“プロレスラー”稲田徹が爆誕!人は夢と向き合う時が来る【まっする5】

“プロレスラー”稲田徹が爆誕!人は夢と向き合う時が来る。

この日、49歳のオールドルーキーがプロレスデビューを果たした。

黒を基調に赤と金が彩るコスチューム。

例え味方に誰がいても、対角線に誰が立っても、それがラスボスだとしても彼が花道を歩けば極上のエントランスミュージックがヒットする。

「Trombe!(トロンべ)」だ。

信じられるだろうか。プロレスの聖地である後楽園でスパロボ(スーパーロボット対戦)ファンにはお馴染みの「Trombe!」が鳴り響き、稲田徹さんがプロレスの試合を行ったのだ。

2021年9月1日、DDTプロレスリングが「まっする5~必殺技はもう決まらない~」を開催。

声優の稲田徹さんがゲストとして出演いや、主演としてプロレスラーデビューを果たした。

本公演は9月10日に追加公演があるため、詳細は伏せるがこの大会を見て思ったこと感じたことを書いていきたい。

今回のテーマは「1人の男がプロレスラーになる物語」。

僕が感じたままを書くと「あなたは夢が迫ってきた時にどうするか」だ。

 

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主演・稲田徹

まずは稲田徹さんとプロレスの関係について。彼のWikipediaを見るとこう記されていた。

幼い頃からのプロレスファンであり、一時はプロレスラーを志していたが膝の怪我により断念した。それでもプロレスへの情熱と憧れを持ち続けており、プロレスラーキャラクターの役などプロレス関連の作品には特別な思いを持って臨むという。

『旗揚!けものみち』ではDDTプロレスリングとのコラボで誕生したアニメオリジナルキャラクター「MAO」を演じ、DDTプロレスとアニメのコラボ企画として開催されたイベントマッチではMAOの声としてリング下で生アテレコをこなしただけでなく、前説でリングに上がり、コーナーポストに登った状態でプロのリングアナに名前をコールされて観客の喝采を浴びるという本職のプロレスラーさながらの体験をした。

DDTプロレスリングの2021年2月に行われた興行「KAWASAKI STRONG 2021」より後楽園ホール以上の規模で行われる大会における煽りVのナレーションを担当。

出典:Wikipedia

プロレスファンとしての自我が生まれ、じっくりと育つといつしかこんな気持ちが浮かんでくる。

「俺もプロレスやってみたいな」と。

自分の中にある種を育てるか、それとも育てないかで人生は大きく変わる。

別に身体のサイズが秀でて大きくなくともプロレスラーにはなれる。

ただ、一歩踏み出すか。踏み出さないか。この差はとても大きい。

さらに踏み出しても決して報われるものとは限らない。

稲田徹さんは膝の怪我によりプロレスラーへの道を諦めている。

今、リングに立っているレスラーは種に努力という名の栄養を与え、人と人のつながりで照らした結果今があるのだと再確認した。

ただ、夢半ばで諦めたとしても、人生何が起きるか分からない。

夢を追うのではなく、夢が迫ってくる。

そう。人は生きていると、ごく稀にそんな瞬間が訪れるのだ。

 

もう1人の主役 声優・村田晴郎

村田晴郎さん。DDTプロレスリングだけでなく、新日本プロレスの実況席でも大活躍している“アナウンサー”だ。タイチ選手やミラノ・コレクションA.T.さんと和気あいあいと盛り上げているイメージをお持ちの方が多いだろう。

そう、僕は今日の今日まで村田晴郎さんのことを“アナウンサー”だと思っていた。

だが、彼のキャリアを見ると実際は声優・ナレーションが主軸であり、実況アナウンサーは求められてはじめた仕事であることがこの日分かった。

村田晴郎さんの言葉がビッシビシ胸に刺さる。

その言葉の裏にはどこか羨望があるように感じた。

「おめでとうございます!あなたは“声優”として成功したから、ここ後楽園ホールのリングに立っている」

ここで整理すると、稲田徹さんはプロレスラーを目指し、怪我で挫折。声優として数多くの作品に出演。

村田晴郎さんはプロレスラーを本気で目指すことはなかった。声優も事務所に所属するも、すぐさまアナウンサーとして大活躍。

“声”のステージで2人とも戦い抜き、ここまでたどり着いた。だが、村田晴郎さんからすれば後悔こそないものの声優・ナレーションを生業にして大活躍している稲田徹さんにジェラシーがないはずがない。

