようにとアドバイスを受ける。
そこにはこう書いてあった。
「翼、なぜサッカーはこんなにも楽しいんだろう。世界中で、もっとも愛され親しまれているスポーツ、サッカー。
おれが思うに、それはもっとも単純でもっとも自由なスポーツだからじゃないだろうか。
グラウンドに立てば、監督からのサインなど何もない自分で考え、自分でプレイする。
何にも縛られることなく
他の10人の仲間たちとただ一つ、ボールを目指し戦うスポーツ、サッカー。サッカーは自由だ。グラウンド中央、ボールを持ったらどうする、翼。
何をしてもいいんだ。ドリブルをしても、パスをしても、シュートをしても。何もしないで止まっていたっていい。
パスだって、前にも横にも、後ろにも、どこだってOK。それはドリブルだって一緒だ。
翼、サッカーは自由だ。
おれはそんなサッカーが大好きだ。だから、翼にも、サッカーをやり続けるならば、誰よりもサッカーのその楽しさを愛してほしい。」
これをプロレスに置き換えてみると...。
飯伏幸太選手にはとことんプロレスを楽しんで欲しい。
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