グレート-O-カーンが踏んでしまった「学歴マウント」の地雷

グレート-O-カーンが踏んでしまった「学歴マウント」の地雷について書きたい。

現在、“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”の内藤哲也選手と抗争を繰り広げている“ユナイテッドエンパイア”グレート-O-カーン選手。

先に書いておく。今回、僕にしてはあんまり無い方向のコラムになる。

恐らく、新日本プロレスに襲来した直後のKENTA選手について書いた時以来の内容になると思う...。

当時のKENTA選手は今見てもコンディションが明らかに悪く、なぜ永田裕志選手が勇退し、“若い世代”へ譲った席に彼が座っているのかと書いた。

まぁ、実際はその直後に“バレットクラブ”へ加入。KENTA劇場がスタートすると、翌年には内藤哲也選手を襲撃し、“令和のテロリスト”として君臨することとなった。

書き終わった後の追記だが、人を選ぶ内容になったので、グレート-O-カーン選手が大好き!という方は読まないほうがいいと思う。

読んだ後で変なアクションされても困るので先に書いておいた。全ては自己責任でお願いしたい。僕は基本的に賛否両論の「賛」しか書かない。否なんてわざわざ時間を使ってまで書くものでもないし、読むものでもないと思っている。

毒にもクスリにもならないコラム。これが僕のスタンスだ。ただ、「学歴マウント」だけは二度と使わないほうがいいと主張したい。

グレート-O-カーン選手は凱旋帰国後から常に話題を振り撒き、前例のない規格外な存在としてアピールを続けてきた。

とにかく濃い。特濃のソースのようなキャラクター性とは裏腹に数々の格闘技で積み上げてきた揺るがない強さがそこにはある。

SNSも常に更新し絶好調。ここからもっと応援していこうと思った矢先に事件というか、僕の中で「うーん」と思うことが立て続けに起こっている。

まずは、内藤哲也選手への言葉についてから触れてみる。

 

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学歴コンプレックス

まず、僕は学歴コンプレックスがある。内藤哲也選手はコンプレックスはないと語っていが、僕にはあるのだ。プロレスとは感情移入をして楽しむエンターテイメントである。つまり、コンプレックスを変な確度から刺激されると、結構感情に来るのだ。

実際、大学に進学しなかったことを今でも悔いている。お金と時間があれば、大学に入り直したいと今でも思っているくらいだ。中高の自分に毎月小遣いやるし、学校での過ごし方テクニックも教えるので、頼むから勉強してくれと交渉したいレベルだ。

そんな僕から見た時にグレート-O-カーン選手が内藤哲也選手へ投げ掛けているマウントの取り方は、フツーに乗れない。ぶっちゃけちょっと腹立つレベルにある。

以前、“ロッポンギ3K”のYOH選手が「ベビーもヒールもなく個」だと語っていた(ジュニアを指しての言葉ではあるが)。

ヒールであるはずのエル・デスペラード選手に声援が集まったりしているのは、ベビーフェイス、ダークヒーロー、ヒールとこれまでにないカテゴライズが生まれたためだ。

絶対的な悪であるEVIL選手らを除けば、大半がダークヒーローという状態。

グレート-O-カーン選手が領土拡大を狙うことを踏まえれば、ヒール色の強い武闘派ベビーフェイスが一番ハマる立ち位置になると思う。

それだけに、今回の学歴マウントを通じて、ノレなくなってきるのが残念だ。

 

