サイバーファイトフェス2021で印象に残ったことを書きまくる

2021年6月6日、外に出ると小雨が降っていた。家から駅は徒歩で30秒程度。行き先を考えると傘を取りに行かなくても大丈夫だと自分に言い聞かせてマンションのエントランスを出た。

目的地はさいたまスーパーアリーナ。僕にとって約2年振りとなる想い出の場所だ。

ただ、今日はライブではなくプロレスを見に行く。

サイバーファイト主催のプロレス興行。その名も「サイバーファイトフェス2021」だ。

DDTプロレスリングと東京女子プロレス、ガンバレプロレス、プロレスリング・ノア。

サイバーファイト1社でオールスター的な大会をひらくことができる。

とても素晴らしいことではないか。例えるなら、一ツ橋グループ。ジャンプとサンデーのような関係になりつつあると言えるだろう。

そんなことを考えながら足早に会場へと向かった。

STARTING BATTLE~時間差入場バトルロイヤルを見逃すわけにはいかない。

僕たちのダンシングヒーロー、“前橋のナポレオン”こと平田一喜選手がさいたまスーパーアリーナのど真ん中でどんな試合を魅せるのだろうか。

 

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僕たちの平田一喜

STARTING BATTLE~時間差入場バトルロイヤルがスタートすると早々に姿を現した平田一喜選手。

なんとセグウェイに騎乗して花道を突き進む。

新型のカズキルーペが会場の随所で光り輝く中、全ての視線を集めて進軍する平田一喜選手の様子がこちらだ。

エンターテインメントの本質について考えると、やはり人を元気にするという点に辿り着く。

彼はハッピーを届ける側として、表舞台ではハッピーでいる覚悟を持っている。

一発勝負のセグウェイもほぼ全員に見舞った手刀も。全てに覚悟が詰まっていた。

「俺がこのさいたまスーパーアリーナの第二試合を盛り上げる」

これが俺の仕事なんだという覚悟。15人が入り乱れるリングで目立ちまくるという覚悟がある。

さいたまスーパーアリーナで「TOKYO GO」のリズムに乗ったことを僕はしばらく忘れないだろう。

 

漢・高木三四郎

プロレスラーの本業、副業問題に発展したDDTと金剛の対抗戦。

言葉尻だけをとってしまうと、拳王選手の主張は「なるほど...?」となってしまう点もなくはない。

ただ、その本質にある「俺はプロレスに人生を懸けている」というメッセージは疑うことのない本物の言葉だ。

その言葉に応えるように高木三四郎大社長は、文字通り身体を捧げた。攻撃を受け続けた。

新日本プロレスや全日本プロレスなどのメジャー団体とは一線を画す道を貫いてきた男が、この大舞台で魅せたのは受けの美学だった。

大切な仲間の言葉に耳を貸している。高木三四郎大社長が掲げたのは業界NO.1。

新日本プロレスやWWEに対して中指を立てる。俺たちが俺たちのやり方でトップへ行くのだ、と。

この日、サイバーファイトフェス2021の開会宣言はサイバーエージェントのトップである藤田晋さんが務めた。麻雀がメチャクチャ強いことでも有名な方だ。

彼がわざわざこの場所に出向いてきた。その意味はあまりにも大きい。

高木三四郎大社長の掲げる業界No.1への道は簡単なものではない。だからこそ、乗っかってくるファンがいる。熱さがある。

色んな団体が切磋琢磨しながらプロレスがより盛り上がることを僕は願っている。

 

上福ゆきに目を奪われた

会場でプロレスを見ていると不意に目と心を釘付けにするタイプの人がいることに気付かされる。

僕にとって上福ゆき選手がそれだった。

身長173センチ。手足がスラリと長く一目で目立つ。さらに雰囲気のある立ち姿。

正直、はじめて見た瞬間に「この人、華あるなぁ」と見惚れてしまった。

ギフトを受け取っていることを自覚しつつ、日々の鍛錬を忘れないタイプが放つ魅力はやっぱりとんでもないのだ。

ファイトスタイルもインパクト絶大の踏みつけを見た瞬間に、この人のシングルが見たいなぁと素直に思った。

 

竹下幸之介、モノが違う

今回の対抗戦で個人的に一番「ヤベェ...」と思ったのが竹下幸之介選手だった。

Aスタンドから見ていてもモノが違う。明らかに飛び抜けてる。

AEWでの経験が彼の中の何かを変えるキッカケになったのは間違いないと思う。

彼は確実に世界基準で見た時の自分を俯瞰して見たはずなのだ。

これは僕の所感だが、恐らく「想像以上に通用している」と思ったに違いない。

彼はスペシャルワンになりたいと思っている。

新日本プロレスへの移籍は願えば叶うだろうし、WWE、AEWへの扉もきっと開く。

ただ、野球で例えれば野茂英雄さん、サッカーで言えば中田英寿さんになれるかと言われると少し異なる。

これまでにない扉を開く可能性を竹下幸之介選手は開く可能性を持っている。

 

上野勇希のチャンピオン像

楽しさと激しさは両立できる。試合開始早々に、ピリピリとした対抗戦の空気の中で余裕綽々に明るさを表現した瞬間、上野勇希選手ってとんでもねぇ会場だと思った。

上野勇希選手は2度ほど新日本プロレスへ書類を送っていたようだが、二度とスルーされた過去を持っている。

逃した魚はデカ過ぎた。キレキレの肉体から繰り出されるスピーディーな攻撃と美しい飛び技。なによりもタフネスっぷりだ。

無尽蔵のスタミナと稲村愛輝選手を相手にしての豪快な受けっぷり。

敢えて普段新本プロレスの話ばかり書いている側から言うと、この世代の新日本プロレスに不在のタイプだ。「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」で躍動する上野勇希選手の姿が見たいと率直に思った。

ビジュアルも満点クラスに爽やか。申し分ない。これがDDTの現王者なのだ。

清宮海斗選手から直接ピンフォールを奪った後、「僕と竹ちゃんなら当然。これがDDTのプロレスだよ」と言わんばかりに颯爽とバックステージへ引き上げた姿も印象的だった。

 

我慢しない世界へ

ざっと印象に残ったことを書き殴ってみた。他にも坂口征夫選手の侠気がヤバいなぁとか、中嶋勝彦選手の色気凄いなぁとか、宮本もか選手のファイトがもっと見たいなぁとか、ガンバレ☆プロレス熱いなぁとか、HARASHIMA選手勝って欲しかったなぁとか、秋山準選手つええなぁとか色んなことが想い出に残った大会だった。

最後に少しこんな話題に触れてみたい。

徹底することの正しさと難しさもある。

リング清掃のタイミングで席を離れると、ロビーで飲食をしていた方がスタッフの方に注意されていた。

この興行を正しく運営するために徹底した注意。その方も「すいません」という感じで対応していた。

これが本当に難しい。僕も15時を過ぎたくらいから空腹がヤバ過ぎた。

空腹の何が良くないかというと、「腹減ったなぁ」が先に来て、試合への集中力が下がるのだ。

覚悟して会場に足を踏み入れるべしという話なだけなのだが、こんな些細な点からも2021年にリアルの興行を行う難しさを感じた次第だ。

「サイバーファイト2022」が今から楽しみだ。

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