中邑真輔VSミラノ・コレクションA.T.!カッコいいが詰まった一戦

中邑真輔VSミラノ・コレクションA.T.!カッコいいが詰まった一戦が新日本プロレスワールドで配信された。

2007年8月10日。愛知県体育館で両者は激突した。

現在はWWEで大活躍中の中邑真輔選手。この時はまだ“CHAOS”を結成する前。クネクネとした独自の動きが完成する以前の試合である。また、体格も今と全く違う。

その対角線に立ったのがミラノ・コレクションA.T.さん。新日本プロレスの解説席でお馴染みの“あのミラノさん”だ。

この年のミラノ・コレクションA.T.さんは「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」で初出場、初優勝を成し遂げ、その流れで「G1クライマックス」へとエントリー。

最近ではウィル・オスプレイ選手や鷹木信悟選手が成し遂げたジュニアがヘビーの世界へ足を踏み入れる流れを作った先立の1人だったりする。

※その後ジュニアに戻るのもかなりのレアケースである

※ちなみにこの試合の3ヶ月後に“タイチ選手とのユニオーネ”は結成された

さて、そろそろ本題へ。

最近、僕は英語を学び始めたのだが、自分が発音できない音を言葉(意味のある)だと認識できないということが分かった。

確かに読み方が覚えにくい単語は中々、覚えられない。

ミラノ・コレクションA.T.さんが解説席であれほど、的確にコメントが出せるのは彼のプロレスの実力が異常なまでに高かったことの裏返しなのだ。

ウルティモ・ドラゴン校長の最高傑作と呼ばれたプロレスラー“ミラノ・コレクションA.T.”。

その魅力が詰まった試合を見てみたい。

youtu.be

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卓越した技術

この時点で2勝(1敗)しているミラノ・コレクションA.Tさん。

名乗りを受けるとそのセクシーさを存分にアピール。

会場の声援はなんと大半が「ミラノコール」。新日本プロレスの生え抜き。最年少「IWGPヘビー級王者」を前にしてこの人気っぷりは今考えても凄い。

試合序盤はじっくりとしたリストの取り合い。今の新日本プロレスでは見ることのない技術のオンパレードだ。

ここから10年以上が過ぎ、スピード感と派手さが目立つようになったのだとこの時代の試合を見ていると気付かされる。

 

リストの取り合いで「マジか!?(ミラノさんの声で)」となった後は首攻めへ。

中邑真輔選手が三点倒立からエスケープすると、お前の土壌でも俺はやれるよ?とアピール。

ただ、複合関節技のマジシャンはさらにアレンジした形で抜け出してくる。

これが“天才”のなさる技なのか。今の新日本プロレスで例えるなら、ザック・セイバーJr.選手をベースにSANADA選手の華やかさをプラスして、メキシコとイタリアの血を混ぜたようなイメージ。

人気が出ないわけがない。“プロレスラー”ミラノ・コレクションA.T.選手はメチャクチャカッコよかった。

試合の模様はこちらから

ぜひ、この後の展開もチェックして欲しい。

 

バックステージコメント

試合後のバックステージコメントも秀逸だ。

「G1クライマックス」制覇に向けての戦略を語る中邑真輔選手。棚橋弘至選手や中西学さんよりも矢野通選手を意識している。まさかこの数年後に“CHAOS”が結成されることになるとは。まだ誰も想像していなかった時期に違いない。

ミラノ・コレクション.A.T選手を徹底的に研究することで攻略することに成功した中邑真輔選手。

一方で敗戦したミラノ・コレクションA.T.さんは中西学さんをゴリラ呼ばわりしていた。

中邑「まずは生き残ったね。G1(CLIMAX)前は、『ミラノ選手と楽しんで』なんてうっかり言ってしまいました けど、リーグ戦の中で、そんな余裕は通用しないです。自分の点数を見ながらファイトスタイルを変えたわけではないですけど、体のダメージしかり、得点しか りで確実に(勝ちを)取らないと、本当に終わってしまいますから。きっちり取るとこきっちり取って。矢野も自分も同じように追い込まれているので、棚橋よ りも中西よりも、矢野が1番曲者になると思う。コンディションを元に気持ちを入れ替えるつもりなんですけど、やっぱり勝ち点をあげるとそこにまだまだ油断 が生じたのかなと。あり得ないですけどね。分かっていてもそうなっちゃうというのが、G1の怖さだったりするんじゃないですか。(ミラノ選手との闘いは) 体の反応のほうが早かった。レスリングじゃ、考えていたら間に合わないので。リーグ戦じゃなく、また違う形で当たったら、違う攻防が出来るかもしれない な」

ミラノ「まだ明日があるんだよな。明日だ、明日。中邑真輔の野郎、意外に俺のこと研究してたんだな。初対決でブリッジかわしたりと か、普通は分かんないと思うんだけどな……。あぁー! 明日、明日だ。まだ可能性あるよな。まだ諦めない。次は誰だ? ゴリラ(中西)か。必ず丸めて、俺が勝ってやる」

出典:新日本プロレス

ミラノ・コレクションA.T.さんは新日本プロレスの解説席で的確な解説をしたり、松木安太郎さんばりの感情を全面に押し出した表現(泣く)をしたりと、現在も大活躍している。

ただ、彼の原点はここにある。これからもこうした貴重な試合を配信してくれると本当に嬉しく思う次第だ。

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