一方で、プロレスの仕事を断った経験がある稲田徹さんからすれば村田晴郎さんの生き方、プロレス業界での立ち位置は尊敬に値するもの。

それぞれの想い。それぞれの胸の内。グチャグチャになりそうな“本当の気持ち”。

そんな2人のキャリアが聖地・後楽園ホールで交錯した。

役者とアナウンサー。

稲田徹さんは役を演じるという意味では表舞台にこそ立つものの、主役はあくまでもキャラクターであり作品だ。

プロレス実況の仕事もそう。スポットライトが当たるプロレスラーを声で輝かせるのが実況の役割である。

そんな2人の本音がぶつかりあったのが、今回の「まっする5」だった。

 

直接触れ合わなければ分からないことがある

今回、稲田徹さんと村田晴郎さんは「声」でぶつかりあった(リモートプロレス)が、やはりそれだけでは足りなかった。

やはり人間はリモートではダメなんだ。

生、ライブ。その場で生きていることを感じなければ、満足ができない。

隠されたもう一つのテーマは「リモートではなく、直接人と接することの大切さ」だったのかもしれない。

また、今回の「まっする5」についてもう一つ思うことがある。

「まっする」は感動できるエンタメというイメージが定着しつつあった。特に「まっする3」までがそれが顕著に出ており、レスラーの本音を引き出す演出が多くの感動を生んでいた。

「まっする3(通し稽古ではなく)」、「まっする4」ではいったんその流れを「仕切り直す」ことで「まっする」に定着しつつあったイメージを少しだけ方向転換したがっていることが伝わってきた。

感動だけがエンタメの本流じゃない。笑い飛ばせて面白い。そんな新しい「まっする」を魅せたい。クリエイティブチームの意識はそんなところにピントを合わせていたように思う。

ただし、今回プロレスに憧れていた少年2人がリングで出会ったことで、「まっする」の本質にあるテーマが浮き彫りになってきた。

3次元では言えない心の奥底にある本音。0.1次元だけ世界を飛び越えることで、さらけ出せる本当の気持ち。

人は本気で生きている人を見たときに心が大きく動く。

今回の公演が終了した瞬間、スーパー・ササダンゴマシン選手は大きな感動に包まれていた。

自分(たち)が作ったステージで涙を流す。演出家の予想を役者が大きく超えてきた。

「まっする」を感動できるエンタメだと一括にすることは決してよくないことだと思う。

ただ、心からこのミュージカルを見てよかったと思える。それが僕の本音だ。

 

まっする5、次回公演は9.10

「人生を愛するように、仕事は恋をするように」

目の前の仕事に恋をして夢中になって生きてきた。

夢の中を生きていると、神様はギフトをくれるのだ。

プロレスを愛した2人が後楽園ホールの“メインイベント”を戦った。

もしも、稲田徹さんのファンの方がこのブログを見ていたら、ぜひ会場に足を運んで目の前で「まっする5」を見ていただきたい(もちろんその他の方でたまたま目を通した方もぜひ)。

チャンスは2回。2021年9月10日の昼・夜公演だ。本来であれば、稲田徹さんの出番は一度の予定だったが、スケジュールを調整し、出演が決定したそうだ。

正直言って、役者のスケジュール調整は簡単じゃない。マネージャーだったり関係各位が動いて調整を掛けなければ、絶対に急に空くことはない。

本気で生きている“主演”稲田徹さんをぜひ、その目で見届けて欲しい。

あの日の夢が迫ってきた。そんな男の物語に胸を熱くして欲しい。

>まっする5のチケットはこちら

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