棚橋弘至とAEW。イデオロギーを超えた会戦の序章

棚橋弘至とAEW。イデオロギーを超えた会戦の序章。

とんでもないことなりましたね。

“IWGP USヘビー級王者”ジョン・モクスリー(ジョンモク)選手がランス・アーチャー選手に敗れたことで新王者が誕生。

再びランス・アーチャー選手が赤いベルトを持つ展開は、新日本プロレスファンからすると激アツでエポックメイキング的なエピソードでした。

続いて現れたのはヒクレオ選手。以前はレオ・トンガの名前で新日本プロレスのシリーズにも参加していたトンガ兄弟の末っ子。いわばケンシロウです。

約2メートルのフィジカルを持つ彼がいよいよ「IWGP」戦線に来たのは成長の証でしょう。

ただし相手はあのランス・アーチャー選手です。

新技・EBDクローを引っ提げてエントリーした「G1クライマックス」の衝撃は、未だに語り継がれるレベルで凄かった。

当時、無差別としてイケイケのウィル・オスプレイ選手をEBDクローで粉砕。

“アメリカン・サイコ”を超えた“MURDERHAWK MONSTER”はエゲツナイほどに強かったんです。

やっぱりEBDクローですね。

バカでかい手で思いっきり頭を締め付けられるというシンプルイズベストでありながら、圧倒な説得力がありました。途中からは頭を何度もマットに叩きつけてましたから。

これ本当に見てると「やめてくれ!」と思うほどにヤバいんすよ。

相手もタップできないレベルだから慌ててレフリーが試合を止めていた印象があります。

圧倒なインパクトを残したまま、ファンに愛されつつもセルリアンブルーのリングを去ったランス・アーチャー選手。

彼が持つ「IWGP USヘビー級ベルト」に新日本プロレスのエースが挑戦するのだから、本当にプロレスは何が起きるか分かりませんね。マジで。

 

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逸材の狙い

なぜ、急に「IWGP USヘビー」なのか。棚橋弘至選手にはどんな意図があるのか。

多くのファンが驚いた次にそう思ったと思います。僕もそうでした。

確かにクリス・ジェリコ選手と東京ドームで戦ったり、KENTA選手と「挑戦権利証」を懸けて戦ったことはありました。

ただ、「IWGP世界ヘビー級」で鷹木信悟選手に負けたばかり。些か行動が早すぎるとも思うわけです。

ただ、個人的に本件はKENTA選手との抗争が大きく棚橋弘至選手を変えたような気がしているんです。

実際まだ「100日後に仕上がる棚橋」の途中なんですよ。

それでも東京ドームでは鳴り止まない拍手を浴びることができた。鋼のメンタルで新日本プロレスの頂点まで登り詰めた男は改めて知ったのだと思います。

「俺、無敵じゃん」と。

棚橋弘至選手の進化は光より速い。むしろ、光だ。...遅くなっているという指摘はさておき、逸材は“今”を生きることを決意したことが、今回の挑戦表明から伝わってきました。

 

イデオロギー対決からそろそろ3年

棚橋弘至選手は以前、現在の「AEW世界ヘビー級王者」に「ケニーのプロレスは品がない」と言い切りました。

バチバチのイデオロギー対決。“バレットクラブ”から離れ、“ジ・エリート”として独立して以降は明らかなベビーフェイスと化したケニー・オメガ選手。

“ザ・ベストバウト・マシン”を自ら名乗るほどにリング上で存在感を示していました。

“ガイジン”「IWGPヘビー級王者」として、東京ドームのメインイベントに立ったのは今でも記憶に残っていますよね。

入場曲を「Hopes and Dreams」に変えて一番最後に入場。ゲームフリークな彼ならではの演出は多くのファンの心を鷲掴みにしました。

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そこからの激闘。を絶対にお前だけは認める訳にはいかない」と棚橋弘至選手は今で言うゴン攻め。

アスリートプロレスを“棚橋プロレス”で打ち破り、新日本プロレスのど真ん中へと返り咲きました。

その後、ケニー・オメガ選手は新日本プロレスを退団。現在はAEWのトップレスラーとして活躍しています。

そんな彼のプロレス団体で棚橋弘至選手のメッセージビデオが流れたのです。

これある意味でオカダ・カズチカ選手や飯伏幸太選手が行くよりもとんでもないんですよね。

だって、憎いアン畜生がトップ張ってる団体ですから。そこに殴り込みをかけたのは逸材の心に大きな変化があったとしか思えません。

 

USベビーの奪還、そして

棚橋弘至選手の狙いは長きにわたって海の向こうにある「IWGP USヘビー級ベルト」の奪還。

そして、日本の新日本プロレスでタイトルマッチをやることだと思っています。

2021年8月15日の『RESURGENCE』。これが意味するところは9月4日、5日の「カードファイト!! ヴァンガード overDress Presents WRESTLEGRAND SLAM in MetLife Dome」にはギリギリで間に合う可能性があるということ。

更にKENTA選手の動向も気になります。現在は「一勝一敗」。かつ結局、ブリーフケースの弁償もしていません。

「ベルトで返せ」と乱入を仕掛ける可能性は十分にあります。

アメリカでの“有観客試合”は歓声ありなはず。今を生きる逸材がアメリカで大声援を浴びた時、どんな化学反応が起きるのか。

そして、ここまで来ると“ジ・エリート”とたちとの再戦を期待せずにはいられません。これからが楽しみですね。

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