高橋ヒロムの欠場をスーパーポジティブに考えてみる
高橋ヒロムの欠場をスーパーポジティブに考えてみる。
新日本プロレスの高橋ヒロム選手が試合中の負傷により大胸筋断裂を診断され、約半年の欠場が決定した。
前回の首に続き、今回は胸。再びの長期欠場を余儀なくされた訳だが、前回とは欠場期間の動きが異なるようだ。
全くメディアに顔を出さずに新日本プロレス公式スマホサイトのみ更新を続けていた前回と違い、今回はYouTubeチャンネルを中心に表に出まくるという。
首の怪我は復帰タイミングなどが見えなかったが、今回の大胸筋断裂はおおよそ半年と欠場期間が見えていることから、新しい欠場の形(5G欠場)を行うらしい。
早速、公開されたのが大胸筋断裂から退院までの記録を残したVlogだ。
怪我した直後の現状を受け入れられない表情。内藤哲也選手が自分の車で高橋ヒロムを病院へと送っている光景。
診断を受け、手術をするかどうか悩んでいる瞬間。
入院初日、大胸筋が切れた時を振り返りつつ、病院食を食べている風景。
とてつもないセルフドキュメンタリー映像がそこに広がっていた。
[LOS INGOBERNABLES de JAPON]
— 内藤哲也 naito tetsuya (@s_d_naito) 2021年3月23日
¡No soy taxista! ︎ https://t.co/AvJ70WrBuT pic.twitter.com/PtPlF2aHYa
覚悟の重さ
今回の怪我は防げなかった。運が悪かった。
僕であれば「運が悪かった、やらかした」と塞ぎこんでしまい、1ヶ月くらい引きこもってしまう(実体験あり)はずの出来事である。
ただ、高橋ヒロム選手は違った。
運が悪かったと考えたら「運の悪い男」になる。
これがあったお陰で手にするものがあったと思う。
そう思えるように前向きに欠場することを決めた。
その考え方、思考術がジュニアのカリスマ「作ったのだと改めて思った。
2020年の東京ドームで復帰戦を戦った高橋ヒロム選手はこう叫んでいた。
半年後、どんなメッセージが飛び出すのだろうか。
ヒロム「(会見場に入ってくるなり)やったぞー!(絶叫)。拍手は?(ヒロムに促されて報道陣がパチパチパチ)。この1年半、つらく険しい何も見えない闇の中にいました。俺はもがき苦しみながら、少しの光を見つめて歩き続けてきた。いろんな人たちに応援され、支えられながら、この1年半、何も先が見えない1年半を彷徨い歩き続けました。その結果がこうやって今日という日につながったんだと、俺はそう信じてます……そんなわけあるかーー! そんなわけあるかよ。くだらねえ。先が見えてなかった? 見えてるに決まってんだろ。今、俺が勝手に言っただけだよ。見えてるに決まってんだろ。こんなに楽しい世界に復帰できるってわかった瞬間から、俺の中では最初からこうなることは見えていたよ。こんな楽しい世界、やめられるわけねえだろう。首の骨がへし折れようが、俺がどうなろうが、俺はこのプロレスを、新日本プロレスの闘いを楽しんでやるよ。
リングの上を前向きに考える
高橋ヒロム選手の不在は確かに痛い。
今や“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”のリーダーである内藤哲也選手と同等以上の人気を博すジュニアのカリスマ。彼の不在はもたらす影響はあまりにも大きい。
だが、よくも悪くも高橋ヒロム選手がジュニアの中心になってしまうという見方もあった。
全てが彼を中心に回っているような感覚(圧倒的なカリスマ性がそうさせるのだが)。
他のジュニア戦士は高橋ヒロム選手に試合で勝つことができても、インパクトや濃さで勝つことが中々できない。
「ブルージャイアント」で例えたら、“Dai Miyamoto NUMBER FIVE”みたいな感覚。
獣神サンダー・ライガーさんからジュニアを受けが故に新日本プロレスジュニアは“Hiromu Takahashi 新日本プロレスジュニア”に見えることが時折りあった。
こうしたカリスマが1人生まれる可能性はかなり低く、高橋ヒロム選手が今のサイズで育ったことを含めてジュニアの神に感謝しなければならない。
欠場とチャンス
欠場をスーパーポジティブに考えてみよう。
高橋ヒロム選手がいない状況はジュニアのレスラーにとってチャンス以外の何者でもない。
前回の欠場期間では、ウィル・オスプレイ選手、鷹木信悟選手、石森太二選手らが台頭した。
次に目立つのはエル・デスペラード選手かSHO選手かYOH選手か...。
誰が先頭を走るかによって、高橋ヒロム選手の見え方も変わってくる。
帰って来た主役か。あるいは、新しい主人公に対するラスボスか。
(リングで)会えなかった時間がさらに濃い物語を作っていくのである。
高橋ヒロム選手の不在はあまりにも大きいが、居ないことで生まれるものもある。
既にエル・デスペラード選手が高橋ヒロム選手ですらまだ成し遂げていない「ジュニアの二冠王」に輝く快挙を成し遂げた。
スーパーポジティブに考えると、一周回って今回の怪我はギフトなのだ。
「高橋ヒロム選手がいないことを寂しがるよりも、高橋ヒロム選手が帰ってくるまでにもっと盛り上げて帰ってきた時にビックリさせてやろう!」
そんな風に考えていれば、半年が過ぎるのとあっという間なのかもしれない。
高橋ヒロム選手掲げる広い夢は、「IWGPジュニア王座」のまま「IWGPヘビー」を巻きゴールデンタイムで試合をすること。
そして、東京「IWGPジュニアヘビー」が東京ドームのメインイベントになること。
そのためには高橋ヒロム選手の対角線に立つ男が必要になる。今回の欠場期間を通じて、その男が自然と明らかになる。僕はそんな気がしている。
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