上村優也、辻陽太の海外遠征が決定!こんなに嬉しいことはない

上村優也、辻陽太の海外遠征が決定した!こんなに嬉しいことはない...。

今、ちょっと目頭が熱くなっている。これは汗だ。流した汗は嘘をつかない。彼らが流した汗は涙より美しい。

いよいよ2人がヤングライオンを卒業する時がやってきた。

僕は2017年から新日本プロレスにハマったクチだ。

2018年デビューの上村優也選手と辻陽太選手は僕が“プロレスを見ることに慣れてきた”タイミングでデビューしたレスラー。

勝手にこれが親の気持ちであり、新日本プロレスの楽しみ方の一つなのだと彼らに教えられた。

チャンピオンを応援することは勿論楽しい。メインイベンターの実力は物凄い。

そうしたトップレスラーたちの戦いを楽しむ一方で、いつしかヤングライオンの成長を見ることに楽しさを見出してくる。

おっ、今日も気合入ってるな。もっとガンガンいかなきゃ!先輩相手にビビるなよ!そんな心ある激が飛び交う(本来であれば)。そんな世界観。

先輩レスラーにどう食い下がっていくのか。少しでも目を離すと急激な成長にこちらが置いて行かれてしまう。

そんな新日本プロレスの第一試合を約3年半守り抜いてきた上村優也選手と辻陽太選手の2人が旅立つ日が決まった。

Xデーは2021年8月1日。今週の日曜日だ。

満を辞して彼らがヤングライオンを卒業する。それが本当に嬉しい。

ただ、やっぱりメチャクチャ寂しい。彼らのキャリアを考えるとそんなことを言ってる場合じゃないのに寂しいのだ。

あぁ、もう黒パンツ、黒シューズの彼らを見る機会は数えられるくらいにしかないのだと。

きっと僕は2人のヤングライオンとして最後の試合を見たら泣いてしまうだろう。

そんな気持ちを汲んでか、新日本プロレスは極上の壮行試合を用意してきた。

内藤哲也選手とオカダ・カズチカ選手。現在のチャンピオンは鷹木信悟選手ではあるが、絶対な二枚看板が彼らを送り出す発射台としての役割を担う。

これから先、世界でいろんなレスラーと色んなリングで試合をするだろう。

それでも世界最高はここにある。セルリアンブルーのリングにある。そのことを身体と心に刻みこむ。そんな最後のレッスンが決定したのだ。

 

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壮行試合、内藤哲也

辻陽太選手の壮行試合の相手は“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”内藤哲也選手。

Twitterでシングルマッチを組むキャンペーンを実施したり、日記でリスペクトの気持ちを書いたりと、彼の中にはずっと内藤哲也選手がいた。

時折り書いてきたが、恐らく内藤哲也選手が「プロフェッショナル 仕事の流儀」で辻陽太選手を高く評価していることをカメラの前で話したことがキッカケだと思う。

当時は海野翔太選手や成田蓮選手もいた。その状況で自分を買ってくれている。

新日本プロレスのトップ中のトップを走っているレスラーからの言葉は彼に大きな影響を残した。

メキシコに行く。

その言葉の裏には“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”への強い憧れと興味があるのかもしれない。

内藤哲也選手は辻陽太選手にリングの上で何を伝えるのか。

万が一、帽子を渡して、これを頼りに頑張ってこいなんてエピソードが生まれようものなら、もう泣くしかないだろう。

 

近年のヤングライオン最高傑作

僕が上村優也選手を強く意識しだしたのは、LA道場生と野毛道場生が乱闘に発展するほどエキサイトした時だと思う。

正直、それまではそんなに意識もしていなかった。海野翔太選手や成田蓮選手もいる中で線が細くこれからのイメージが強かったのだ。

LA道場のヤングライオンたちが圧倒的な実力を示した「第12回ヤングライオン杯」。

このヤングライオン杯以降、野毛道場の若獅子たちに火がついた。

海野翔太選手、成田蓮選手は壮行試合もなく海外に飛び出した。

世界との差を埋めるため、もっと強くなるため。

そんな2人に負けじとヤングライオンとしてできることは何でもやる、今しかできないことを実行に移すのだ、と上村優也選手は動きはじめた。

持ち前の負けん気の強さを武器にじわじわと自分の価値を上げ続けた。

今でも語り継がれている鈴木みのる選手を強襲した2020年2月。先輩レスラーたちが彼を絶賛したあの日から、プロレス人生が大きく変わった。

オスプレイ「(※上村に肩を貸してインタビュースペースへ。崩れるように床に伏せた上村の背中を叩きながら)よくやった! オマエは何て肝の据わった男なんだ! 大丈夫か? これからだから頑張れ!」