学歴マウントの正体

僕の前職はいわゆるマーチ以下が居ない会社だった。なぜ、その会社に僕が入社できたのかはさておき、ある程度の学歴を持った人しか採用しないのがポリシーだった。

そこで僕の学歴コンプレックスが強くなったのかと言われるとそうではなかったりする。

彼らは一度も僕に学歴マウントを取ってこなかったのだ。

高校(子どもの頃から)の時に勉強頑張っただけだから。それだけだ。

むしろ僕が美容専門学校を出ていることを「すごい!」と言っていた。

その年齢から自分の道を決めていたのが凄い、と。

あの場所を経験したことで、学歴を気にするのは、コンプレックスを抱いている僕側だけなのだと気付いた。

相手を勝手に上だと勘違いして、変に構えていたが実際はそんなことはなかった。

フラットに見てくれた。これが「高学歴」の人たちのあるべき姿なのだと思った。

それだけに今のグレート-O-カーン選手の舌戦は首を傾げてしまう。

そのマウントの取り方は自分が優秀ではないと言っているようなものなのだ。

オーカーン「オイ、キャプテン・アダチ(内藤)。昨日、(タッグマッチで)負けたくせに、(試合後)コメントが長いよ! 途中で見飽きちまったよ。うん!? なんだって!? スラム街でブタの餌なんか…死んでもヤダね!! 吠えるんだったら、勝ってからにしろよ。まあ、仕方がないか。子供みたいに『違うもん!』って言いたくなるよなぁ!? 生まれも、育ちも、学歴も、これまでやってきたことすべて、プロレスも、コンプレックスの塊だもんな、貴様は?

 出典:新日本プロレス

敢えて書くが、「育ち」について指摘するのも気分がよくない。変えられないところをネタでも指摘するのは「違うんじゃない?」と思ってしまう。

マジレスするなと言う人もいるだろう。

僕もそう思う。ただ、この方向じゃなくとも、グレート-O-カーン選手であれば盛り上げられたはずなのだ。

うん。聴いてて「上手い!」ではなく「え?」と思ってしまう。ユニットの勢いが出てきて、日本人が他にいないため、指摘する人がいないのか。単に嫌味な感じになってしまっている。

プロレスとは学歴も人種も関係なく、心を裸にしてリングへ上がるものだと思っている。だからこそ「学歴マウント」や「育ち」について言及することに違和感がある。

棚橋弘至選手が立命館大学を出ているが、そういった番組以外ではほぼそのことに触れない。

恐らく、「学歴マウント」が及ぼすネガティブな印象について肌で知っているため、リングの上でネタにしないのだろう。

 

プロレスを広げる

最後にもう一つ。バイネームは伏せるが薄々気付いている人もいると思う。

昨日、一つのスマホゲームが運営終了を発表した。

流行り物に飛びつくのがいいが、相性を考えることも大切なのだ。

グレート-O-カーン選手はこんなもんじゃない。だからこそ、もう一回心からノリたい。頼む。なんとなくのチューニングで済むところだ。絶対に出来る。

試合もドンドン良くなってるだけに、リング上で必要以上のネタに走る必要もない。

自由に生きるのがプロレスの醍醐味。エンジョイしているのが十分に伝わってくる。

2021年4月23日のバックステージコメントで、内藤哲也選手が「学歴」にサラっと触れている。

そもそもで、グレート-O-カーン選手がどこの大学を出たのか不明瞭だ。

ぶっちゃげフェアじゃない。言わないのかお作法なところでマウントを取ると話がややこしくなる(余は大帝国モンゴル大学を主席で卒!などぶち上げてくれていれば楽だったのだが...)。

日本(だけではないと思うが)の特定の世代に対して、学歴マウントを取ると諸刃の剣となる。

これを改めて肌で感じた舌戦である。

内藤「俺のことを『ヤングライオン』って言ったみたり、俺の知名度をバカにしてみたり、なのに最近の新日本の観客動員数が少ないことを『内藤のせいだ』って言ってみたり……UNITED EMPIREの広報さん、それはさすがに都合がよすぎるぜ。そりゃ悔しいよ。空席の目立つ会場を見て、すごく悔しいし、責任も感じる。でも広報さん曰く、今この新日本のリングは、UNITED EMPIREが支配してるんだろ? な・の・に、なのにわれわれLOS INGOBERNABLES de JAPONにすべての責任をなすりつけようとする広報さん、やっぱり自分の知名度や学歴を自信満々に自慢しちゃう人は考えることが違うね。なんかちょっと感心しちゃうよ」

 出典:新日本プロレス

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