SANADA&内藤哲也のタッグが長期政権を築くと思った理由

SANADA&内藤哲也のタッグの完成度が高すぎた。

2021年7月11日、映画『ゴジラvsコング』PresentsSUMMER STRUGGLE in SAPPOROのメインイベントで新日本プロレスと全日本プロレスの天才が組んだ新タッグチームが“デンジャラステッカーズ”を打ち破った。

SANADA選手と内藤哲也選手の“急造”タッグに対して、タイチ選手とザック・サイバーJr.選手は現在の新日本プロレスで最強とも言える組み合わせだ。

先日、もう一つの最強チーム“G.o.D”を打ち破ったことでさらに自信を深め、既に新日本プロレス内に敵なしという見方もあった。

事実、タイチ選手は次の挑戦者に川田利明選手と田上明選手を希望していたほどだ。

一方で、この10年シングルプレイヤーとして名を馳せていた内藤哲也選手。

過去のパートナーである高橋裕二郎選手と決別した後は特定のタッグパートナーを作らずにこれまでキャリアを積み重ねてきた。

そこで突然現れたのがSANADA選手だ。

かつては「同じコーナーよりも戦いたい」と語っていた2人が新しくタッグチームを結成し、チャンピオンへと挑んだ。

 

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本当の意味でのロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン

内藤哲也選手はロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンについてリーダーはいない。切磋琢磨して上を目指すユニットだと提言し続けてきたが、実際に彼の上を行くレスラーは現れなかった。

SANADA選手がオカダ・カズチカ選手のライバルになったことで一気に価値を上げたが、それでも内藤哲也選手を脅かし、追い抜くまでには至らなかった。

だが、内藤哲也選手の同級生であり6人目の男がその歴史を塗り替えた。

試合内容も抜群でマイクも新日本プロレスでも群を抜いて上手い。

「NEVER」の申し子を経て、「IWGP世界ヘビー級王者」にまで上り詰めた鷹木信悟選手がその序列を一気に塗り替えた。

ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンも誕生から約6年が経過しようとしている。

そのタイミングで大きく景色が変わったのは非常に素晴らしいことだ。

そんな状況だからこそ、TKGに先を越されたSANADA選手が次のテーマを模索している内藤哲也選手に声をかけたのかもしれない。

 

タッグの楽しさを教えたい

SANADA選手は内藤哲也選手を誘う際、こう語っている。

SANADA「俺いま、手ブラだからすごいさみしい状況の中で、俺のメチャクチャ大好きなラブコールがあったので、挑戦したいなあと思ってます。あと、内藤さんは、ここ10年ぐらい、IWGPタッグの挑戦をしてないみたいなので、俺が楽しさを教えてあげれたらいいかなあと思ってます」

出典:新日本プロレス

 

タッグチームの楽しさ。勝負の楽しさ。全てひっくるめて勝つから楽しいという見方もある。

今回、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのタッグチームが敗れていた場合、恐らく2人が組んで「IWGPタッグ」に挑戦する機会は2度となかったかもしれない。

そんな一発勝負を制すために必要な仕事をSANADA選手はやり遂げた。

 

エル・デスペラードの言葉

試合後、エル・デスペラード選手は、キャラクター性やファイトスタイルなど全て違うと前置きした上で「自由奔放に暴れ回る内藤哲也選手が自身(エル・デスペラード選手)、SANADA選手がノブさん(金丸義信選手)に重なって見てたと語った。

金丸義信選手は試合全体をコントロールするだけでなく、“金丸無双”という言葉が生まれるほどに試合の流れを決定付けるようなハイパフォーマンスを魅せるレスラーだ。

SANADA選手に贈られた最大の賛辞だと言っても過言ではないだろう。

事実、今回のタイトルマッチのフィニッシュを決めたのは内藤哲也選手だったが、勝利を手繰り寄せたのはSANADA選手だったように思う。

“スカル・エンド”からの“ラウンディングボディプレス”。ここで試合は完璧に決まった。

後半の展開を改めて見直すと“SANADA無双”という言葉がピッタリだった。

 

EVIL &高橋裕二郎

クリーンなファイトで王道(実際は武藤敬司選手の全日本プロレスなので、ジャイアント馬場さん直伝の王道というわけではない)を見せつけるSANADA選手かいるからこそ、内藤哲也選手は“制御不能”になることができる。

なんだかんだ、彼が一番輝いているのはこのモードに入った時だ。

試合中も序盤から何度も何度も揺さぶりをかける。

ザック・セイバーJr.選手に対しての繰り返される挑発行為を見るに、序盤から会場を掌の上に乗せていたのは内藤哲也選手だった。

王道と制御不能のハイブリッドタッグ。合体技といった派手なことをせずともユニット結成以降で培ってきた連携が彼らの熟練度を感じさせるような試合だった。

未だ未発表だが、次のタイトルマッチは東京ドームで“デンジャラステッカーズ”とのリマッチと見て間違いない。

もしも、このリマッチを制すことができたのならば。僕はあの2人の挑戦を待ち望んでしまうだろう。

EVIL選手&高橋裕二郎選手。

この2人がタッグを組んで、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのチャンピオンチームに臨むような事態になればとんでもない大爆発が生まれるに違いない。

元パートナー同士だからこそ生まれる何か。

まだ可能性の域を出ない話だが、心の片隅で彼の声が鳴り響いている。

「内藤ちゃん!俺も久しぶりにタッグのベルト挑戦しちゃおっかな!これマジ!」と。

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