デスペラード「いやあ、ハッハッハッハ! 上村、どうしたの? なんかいいことでもあったのか? だいぶ元気じゃねえか。いいんじゃないの? 今みたいによ、感情も出せねえようなバカな先輩がチャンピオン? でも、怖い大人のほうがよっぽど強えってのは、今日よくわかったろ」

タイチ「上村だけじゃねえか、がんばったのは。上村は身体が一つしかないんだぞ。お前らCHAOSの問題だろ、こら。お前、上村の身体は一つしかないんだぞ。……んなことはどうでもいい。昨日も言ったように、そろそろ。そろそろだ。時は来た! かもしれない」

出典:新日本プロレス

「度胸が半端じゃない」

「これは大物になる」

その後、先輩レスラーからのコメントも彼を後押しした。全然関係ないインタビューで「最近の若手」についての話題が出ると柴田勝頼選手、金丸義信選手ら名レスラーたちが彼を絶賛した。

気付けば全ユニットのドラフト会議にかかるほど、上村優也選手は覚醒していたのだ。

高橋ヒロム選手からも「上村はもうヤングライオン卒業だ」と太鼓判を押されている。

そう、彼は強く逞しくなった。

負けん気の強さを全面に出したファイトスタイル。レスリング経験を活かしたグラウンドや各種のスープレックス。

ヤングライオンをリミッターまでフルチューンすると、上村優也選手になる。そんな言葉が今生まれるほどに素晴らしいレスラーになった。

新世代のあすなろ戦士と呼ばれたり、髪型変えたら急にビジュアルがよくなったり、本当にジュニアかと思うほど肉体が完成していたりと彼には沢山の想い出がある。

近年、最高のヤングライオン。その壮行試合の相手は現代プロレスの象徴であるオカダ・カズチカ選手だ。

辻陽太選手とのシングルマッチでは温情も何もなし。実力差だけを見せつけた試合を行なっているだけに、今度はどんな試合展開になるのかと想像もできない。

また、オカダ・カズチカ選手は棚橋弘至選手と壮行試合を行なって、アメリカに旅立った過去を持つ。

“レインメーカー”が直接“卒業試験”を担当する意味。

「これからの新日本プロレスは上村優也選手に掛かっている」。

そんな会社からのメッセージが込められている気がする。

「新日本プロレスワールド」で壮行試合と検索してみたら、シングルマッチでヒットした試合はなかった。

2人が最後にシングルマッチを戦う。ここに新日本プロレスから2人への気持ちが現れている気がするのだ。

 

君たちは僕たちの誇りだ

上村優也選手、辻陽太選手がヤングライオンして過ごしてきた時間は決して短いものではなかった。

時代が違えばもっと早い段階で日本を飛び出してもよかったはずなのだ。

実力的には申し分なくとも動けない。歯痒い気持ちでいっぱいだったと思う。

他団体を見渡せば自分と同年代でバリバリに活躍しているレスラーがいる。それでも自分は黒パンのまま。焦ったに違いない。悔しくないわけがない。

ただ、彼らは色々な巡り合わせを経て、8月1日に新日本プロレスから飛び出す。

彼らがこれまで培ってきた時間の価値は、この発表を見た時のファンの表情が全てだと想う。

嬉しい、めでたい。そして、やっぱり少し寂しい。

辛く、苦しい時間を経て、海の向こうへと飛び出す2人。彼らは僕たちの誇りだ。

デカく、デカくなって日本に、新日本プロレスに戻ってきて欲しい。

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