後藤洋央紀がタイチを撃破!2つのトラウマを解消する春の旅路へ
後藤洋央紀がタイチを撃破!2つのトラウマを解消する春の旅路がはじまった。
2021年3月5日、新日本プロレスは後楽園ホールで「ニュージャパンカップ2021」の2日目を開催。
メインイベントに立ったのは「CHAOS」後藤洋央紀選手と「鈴木軍」タイチ選手だ。
タイチ選手の執拗な喉輪攻撃を耐えきり、昇天・改やGTW、GTRで快勝した後藤洋央紀選手。
ラリアットの相打ちに次ぐ相打ちやタイチの技を受け切り、反撃に出る際の気迫は目を見張るものがあった。
いや、明らかに例年以上の決意を感じざるおえなかった。
僕が新日本プロレスを好きになってからずっと変わっていないことが一つある。
それは、後藤洋央紀選手への期待だ。
2017年以降に新日本プロレスをちゃんと見始めた僕からすると、後藤洋央紀選手は一度「IWGPヘビー級」に挑戦することはなかった。
後藤洋央紀選手ならば天下を取れるはず。その実力はあると誰もが思っている。
何かが足りない。ただ、その何かが分かった時に、後藤洋央紀選手は覚醒し、新日本プロレスを納めるのだと本気で思っている。
その足掛かりとなるものが見えたような気がしたのが、この日の後楽園ホール大会だ。
鬼気迫る表情。殺気。ストロングスタイルの化身とまで呼ばれた男の殺伐とした雰囲気が帰ってきた。
「この俺が優勝します!」
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) 2021年3月5日
タイチとの激闘を制した後藤が4度目の『NEW JAPAN CUP』制覇を宣言!
矢野は頭脳プレーでファレから逆転勝利!
【3.5後楽園結果】
★試合の詳細は新日本プロレス・スマホサイトで速報中!https://t.co/zaJgTE1miv#njpw #njcup pic.twitter.com/tpQVcIkIeU
荒武者と聖帝
タイチ選手は強かった。
昨日、“弟”エル・デスペラード選手が飯伏幸太選手に敗れた瞬間を目の当たりにして、決意もあったはずだ。
「二冠戦」という特殊な状況ではあったが、タイチ選手が結局一度も挑戦することが叶わなかった「IWGPヘビー級王座」への挑戦を実現したのである。
「兄より優れた弟など存在しない」
であれば、今度は自分が天空へと駆け上がり、「IWGP世界ヘビー級王座」いや玉座に座ることが聖帝として弟へ見せるべき背中となるはず。
しかし、聖帝の前に立ちはだかった“混沌の荒武者”はこれまでとは一味も二味も違う殺気を放っていたのだ。
後藤「おーし! 1回戦、生き残ったぞ! 2回戦の相手、オカダ、上がってこい! IWGP、最後に戦った相手だ。あの時のトラウマを払拭するには、もう一度、ヤツと戦うしかない。そして勝つしかない。
必ず、何があっても、生き抜いてみせる!」
トラウマを払拭する
後藤洋央紀選手は過去「IWGPヘビー級王座」に8度挑戦。
その対戦相手は以下のようになっている
- 棚橋弘至選手 3回挑戦
- 武藤敬司選手 1回挑戦
- 中邑真輔選手 1回挑戦
- オカダ・カズチカ選手 3回挑戦
初挑戦は2007年。5年で5回王座に挑戦しているペースに対して、2012年以降9年間での挑戦は3回。全てオカダ・カズチカ選手に阻まれている。
これはトラウマになっていても不思議ではない。
中邑真輔選手がWWEへと移籍した穴を埋めるべく、オカダ・カズチカ選手は後藤洋央紀選手を「CHAOS」へと招き入れた。
実は2016年以降のシングルマッチは同年の「G1クライマックス」のみ(新日本プロレスワールド調べ)。
タッグでの対決はありつつ、現在の“レインメーカー”と“混沌の荒武者”がどちらが上かは本人たちにも分からないのである。
春男が倒すべき相手
上の挑戦歴を見ると、オカダ・カズチカ選手のほかにもう一人倒すべき相手がいることが分かる。
棚橋弘至選手だ。
オカダ・カズチカ選手と同じく彼に3度土をつけている。棚橋弘至選手とオカダ・カズチカ選手。この2人が後藤洋央紀選手の「IWGPヘビー級王座」を戴冠を夢物語で終わらせた2人ということになる。
後藤洋央紀選手は旗揚げ記念日にこう発している。
後藤「今、二冠だ、統一だ、いろんなことが話題になってますけど、俺もいろいろと思うことはあるけど、今シングルが結果が出てない俺の立場じゃ、何も言う資格はないと思う。だからこそ、明日から始まる『NEW JAPAN CUP』……始まるのは今日か。俺の試合は明日。明日から始まる『NEW JAPAN CUP』で結果を出して、シングルプレイヤーとして自信をつけた上で、発言していきたい。そう思ってます。とりあえず明日の第1戦、必ず勝ちます!」
シングルプレイヤーとしての自信をつけた上で発言していきたい。
今のタイチ選手は強い。そんな彼を倒したことで、生まれた自信が今回のメッセージにつながっているのではないかと思う。
諦めなければ、夢はいつか叶う。ずっと願っていれば、約束が守られる日は必ず訪れる。
後藤洋央紀選手は柴田勝頼選手との約束を守ることができなかった。
約束のレガースをつけての「IWGPヘビー級」戴冠。
「IWGP世界ヘビー」となった今、あの日の約束は間接的にしか果たされることはない。
今の後藤洋央紀選手にとってはこれも理由の一つに過ぎないはず。自分自身としてもいつかは巻きたいと少年時代、ヤングライオン時代から思っていたベルトが統一により歴史が途絶えてしまったのだ。
飯伏幸太選手は統一して歴史を引き継がせると語っているが、それは彼のの価値観。
後藤洋央紀選手からすれば、夢にまで見た「IWGPヘビー級ベルト」はもう存在しないのだ。
だからこそ、この春を生き残る必要がある。
まだ道半ば。春の登山で言えば2合目あたり。ただ、大きな大きな一歩を踏み出した後藤洋央紀選手。
決勝の相手は逆側のブロックにいるもう1人のトラウマ棚橋弘至選手になるのか。
僕もたいしたことは書けないが、後藤洋央紀選手が2021年の春を制すると予想しておこう。
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