飯伏幸太が指摘するSANADAの弱点について
飯伏幸太が指摘するSANADAの弱点について考えてみたい。
「IWGPヘビー級」&「IWGPインターコンチネンタル」W選手権試合が決定した飯伏幸太選手とSANADA選手。
初の秋開催となった「G1クライマックス30」で優勝した飯伏幸太選手は今や「二冠王」。ベルトの統一を新日本プロレスに提案するなど“新しい神”としての動きを見せ始めている。
一方でSANADA選手は「ワールドタッグリーグ」で敗戦。元二冠王“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手へ「ニュージャパンカップ」のリベンジを果たしたことで、チャンピオンとなった飯伏幸太選手の挑戦権利を得た。
2020年「G1クライマックス」の再戦。飯伏幸太選手の初防衛戦であり、SANADA選手にとって初の二冠タイトル挑戦となっている。
現在は鷹木信悟選手と棚橋弘至選手による「NEVER無差別級」タイトルマッチの前哨戦が激化しているため、二冠王はまだまだこれから盛り上がりを見せるという状況である。
ただ、これから飯伏幸太選手がSANADA選手の何を引き出すのか。そして、SANADA選手はどうやって盛り上げていくのか。
来週以降はここに焦点が定まっていくはずだ。
そんな中、新日本プロレス公式スマホサイトで飯伏幸太選手の単独インタビュー後編が公開された。
「SANADAさんの変わった部分、不思議な部分、おかしな部分がもっと見てみたい」
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) 2021年1月26日
“二冠王者”飯伏幸太選手に直撃インタビュー(後編)!
※コチラから!
⇒https://t.co/V64jOCMUoG#njnbg #NJPWスマホサイト pic.twitter.com/uNNerjMq61
神の指摘
今回のインタビューを読んで、飯伏幸太選手はSANADA選手を非常に高く評価していることが分かった。
よくよく振り返ると一度スカウトしたこともある。アナタはこっち側でしょう、と。
実際、現在のSANADA選手はヒールっぽいことを全くやらない。コスチュームがポップな色使いになれば、そのままベビーフェイスでもいけるようなファイトスタイルである。
新日本本隊のSANADA選手。決して悪くはないが、今の独特な雰囲気のSANADA選手ももう少し長く見たいと僕も思う。
そんなSANADA選手について飯伏幸太選手はこう考えている。
飯伏 新日本の選手って、みんな特徴があるじゃないですか? でも、SANADAさんは「特徴がない」んですよ。ボクの中では穴がない選手ですよね。パーフェクトというか、意味としては「穴がない」に近いと思います。
──総合力が優れていて、穴が見つからないというか。
飯伏 ええ。ほとんどの選手が「これが得意で、これが不得意」みたいなものがありますよね。だから、試合で不得意な部分を攻めると、だいたいこっちが有利になる。そういう弱点みたいな部分って、みんな何かしらあるんですよ。でも、SANADAさんはすべてが平均していいんですよね。だから、逆に「何をやっても、ダメージを負わせることができるのかな」とも思っちゃうんですよ。それはいままで何度か当たってきて感じてますね。
この直後にこう続けている。「何か突出したものがない」と。
派手さよりもクラシックな技を好むSANADA選手。アスリートプロレスが横行し、危険度が上がり続けるセルリアンブルーのリングにいち早く自身の考えを述べたのもSANADA選手だった。
「頭から落とすだけがプロレスじゃないんだよ」
こうしたプロレス哲学と天性の身体能力、鍛え上げられた肉体が表現しているプロレスは丸め込んでよし、絞め技もよし、飛んでよしと三拍子が揃っている。
相手の土俵に乗るのも得意でザック・セイバーJr.選手とのシングルマッチはいつも好勝負となっている。
これといった弱点がないSANADA選手。
飯伏幸太選手は敢えて言うのであれば...というレベルで、特出した所がない点を挙げたのだろう。
飯伏幸太が指摘するSANADAの弱点についてという意味でいうと、弱点はないという話になると思う。
ベルトを今取るべき理由
過去、SANADA選手に最も注目が集まったのはオカダ・カズチカ選手と連戦した2019年だと思ってまず間違いないだろう。
“レインメーカー”の前に生まれた同級生のライバルは、試合を重ねる度にドンドン力を付けてきた。
結果、2019年ではプロレス大賞でベストバウトを受賞している。
実力も注目度も文句なし。後もう一歩、もう一歩のところまで来ている。
SANADA「チャンピオンの回答をさせていただくと、自分が一番輝ける場所がそこだから。これは必然じゃないですか? 俺は光を探してんだよ。チャンピオン、この回答は正解ですか?」
出典:新日本プロレス
オカダ・カズチカ選手とのライバル対決と異なり、今回は若干テーマ性が薄い。
「ニュージャパンカップ」や「G1クライマックス」を勝ち抜いたという道のりがない中で、どう盛り上げていくのか。
棚橋弘至選手が鷹木信悟選手と少しでもバランスを崩せば不穏な空気になるような前哨戦を繰り広げた結果、『NEVER』に新しい価値が生まれつつある。
二冠の前哨戦が盛り上がるのはこれからだ。
なぜ、SANADA選手はこのタイミングで「IWGPヘビー」に挑戦するのか。その本当の意味だけはシンプルなメッセージで伝えなければならないのだ。
(いくらヤンデレ彼女のようなテンションだったとしても)間違ってもチャンピオンからタイトルマッチをやめる?とは言わせてはならないのだ。
いきなり動く時もある
過去、棚橋弘至選手はオカダ・カズチカ選手から東京ドームで宣戦布告を受け、次のタイトルマッチで敗れている。
また、ケニー・オメガ選手を倒した後のチャレンジャーであるジェイ・ホワイト選手にも敗れ“スイッチブレイドショック”が発動した。
この時期、意外とベルトは動く。
新しい神になったばかりの飯伏幸太選手がいきなり足下をすくわれる可能性は十分にあるのだ。
SANADA選手が探している「光」はベルトなのか。それともまた違うものなのか...。その意味をじっくりと考えていきたいと思う。
★新着記事★
→【ランキング参加中】人気プロレスブログはここからチェック!【クリックで応援お願いします】