タイチが「G1」を制せば、新日本プロレスが変わる
タイチが「G1」を制せば、新日本プロレスが変わる。
“レインメーカー”オカダ・カズチカの帰還は新日本プロレスの歴史にまた新しい1ページを刻むエピソードだった。
激闘から2夜。鳴り止まないスタンディングオベーション(エア)が作った空気感は、一つの結果に収束していくことを表しているかのよう。
「オカダ・カズチカ選手のリーグ戦全勝」
実際、「IWGP USヘビー級王座」棚橋弘至選手を破ったことで、現実味を帯びてきた。
ある意味でSTOP THE RAIN MAKERがBブロックは一つのテーマになってくる気がしている。
では、誰か倒すのか。個人的に気になるレスラーを3人ピックアップしてみたい。
1人は事実上、日本の新日本プロレスを任されている“鈴木軍”のタイチ選手。次にライバルが復活したことでさらに心火を燃やすSANADA選手。
そして、“打倒・レインメーカー”と言えばこの男・後藤洋央紀選手である。
内藤哲也選手、飯伏幸太選手、鷹木信悟選手ら花の82年組よりもさらに2つ上の80年組が2人。
そして、オカダ・カズチカ選手と同世代のライバルが1人。
新日本プロレス出身1人。全日本プロレス出身2人。
“レインメーカー”を倒さなければリーグ戦の勝ち抜きはないのだ。
今日はまず、タイチ選手をテーマに書いていきたい。
タイチ「来年、俺ら(デビュー)20年じゃねえか。オッサンだな、ついに。何回やっても楽しいよ、後藤。どっちかが先にオヤジになって老いぼれて、田口、中邑、勝負だ。誰が生き残るか。こんな20年迎えて俺ら。楽しいよ。楽しめたよ。初戦からお前でよかった」
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) 2021年9月19日
全文
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タイチの野望
「IWGP世界ヘビー級ベルト」はこれまで3人のチャンピオンが生まれたが、いずれも“新日本プロレスのヤングライオン出身ではない”。
これまでにあった見えない何かは消え去り、強い者、支持される者がベルトを得るチャンスに溢れている。
タイチ選手が鈴木軍をリードする存在となってしばらくが経った。
現在もトップが鈴木みのる選手であることは間違いないが、2010年代と比較して、“鈴木軍”の空気は大分変化している。
新日本プロレスで最も悪くイカつい集団から、任侠系へと変貌。
意外とドライな関係が多いユニットの中で一際、絆がフォーカスされる集団となった。
タイチ選手にはもう一つの野望がある。
後藤洋央紀選手、田口隆祐選手...そして、中邑真輔選手までをひっくるめたデビュー20周年の動きである。もう1人はYOSHITATSU選手と見て、間違いない。
オカダ・カズチカ選手を破って、「IWGP世界ヘビー級王座」に挑戦。鷹木信悟選手を打ち破り、「IWGP世界ヘビー」を戴冠と来れば、ユニット内での序列は大きく動く。
“愛を捨てた聖帝”による天下取りのルート。最短距離を走るためにもレインメーカーを倒すことが必要になってくる。
タイチ「(※コメントスペースにたどり着くなり『あいて』と漏らしてフロアに崩れ落ちる。そのまま体を横にして)腰やっちゃった。ああ、いて! (※あべみほが心配そうにタイチの腰にアイスパックを押し当てる)後藤のヤロー、技……いててててて、何だ、あれ? いやあ、効いたぜ、あれ。なんだっけ、あれ? 若いころ使ってた技。なんだっけ? (※首に腕をひっかける動きをしながら)こんなことするやつあるだろ? おめえら、何にも知らねえのか、コノヤロー! 何年やってんだ、この仕事! 効いたぜ。なんでお前が、あんな若いころ使ってた技出してくるか知ってるぜ。オレら、同期だもんな。同期で同い年。田口も。だから昔から、後藤、田口、お前らとやるの、実は楽しいんだ。楽しんでやってんだ。意識してやったんだろ? 昔のこと、オレはよく知ってるからな。効いたぜ。明日もう、ダメかもしんないな。休場だ。親方と話し合うことしないとな。後藤、なんだかんだ言ってるけどよ、楽しいぜ、お前とやってて。デビューしたとこは違うけどよ、同んなじ年月、同じ人生の数だけ歩いてんだ、コノヤロー。後藤、田口、もっと言えば中邑真輔。もう1人、同期いたな。でも、あえて名前出さんぞ、調子乗るから。そいつのことは忘れた」
タイチ「来年オレら、20年じゃねえか。おっさんだな、ついに。何回やっても楽しいよ、後藤。どっちかが先にオヤジになって、老いぼれて、田口、中邑、勝負だ。誰が生き残るか。こんな20年迎えてオレら。楽しいよ。楽しめたよ。初戦からお前でよかった。だけどよ、やっちまったな」
IWGP世界王者の共通点
これまで「IWGP世界ヘビー級ベルト」を戴冠したレスラーは飯伏幸太選手、ウィル・オスプレイ選手、鷹木信悟選手の3人。
いずれも新日本プロレスではジュニアからキャリアをスタートさせている。ジュニアで活躍後、ヘビー級へ転向。そこから新日本プロレスの頂点まで上り詰めた。
タイチ選手はジュニアからヘビーに転向後、大きく躍進したレスラーだ。
ジュニア時代のタイチ選手を思い出すとやっぱり“世界一性格の小ズルイ男”だった。
だが、ヘビー級へ転向後“愛を捨てた聖帝”へと変貌。今や後藤洋央紀選手からシングルで勝利を奪っても全く違和感がない地位まで上り詰めたのである。
いよいよ“タイチ式俺が田上”までを繰り出した。ルーツを感じさせるプロレス。平成、令和をつなぐプロレスがタイチ選手の持ち味だ。
タイチ選手が「G1」を制覇することで、“鈴木軍”の序列が変わる。そして、元ジュニアという条件まで揃っている。
東京ドームのメインイベントにタイチ選手が立つ。数年前まで全く予想だにできなかったことが起きた時、新日本プロレスが大きく変わる気がしている。
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