YOHが小松洋平へ?「引退しろや!」の真意

YOHが小松洋平へ?「引退しろや!」の真意

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア28」4日目。再起を目指すYOHを待っていたのは、泥沼の4連敗だった。

“ロッポンギ3K”解散。

ヤングライオン時代からつがいのように寄り添ってきたSHO選手と決別し、新しい自分、新しい自分の感覚を探し続けてきた。

言葉は悪いが敢えて書く。高橋ヒロム選手、田口隆祐選手はともかく、DOUKI選手、BUSHI選手に負けるとは正直思わなかった。

むしろ僕は「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア28」はYOH選手が優勝すると信じていたくらいだ。

短期決戦に終わった高橋ヒロム選手との一戦で流れに乗れなかったのが原因なのか。

何かのズレが改善できてないためなのか。とにかく勝てない。「スーパージュニアタッグリーグ」から数えると...もう計算をしたくないくらいの連敗中である。

“ホワイトナイト”のような純白のコスチュームとは対照的な“ブラックスター”のみの星取り表。

後少し。また少し。何かがハマれば絶対浮上する。

そのための足掛かりを田口隆祐選手が授けた。

 

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田口隆祐の采配

YOH選手との一戦をどこか達観した試合運びで制した田口隆祐選手。

試合序盤で謎の硬直パフォーマンス(敢えてパフォーマンス)と書くを披露するなど、田口隆祐の世界を見せつけていく。

とどめは“どどん”。シリーズを2勝2敗のイーブンとした。

この試合、田口隆祐選手はYOH選手に何かメッセージを送っているようにも見えた。

田口「(※片ヒザを着いて)いやぁ、でもね、とても3連敗するような、してるようなね、そんなんじゃないですよ、ほんと。3連勝しててもおかしくないですよ、全然。強かったです。まぁそうだね、やって(思ったんだけど)……もう“YOH”っていう名前を捨てたらいいんじゃないかな。YOHに縛られてるんじゃないかな? 小松洋平でいいんじゃないか、もう?

小松洋平でやった方が、YOHじゃなくて小松洋平として……つくられたYOHじゃなくてね、小松洋平として、小松洋平の色を出していけばいいんじゃない? ウン、そう感じたかなって。いやぁ、厳しいシリーズですね。まだ4試合しか終わってないんで。あと6、7……7試合。ま、とりあえず、ジュニアタッグの挑戦権は得たと思ってますんで、ワトは(石森に)負けてしまいましたけど。ジュニアタッグの挑戦権は得たと思うんで、『SUPER Jr.』優勝して、シングル(のベルト)もね、狙っていきますよ。

あといろいろ、(1.4&5東京)ドームが終わった後もいろいろあるみたいですし。新日本プロレスですから……新日本プロレスね……まぁあんまりこういう言葉はチョットね(言いたくないですけど)、生え抜きとして、いろいろなところで試合をする覚悟は(※立ち上がりながら)ありますよ。いつでも……いつ何時、誰の挑戦でも、私は……。こんなあれですけど、生え抜きですから。いつでも、リングに立つ、準備はできてますよ」

出典:新日本プロレス

 

DDTへの進軍

YOH。いや、小松洋平のポテンシャルを知っているファンからすると歯がゆい時間続いている。

小松洋平選手がどれだけの凄みを持ったレスラーなのか。それを知っている人からすると、ひょっとすると凱旋帰国してからもずっと物足りない試合が続いているのかもしれない。

#大家帝国主催興行〜マッスルメイツの2015〜 11月17日 東京・後楽園ホール スペシャルタッグマッチ HARASHIMA&大家健 VS 棚橋弘至&小松洋平

ズバリこの試合だ。

棚橋弘至選手と共にDDTプロレスリングのリングに立った小松洋平選手。この試合の小松洋平選手がハンパじゃないのだ。

当時はヤングライオンにも関わらず、アウェイなんて全く気にせず、太々しい雰囲気で攻めまくる。

そんな彼のファイトを見たファンはずっと思っていたはずなのだ。

YOHは圧倒的なヒール適性を持っている。

その時が覚醒の時なのだ、と。

 

遠回りの近道、最短距離の遠回り

SHO選手は過去の自分と決別することで、飛躍的な進化を遂げている。現在、リーグ戦も破竹の4連勝。

黒く染まり、白星を掴み取っている。優勝候補最右翼である。

ヒールとなったSHO選手は魅力的だ。

以前から片鱗を見せていた荒々しさと狂気性が全面に出る一方で主人公性が失われた訳でもない。

最初こそネガティブな声もあったが、最近ではそういった声も減ってきた。

これまでを捨てて、新しい自分を手に入れる。

これまでの器の中身を空っぽにしたことで、新しいエッセンスをガンガンに詰めこんでいる状態と言えるだろう。

では、YOH選手はどうか。

ヒールのような分かりやすい変化はない。コスチュームが変わり、新しいムーブが増えた。

だが、明確にこれまでとの違いがあるのかと言われると、非常にここが分かりにくい。

ヒールという遠回りを選択し、最短距離でトップを目指しているSHO選手とは対象的に、YOH選手は変化しない近道を選んでいるようで、遠回りの道を選んでいる。

白と黒。近道と遠回り。2人はどんなに離れても対の存在であり続けるのは間違いない。

現在、新日本プロレスのジュニアは絶対的なベビーフェイスの象徴が不在である。

また、日本人ヒールの象徴も不在である。

高橋ヒロム選手もエル・デスペラード選手も“ダークヒーロー”だ。

近くて遠い彼らとは違う領域でなければ、2人がトップに立つことはできない。

SHO選手がYOH選手を裏切った時、「引退しろや!」と叫んだ。

あの時の言葉の真意はYOHを捨てろという意味だったのではないだろうか。

作られたYOHが足枷になっている。自分と一緒ではその足枷は絶対に外れること無い。

「(YOHは)引退しろや!」

これがあの日の言葉に隠れた真意だとしたら。

小松洋平とSHO。二人の物語はまだ始まったばかりだ。

★2021年11月24日 新着記事★

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