飯伏幸太が語ったオスプレイになくて鷹木信悟にあるもの

飯伏幸太が語ったオスプレイになくて鷹木信悟にあるものについて考えてみたい。

2021年3月30日、「Road to SAKURA GENESIS 2021」後楽園ホール大会のメインイベントで勝利を飾った飯伏幸太選手。

今週末に迫った「IWGP世界ヘビー級選手権試合」のチャレンジャーであるウィル・オスプレイ選手について鋭い指摘を行った。

要約すると、ウィル・オスプレイ選手には足りないのはものがある。それは飯伏幸太選手や鷹木信悟選手は持っているモノだという。

今日は何が足りないのか。何を持っているのかについて考えてみたい。

チャンピオンになる前後で明らかに飯伏幸太選手は変化している。

“絶対王者ムーブ”のオカダ・カズチカ選手とも違うし、“新日本プロレスのど真ん中にいる”棚橋弘至選手とも違う。

悲壮感すら漂うほどの決意と覚悟を持った王者。

変化の時代の寵児として選ばれた飯伏幸太選手はだけに見えている何かがある。

 

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団体のトップレスラーとして

今回、飯伏幸太選手の発言は、彼が“二冠王”になり、「IWGP世界ヘビー級」初代王者となったことで生まれた価値観だと思っている。

ウィル・オスプレイ選手は若く才能もあり、世界一のレスラーになる可能性も十分にある。

ただ、“今の”飯伏幸太選手から見ると、自身と鷹木信悟選手は持っていて、ウィル・オスプレイ選手には無いものがあるという。

鷹木信悟選手は「和の精神」だと言っていたが、僕は「トップレスラーとしての覚悟」だと解釈している。

「これが最初で、一番初めてのチャレンジャー。この、IWGP“世界”(世界を強調)ヘビー級。このベルトの最初の挑戦者、オスプレイ。僕はオスプレイを観たとき、自分に似てるなと。それはでも、簡単な言葉ではなかった、本当に。このキャリアで、あれだけできて、あれだけすごいのは、自分よりも上だと思ってる。本当に。実際。そして、彼のこともリスペクトしてる。でも、でも、彼に足りないものは、まだたくさんありますから。その部分で、僕は見せたいと思いますよ。その部分を持ってるヤツが、そこにいますけど(と、放送席の鷹木信悟に視線を送る)。
 わかりますよね? いつも、いつも僕が言ってるとおり。僕はすべてから、すべてから逃げない、負けない、あきらめない。そして、裏切らないから。今日はありがとうございました(場内拍手)。この、新しいベルトを見せられて本当によかった! 今日、生で観にきてくれたみなさんだけ! 生で観れますから。だから、どんどん、足を運んでください。よろしくお願いします」

出典:新日本プロレス

 

鷹木信悟がが通ってきた道

KENTA選手や金丸義信選手、石森太二選手はプロレスリング・ノア時代の実績が語られることがあるが、鷹木信悟選手に関してはあまり多くが語られていない気がする。

実況席でもドラゴンゲートの猛者であったくらいのことしか語られて来なかったが、実際の実績を見るととんでもなかった。

「ドラゴンゲート」の至宝である「オープン・ザ・ドリームゲート王座」に4度輝いている。これは歴代のトップタイ記録である。

また、新日本プロレス、プロレスリング・ノアでそれぞれ「IWGP」、「GHC」のジュニアタッグを戴冠。

タイトルホルダーとして経験が半端じゃなかった。

「ドラゴンゲート」退団時には胸いっぱいのフリーへという見出しで週刊プロレスの表紙も飾った。

過去の文献を見ていると鷹木信悟選手が「ドラゴンゲート」を牽引するトップレスラーの1人だったことは間違いない。

ベルトの有無に限らず、団体を牽引する覚悟。ウィル・オスプレイ選手に足りないのはそんな覚悟なのではいないだろうか...。と、推測したのだが、実はこのツイートで完全に勘違いだと気づいた。

ブリティッシュヘビー級王者として、イギリスに戻り「IWGP世界ヘビー級ベルト」を掲げる。

新日本プロレスの新しい至宝がイギリスへ流出とあれば、大変なニュースである。

ウィル・オスプレイ選手にはチャンピオンとしての決意もある。

では、飯伏幸太選手が語っている足りないものとは何なのだろうか。

まぁ、強いて言うならば「新日本プロレスでトップに立つ覚悟」なのだがそれも少し違う気がしている。やはり「和の精神」なのだろうか...。

 

身に染みて理解した重さ

2021年の東京ドームを経て飯伏幸太選手は雰囲気が変わった。以前とは露骨に違う。

中邑真輔選手と激闘を戦った時のような新日本プロレスで最も自由に最も狂気的に暴れ回るジョーカーではなくなった。

切り札ではなく、トップに君臨する“神”。

立場が人を作るとはよく耳にする話しだが、こんなにも人を変えてしまうのだと正直驚いている。

例えると、先程のコメントの一番下が分かりやすい。

「今日、生で観にきてくれたみなさんだけ! 生で観れますから。だから、どんどん、足を運んでください。よろしくお願いします」

以前であれば、あの場で会場に来て欲しいと直接的にメッセージを出すことはなかったはず。

現在、新日本プロレスは社会的な状況は抜きにしても、集客に苦戦している。

今回の前哨戦は両日共に300人強。以前から比較すれば1000人少ない状況だ。

チケットは一律8500円。声も出せないし、試合数も以前より少ない。

この状況でも見に行っているファンが新日本プロレスを支えているのだと心から思う。

飯伏幸太選手は敢えて「IWGP世界ヘビー級ベルト」を巻いた自分を両国のメインディシュに持ってきた。

コスチューム姿で「IWGP世界ヘビー級ベルト」を巻いた飯伏幸太選手を初めて見るチャンスが両国国技館にはある。

ただ、これは相当肝が据わっていないとできない。万が一負けた場合、初めて腰に巻いたレスラーの座を奪われるためだ。

飯伏幸太選手はチャンピオンでありチャレンジャーなのだ。

やはり足りないものは「覚悟」なのか。それとも別のことなのか。

飯伏幸太選手の問いを考えつつ、両国国技館大会を楽しみにしたい(久しぶりに現地観戦します)。

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