エル・デスペラードが“黒い太陽”になろうとしている

エル・デスペラードが“黒い太陽”になろうとしている。

エル・デスペラードが「ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.」開催を前に自らの矜持を主張した。

2021年10月31日、新日本プロレスは「Road to POWER STRUGGLE」岩手・岩手産業文化センター ツガワ未来館アピオ  大会を開催。

メインイベント「IWGP世界ヘビー級選手権試合」を控えた“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”鷹木信悟と“鈴木軍”ザック・セイバーJr.の前哨戦が組まれた。

新日本プロレスワールドでの配信がないため、試合の状況や空気感などはほぼ分からない。

だが、エル・デスペラードがピリッとした空気を纏っていたことがバックステージのコメントから分かった。

2020年。一番印象に残った試合は?と聞かれると、やはり日本武道館で行われた「ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.」優勝決定戦。エル・デスペラードVS高橋ヒロムの“同期対決”が印象深い。

この試合後、オレの同期凄いだろ?と身長体重不明の流れ者ルチャドールは語った。

 

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太陽と月

ただ、あれから一年。左大胸筋断裂やヘビーとジュニアの間に揺れた高橋ヒロムに対して、エル・デスペラードは大躍進を遂げた。

高橋ヒロムですら実現できていないジュニアの二冠王に輝くと旗揚げ記念日の試合で飯伏幸太と激突。エル・デスペラードが勝てば一時的にではあるが4冠王が誕生した瞬間だった。

それ以後、タッグ戦線、シングル戦線でライバルたちとしのぎを削り、己のプロレスを磨き続けた。

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変化したこと

実際、試合を見てみると繰り出す技のレパートリーが増えたわけではない。

コスチュームも変えていないし、肉体が激しく変化したわけじゃない。

ただ、全てが変わっている。繰り出す一発の質、間のとり方、相手の動かし方、自分の動き方。その全てが別人のように洗練された。いや、洗練されたというよりもエル・デスペラードになった。

同期と公言したので敢えて書くが、野毛道場で学んだこととルチャドーラーとして身につけたスキルに、彼自身が本来持っていた激しさとキャラクター性が溶け合って、異次元のジュニア戦士が誕生した。

そこに火を付けたのが、葛西純と石井智宏の2人。そして、パートナーの金丸義信だろう。

たらればの話に意味はないが、社会状況の変化によりレスラーを国内に集めることができず、ヘビーとジュニア混戦と「ニュージャパンカップ」を開催したことが、2つ目のターニングポイントになったのだ。どこかでブレイクスルーしていたのは、間違いないが時期はずれていた可能性がある。

もともと金丸義信と組んだことで、繊細なプロレスを身につけていたところに全てが乗っかった。

今のエル・デスペラードは月ではなく黒い太陽になりつつある。

 

ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.

彼のマニュフェストはベスト・オブ・ザ・スーパーJr.直前のタイトルマッチで「IWGPジュニアヘビー級ベルト」を奪い、その勢いのまま大会を優勝することにあった。

おそらく11月が年内最後のIWGPジュニアヘビー級選手権試合」になる。

ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.のシリーズは12月15日まで続ため、この時点の王者が東京ドーム大会に行くのは確定事項と言ってもいいだろう。

ただ、仮にロビー・イーグルスが勝利すると、「ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.」はロビー・イーグルスへの挑戦者決定戦という見方もできる大会になってしまう。

昨年、辛酸を飲んだならず者は1年後しのリベンジに燃えている。そのための集中がはじまった。

デスペラード「ザックが使うから自分もって? 何でも手を出して、なんでも浅くなっちゃう……彼らしいなって。ま、そんなことどうでもいいや。ヒロム、BUSHI、俺はお前らといま、遊ぶ余裕はない。というかね、遊ぶ気がもうないんだ、俺には。お前らとシングルでやろうが、他人数のタッグでやろうが、俺はすべてを遊ばない。すべてが俺にとっては真剣勝負といっしょだ。いいか? 俺はこれからロビーと(タイトルマッチを)やって、ロビーから必ず(IWGP Jr.)ベルトを引っぺがす。そののち、始まるのはなんだ? 『(BEST OF THE)SUPER Jr.』だな。チャンピオンとして『SUPER Jr.』に出て、チャンピオンとして『SUPER Jr.』に優勝する。俺は宣言しておこう。いまこの状況だ。『SUPER Jr.』終わったら、すぐ(東京)ドームじゃん。その段階でベルト持ってる人間が、ほぼ確定だろう。ドームに出て、タイトルマッチできるってのは。『SUPER Jr.』を東京ドームの前哨戦なんかにはさせねえ。そんなクソみてぇなことしてたまるか。俺がベルト持ったまんま優勝して、俺が挑戦者を指名してやる。その形でだ、テメェらと遊ぶ余裕はねぇ。というか、遊ぶ気は俺にはもうなくなった。『SUPER Jr.』で当たろうが、それ以外の誰かの前哨戦の人数合わせでとして当たろうが、俺はお前らとはいっさい遊ばない。全部勝ち負け、それを求めて俺はやる」

出典:新日本プロレス

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