ザック・セイバーJr.“ガイジン”2人目の「G1」制覇に向けて最高の三連勝

ザック・セイバーJr.“ガイジン”2人目の「G1」制覇に向けて最高の三連勝を飾った。

「G1クライマックス」には魔物が潜んでいる。

その魔物と仲良くできたレスラーが“夏男(秋男)”と呼ばれるのだ。

甲子園のような話だが、一発勝負のリーグ戦だけに一つの勝ち星がどんな結果に繋がるのか想像もできないのは事実だ。

2021年9月26日、新日本プロレス“秋の最強戦士”を決める「G1クライマックス31」が「兵庫・神戸ワールド記念ホール」で開催された。

オカダ・カズチカ選手とタイチ選手に熱視線が集まるBブロック。

対して、Aブロックの首位はグレート-O-カーン選手。同じくまだ全勝ロードを爆進しているのがザック・セイバーJr.選手となっている。

内藤哲也選手、鷹木信悟選手、飯伏幸太選手の昭和57年組から大金星。

「IWGP世界ヘビー級王者」と「IWGPヘビー級」&「IWGPインターコンチネンタル」ダブル王者からの勝利はあまりにも大きい。

未だ1人しか成し遂げていない“ガイジン”2人目の覇者へ向けて、ザック・セイバーJr.選手へ期待が集まる。

 

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57年組を3タテ!

内藤哲也選手を「YES! I AM A LONG WAY FROM HOME※インディアンデスロックとアームバーの複合間接技」。

鷹木信悟選手を「変形腕ひしぎ十字固め」。

飯伏幸太選手に対しては「クラーキーキャット(バッドバルーンリミックス)※ジム・ブレイクス・アーム・バー」でタップアウト勝ち。

“バッドバルーンリミックス”がつくことにより、マフラーホールドが組み合わさる形となっているようだ。

全然関係ないが、ザック・セイバーJr.選手の技の名前で一番長いのは「Hurrah! Another Year, Surely This One Will Be Better Than the Last; The Inexorable March of Progress Will Lead Us All to Happiness」である。

しかし、改めて考えてみてもこの3人からの勝利はあまりもデカい。

2021年の新日本プロレスを牽引してきた世代。今年のシングル戦線で最も結果を残してきた男たちである。

リーグ戦のルール的に上位に食い込んでくるであろう鷹木信悟選手と飯伏幸太選手から白星を飾ったことで、リーグ戦突破もかなり有利に進む(直接対決の結果的に)。

ここからが勝負であることには間違いないが、グループリーグ突破に向けて有利な状況を作れたことだけは間違いない。

 

饒舌すぎるバックステージ

ザック・セイバーJr.選手と言えば、饒舌すぎるバックステージコメントもウリの一つだが、飯伏幸太選手に勝利した後も例によってとんでもない演説だった。

飯伏幸太選手との激戦について。内藤哲也選手へのメッセージ。そして、次に当たるグレート-O-カーン選手への言葉。

既に次の試合の準備も万端なようだ。

ザック「またしてもソイボーイの勝利だぞ! THE AL DENTE DESTROYER! STARCH SUBMISSION SOLUTION! うーん、どっちもあんまり響きが良くない。やっぱりソイボーイで行くか。チョット マッテ。アツイネ。アツイ キョウ。コータくん、ヒサシブリネ。君とは『NEW JAPAN CUP』に過去の『G1』と何度も対戦してきたけど……ヒサシブリネ。タノシイ。イツモタノシイ。今日はなんと俺がこの『G1 CLIMAX』の公式戦でとうとうイブシから勝った。これまで4連敗してたけど、今年の俺は一味違う!

誰が今年の『G1』を優勝するのか少しヒントをやろうか? 俺の開幕戦からの相手3人を振り返ってみろ。ナイトーは紛れもないバカだけど、2度の『G1』優勝者。DRAGON BOLLOCKSことタカギシンゴはIWGP世界ヘビー級王者。そしてコータくん、ダーリン、彼は『G1』2連覇を達成した。でも俺はまだまだ本気出してないぞ。この1年はタッグで役立たずのバカの相手ばっかりさせられてきた。こんなのまだまだウォームアップ程度だ。今日はストレッチもしないで試合に挑んだ(※と言ってストレッチをする)

本当こんなのまだ俺にとって準備運動と変わらない。今の俺はオートパイロットモードだ。残りのAブロックはどうなるかな。でも3人続けてトップと当たったとはいえ、どれも楽勝だった。俺はやっぱり長いトーナメントの方が合うみたいだ。全員疲れが溜まって、ボロボロになっていくけど、俺は正反対だからな。俺はチョーゲンキ! ゲンキ! ゲンキ! ゲンキ! これぞ世界最高のテクニカルレスラーだ。もう誰も今の俺を止めることはできない。5年間このトーナメントでくすぶってきたけど、今年は違うぞ。この俺が史上初のイギリス人『G1』覇者となる。いい響きだろう?
(※カメラを見て)ハイ、ナイトー! ナイトーさん、ダイジョーブ? サビシイ? グッド! ツギハダレ? おい、そこのデブ……(※とスタッフを呼ぶ)

(※スタッフが「グレート-O-カーン選手」と返すと)
アイツの格好はひどいけど、実力は侮れない。アマチュアレスリングの実績もちゃんとあるんだよな? アラジンのパンツ履いてるとはいえ、侮ったら痛い目を見る事になる。アイツのテクニックは確かだ。でもやっぱりコスチュームはひどい。それにマジックカーペットなしで俺に勝てるのか? ジーニーを見つけて3つの願いを叶えてもらえ。願い事の1つ目は、賢くしてもらうこと。2つ目も同じ。3つ目は”テッカーズ”(テクニック)をくださいってとこかな。でもたとえジーニーでも今の俺は止められない。絶好調だ。ZACKY BIG TEKKERS! ZACKY BIG TEKKERS! ZACKY BLOODY BIG TEKKERS!」

出典:新日本プロレス

 

2人の“ガイジン”覇者へ

ザック・セイバーJr.選手は内藤哲也選手、鷹木信悟選手、飯伏幸太選手を破った。

現在、優勝決定戦へ最も近い位置にマークしていると言っても過言ではないだろう。

特に今回の三連勝はどこか2018年の「ニュージャパンカップ」を彷彿とさせる。

スルスルっと棚橋弘至選手との優勝決定戦まで進み、あっという間に優勝トロフィーを掻っ攫った。

「ジャストタップアウト!!!」の決め台詞が印象的な時期なので、記憶に強く残っている方も多いはず。

石井智宏選手、KENTA選手、そして天敵の矢野通選手。この3人がザック・セイバーJr.選手にとっての鬼門だろう。

ここかは白星をどこまで奪えるかによって、優勝決定戦はさらにグッと近づいてくる。

ただ、一番の問題は優勝できるかどうかにある。

逆ブロックには“レインメーカー”オカダ・カズチカ選手がいるのだ。

今のオカダ・カズチカ選手は異常なまでに強い。

強すぎて感情移入できなかった時代へと完全に戻っている。いや、むしろ勢いもあり今が絶頂だ。

まだまだ「G1クライマックス31」ははじまったばかりだが、毎試合が楽しみで仕方ない。

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