内藤哲也にグレート-O-カーンと辻陽太が宣戦布告できた理由

内藤哲也にグレート-O-カーンと辻陽太が宣戦布告できた理由を考えてみる。

これまで、新日本プロレスのシリーズ中に内藤哲也選手が誰か居ないの?と各選手を煽ったとしても誰も食いつかない。従来はこの流れが定番だった。

僕が推測するに、内藤哲也選手と絡んでも実はあんまり美味しくないためだ。

“制御不能”となった内藤哲也選手と戦っても格が上がらない。※逆に対角線ではなく、同じコーナーに立つとジャンプアップしまくる。

例外的なジャンプアップを果たしたのはタイチ選手だが、彼の場合はジュニアからヘビーに転向するという賭けに出たタイミングでもあった。

棚橋弘至選手やオカダ・カズチカ選手らとの明確な違いがここにあった。※実は高橋ヒロム選手は相手の格を上げることができる力を持っている。

勝っても負けても自分の番付けは変わらない。むしろ、内藤哲也選手にテーマ(餌)を与えて踏み台になる可能性が高い。

彼がどんなに全方位を挑発しても、無視というカードを切るのがこれまでのセオリーだった。

ただ、ここに一石が投じられた。いや、二石だ。

グレート-O-カーン選手と辻陽太選手が動いた。

正直、グレート-O-カーン選手は分かる。スラム街からの早期脱出を図るためには打って付けの相手であり、内藤哲也選手は天山広吉選手の付き人というバックボーンを持つ。

猛牛の遺伝子を持つレスラーを蹂躙することで、帝国再建の旗印にしようと目論んだのだろう。

一本踏み出す勇気を持ったのが辻陽太選手だ。

自分より下の新世代ヤングライオンがお披露目間近となった今、海外遠征へ旅立つための準備をはじめたのだと僕は思う。

 

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決意を決めた若獅子

上村優也選手が鈴木みのる選手との一騎打ちを虎視眈々と狙い続けて約1年が経とうとしている。

それだけでなく、「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」初エントリーや各レスラーからの評価を見るに、上村優也選手が近年のヤングライオンの中でも特に目を見張る存在になったのは間違いない。

一方で、辻陽太選手。最初に目立っていたのは彼の方だった。

アメフト出身。実は子どもが3人いると言われても納得の安定感。爽やかな笑顔と雰囲気。

何よりもファンを惹きつける何か。そこに目を付けた内藤哲也選手が「プロフェッショナル仕事の流儀」で辻陽太選手に言及した。

 「何か見ちゃうんですよね」と。

恐らくずっとこの言葉が胸に残っているのだろう。じゃなければヤングライオンという立場にいながら、自分のスーパースターを棚橋弘至選手ではなく、内藤哲也選手だと言う理由がない。

2021年がスタートした段階から「今年こそはメキシコに行く」と言い放った辻陽太選手。

新世代の若獅子は間違いなく“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”加入を狙っている。

内藤さん、ディホ・ノ・オクパード。シ・セ・キエロ・ルチャ・コンティゴ・ポロファボール。トゥ・エレス・ミ・スペルエストレージャ(※ノーオクパードと言っていたので、私があなたと闘いたいです。お願いします。あなたは私のスーパースターです)」

出典:新日本プロレス

 

内藤哲也の狙い

グレート-O-カーン選手は天山広吉手との試合が決まった状況ではある。

ただ、それと同時に内藤哲也選手とどのようにシングルマッチを実現させるか?という新しいテーマが生まれている。

この日も客入りの厳しさに対して、内藤哲也選手や飯伏幸太選手に魅力が無いからだと、上からのコメントを残すなど、口撃体制は十分だ。

ただ、気になることがある。

内藤哲也選手はここというタイミングが来たら動くと語っている。

既に9割はプランが決まっていると見て間違いない。

内藤哲也選手が次に見据えているテーマとは何か。この点について少し考えてみる必要があるだろう。

まずは「二冠」について。これは恐らくいったんの区切りを付けた状態だと思う。

「統一」、「分離」。内藤哲也選手が次に動くのはこのタイミングだと考えて間違いない。

次はタッグ。“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”のヘビー級は3人。誰かと組んで動こうにもシングルプレイヤーとしてトップ戦線で動いているだけに、ここもタイミングが難しい。

残るタイトルは2つだ。

一つは「NEVER無差別」。鷹木信悟選手の世界に“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”は切磋琢磨するユニットというテーマを持って殴り込みを掛ける。

もう一つが「KOPW」だ。オカダ・カズチカ選手が提唱したタイトルだが、このまま進むと今年も矢野通選手のものになるのは明白である。

ルールに介入できるこのタイトルは、矢野通選手のポテンシャルを遺憾なく発揮できる場所であり、2年連続も十分にあり得る気がしている。

「KOPW」はファン投票でルールが決定する。

矢野通選手の「プロデューサーの言うことは絶対!」に唯一対抗できるのが“制御不能なカリスマ”の演説だと考えると、内藤哲也選手が「KOPW」に乗り込み自分の色で染め上げる可能性もゼロとは言い切れないだろう。

ベルトを超えた存在が狙うはトロフィー。あの時の言葉がブーメランのようにぶっ刺さらない意味でもアリだとは思う。

内藤「昨日の時点で、俺の名前を出したのは2名。一昨日、そして今日、俺に敗れ去った本間朋晃。そして、いまだヤングライオンにしか勝っていないグレート-O-カーン。まあでも、こうして俺の名前を出してくるあたりね、2人にはしたたかな『這い上がってやろう』みたいな気持ちが見えるよね。俺は好きだよ。まあ、名前を出すのは簡単だよ」

「さあ、これをどうやって実現させるか? そのへん。 まあ、一昨日と今日、俺に負けた本間はもう論外だな。もう1人いるでしょ? 彼がこれからどうやって俺とのシングルマッチにこぎつけるのか、楽しみだね。でもさ、何度も言ってるけど、いまは俺たしかに、ノー・オクパードだよ。ノー・オクパード。でも、ここっていうタイミングがきたら、俺は動いてしまうよ。そしたらもう俺は、残念ながらノー・オクパードじゃない。オクパードになってしまうよ。そしたらもうさ、彼らを相手してるヒマはなくなってしまうからさ。口に出すのは簡単だよ。さあ、ここから、行動して、そして実現させてみろよ。時間はあまりないよ。そこはノー・トランキーロ! あせったほうがいいぜ。カブロン!」

出典:新日本プロレス

 

それぞれの戦い

今回の冒頭で内藤哲也選手は格を上げることができないと書いたが、改めて考えるとここは訂正が必要かもしれない。

飯伏幸太選手は間違いなく、彼の力で格が上がり、今では「二冠王」から「統一王者」としての道を歩きはじめている。

内藤哲也選手は「二冠王時代」を通じて、新しい力に目覚めた可能性は十分にある。

グレート-O-カーン選手と辻陽太選手は、内藤哲也選手が制御不能となって以降のヤングライオンだ。

内藤哲也選手が一気にスターダムを駆け上がった歴史を目の当たりにしている世代。彼らからすると、特別な思いがあるのは間違いだろう。

内藤哲也選手とのシングルマッチは実現するのか。

「Road to CASTLE ATTACK」2021年2月。3人の運命が動きはじめた。

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