鷹木信悟に学ぶハイリスク・ハイリターンな生き方

鷹木信悟に学ぶハイリスク・ハイリターンな生き方。

新日本プロレスに参戦後、2年8ヶ月という期間で一気にトップまで上り詰めた“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”鷹木信悟選手。

内藤哲也選手が以前から“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン” には、上も下もない、メンバーそれぞれが切磋琢磨するユニットだと語っていた。

ただ、そんなコンセプトで生まれたものの、内藤哲也選手を本当の意味で脅かす存在はなかなか出てこなった。

EVIL選手が“二冠王”に輝いたのは“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”を離脱してから。

SANADA選手はオカダ・カズチカ選手のライバルと言う地位を手に入れたが、ベルト戴冠までには至らなかった。

高橋ヒロム選手に関しては“カリスマ性”という意味で肉薄するところまで来ているが、東京ドームのメインイベントを競うところまでは“また”届いていない。

BUSHI選手はまぁ、マスクはカッコいい(鷹木信悟選手のコメントより)。

では、鷹木信悟選手はどうか。

新日本プロレスに参戦後、高橋ヒロム選手とBUSHI選手が何度挑戦しても掴むことができなかった「IWGPジュニアタッグ」を早々に戴冠。

初参戦となった「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」では、リーグ戦を全勝。優勝決定戦でウィル・オスプレイ選手に敗れたもののその実力を新日本プロレスファンに見せつける結果となった。

「G1クライマックス」を経て、ヘビー級へ完全転向。

「NEVER」の申し子としてシングル戦線で猛威を振るうだけでなく、「ワールドタッグリーグ」でもSANADA選手と息の合ったコンビネーションを魅せた。

新日本プロレス参戦後、順風満帆なキャリアを積み重ねているように見える鷹木信悟選手だが、先日公開されたインタビューを読むと案外そうでもなかったなということに気付かされた。

 

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中途入社で社長になったみたいな

鷹木信悟選手の独占インタビューを読んでいて、最初に目が止まったのはこの段落だった。

確かに今振り返っても鷹木信悟選手は超絶特別扱いを受けて新日本プロレスに加わったわけではなかった。

海外のトップ選手がいきなりタイトルマッチに挑むことが珍しくない中で鷹木信悟選手はじわりじわりと実力を見せつける中でベルトへの足がかりを作っていった。

2018年から2019年3月まではジュニアタッグ。で2019年5月からはジュニアのシングル。

それ以降が無差別級、ヘビー級と着実にステージを移行している。

よく考えるとウィル・オスプレイ選手もほぼ同じ感じで階級を移し、新ユニットまで立ち上げていたが、長くジュニアでの活動期間があったと踏まえると、鷹木信悟選手の爆速っぷりは目を見張るものがある。というか凄すぎる。

――企業に当てはめると、AJスタイルズ選手やクリス・ジェリコ選手みたいな選手が来た場合、いきなりトップ待遇で迎えられるわけですけど、鷹木選手は中途入社のような感じで加入して、そこから実力で駆け上がったというか。

鷹木 そうなんだよね。そもそも内藤が呼び入れる形で来て、別に新日本に求められてやって来たわけでもないから。オカダ(・カズチカ)が試合前に言ったように「住む世界が違う」っていうのは、俺自身「なるほど」と思う部分もあった。だからこそ俺はここまで反骨心を持ってやれたんだけどね。

出典:新日本プロレス

 

ここからが本当の勝負

以前、棚橋弘至選手が「IWGP」のチャンピオンになる前となった後で景色が大きく変わったと語っていた。

それまでは応援してくれていたファンたちがベルトを獲った途端に値踏みをはじめるという。

以前聞いた時は、棚橋弘至選手の実体験なだけに信憑性があるなーと思っていたのだが、実際に鷹木信悟選手が「IWGP」のチャンピオンになってみると非常にその意味が理解できる。

あれだけ鷹木信悟選手スゲーと思っていた僕ですら、心の中に「腕を組んで、お手並み拝見とステージの後ろから彼氏面している自分」が生まれたのだ。

ここからが大きなハイリスク・ハイリターンの世界なのだなと改めて気付かされた。

チャンピオンとして大活躍できれば、日本、世界のプロレス史に残るレスラーとなる。ただ、何か物足りないとなれば次のチャンスすらないかもしれない。

本当の意味での勝負。本当の意味でのハイリスク・ハイリターンはここからだ。

――そういう意味でも、新たなスタート地点に立ったというか。

鷹木 ピンチはチャンスっていう言葉があるけど、何事も表裏一体だから。逆に言えば、チャンスはピンチにもなるんだよね。こうやって俺はベルトを獲ったことによって、大チャンスを得ているわけじゃない? でも、それって大ピンチになる可能性もある。「なんだ鷹木、チャンピオンになっても何もできねえじゃねーか」ってなる可能性も否めない。期待されればされるほど、そういう可能性は出てくるからね。リスクはあるんだよ。でも、それは新日本に来た時から言っているけど、ハイリスク・ハイリターンだから。

――オカダ選手も事前インタビューで「“待望論のあと”が大変なんですよ」と言ってましたし。あらためて、鷹木選手はどんなチャンピオンになろうと思ってますか?

鷹木 ……それはさっきから真面目に考えているんだけど、簡単に答えが出ないよね(苦笑)。リアルに混沌とした時代になってしまった中で、ああいう試合をしてもお客さんは拍手しかできないし、声援も飛ばせない。俺たちにとっては本当にツラい状況だよ。でも、俺の脳内では声援が聞こえているから。こういうアピールをしたり、こういう動きをしたら、こういう声が上がってるんだろうなって、脳内で再生されてるから。だから今の時代、今のご時世に合った熱いプロレスを提供したいね。

 出典:新日本プロレス

 

反骨精神とハングリーさ

企業に転職した時の大成功例が鷹木信悟選手の新日本プロレスを見ればよく分かる。

長い付き合いの友人から紹介を受けリファラルでの入社。

徐々に社内や顧客を納得させ続けて、会社がピンチ(ウィル・オスプレイ選手の無期限欠場)の時には、真っ先に手を挙げた。

「俺が舵を取る」

まさに「Captain of the Ship」だ。

リスクを取って、オカダ・カズチカ選手に勝ったことで今や新日本プロレスの象徴である。

中途入社でも関係ないのだ。実力で腕1本で世界2のプロレス団体のトップに立つことができるのだと証明した。そんな生き方を見ていると、やはり勇気を持って行動することが大切なのだと胸に突き刺さってくる。

鷹木信悟選手は東京ドームで飯伏幸太選手とのタイトルマッチが決定している。ここでもしも勝利することができれば、全てが変わる。

この次に行くことができれば、鷹木信悟選手の新しいチャンピオンロードがはじまるのだ。

歴代王者である飯伏幸太選手を破った後は次のチャレンジャーが白紙になる。

棚橋弘至選手、鈴木みのる選手、後藤洋央紀選手、KENTA選手...。

「NEVER無差別級」で戦ってきた漢たちが次々と「IWGP世界ヘビー」へと名乗り出る可能性がある。

ここからの景色が非常に面白かなりそうなのだ。

オカダ・カズチカ選手を破り、飯伏幸太選手を超え、今の新日本プロレスに風穴を開けられるか。

昇り竜のハイリスク・ハイリターンはここから始まる。

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