グレート-O-カーンの魅力は“水の心”にあった

グレート-O-カーン!新日本プロレスでベルト初戴冠の予感が漂ってきている。

お世辞もおべっかも、ゴマすりも一切なしで2021年の新日本プロレスで最も飛躍したレスラーはグレート-O-カーン選手だろう。

いや、彼からすればそもそもが凄いのだから、飛躍も何もないという話なのだろうか。

うむ。

そもそも凄かったのは前提。当たり前の話ではある。

ただ、グレート-O-カーン選手の中にあった新しい輝きが次々と目に飛び込んでくるようになったのが、2021年のセルリアンブルーのリングだったように思う。

流れが完璧に変わったのが初エントリーとなった「G1クライマックス31」だ。

勝ち点こそ8点と下から数えた方が早いが、内容については全てがベストバウト級。

以前、“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”内藤哲也選手が「勝った負けた、そんな小さなことでプロレスをやっていない」と語っていたが、勝敗を超えたところにプロレスの価値を置くのであれば、グレート-O-カーン選手が週刊プロレス賞を受賞したのも納得の結果である。

 

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彼の真髄とは何かだったのか?

パワー。ビジュアル、テクニック。その全てが規格外なグレート-O-カーン選手だが、その本質にある最大の魅力は“器用さ”と“自由さ”だった。

「水の心」

武術の心得を持つグレート-O-カーン選手(おそらく習った記憶はなく、いきなりできた状態)は受動的に相手に合わせてスタイルを変えるのではなく、能動的に相手の得意な土俵で状況に合わせながら戦うことができる。

相手のレスラーは驚愕する。自分の得意な土俵で飲み込まれる。昨日までのデータにあったグレート-O-カーンではない、と。

パワフルで豪快。ハイスピードな展開を得意とするレスラーが中軸になってきた中で、中速の試合で魅せることができる。

それがグレート-O-カーン選手が秘めていたのシングルマッチでの実力だった。

プロレスのリングが彼を呼んだ。全てを飲み込む“水の心”と荒々しい“火の心”を持ったレスラーが必要なのだ、と。

カップに注げばカップの形に・・・
ケトルに注げばケトルの形に・・・
状況に合わせていかなる姿にも変わる”水”
あらゆる物を映し、あらゆる物を呑み込む
されど常にその本質は変わる事はない
それが水だよ、隼人君
つまり、怒りからも憎しみからも解き放たれた
”心の自由”という事だ!!

出典:ARMS

 

タッグで魅せた本質

グレート-O-カーン選手が規格外なところはキャリアで勝るはずのアーロン・ヘナーレ選手をリードし、自分が試合を作るクレバーさを兼ね揃えているところだ。

正直に言うと、現在の新日本プロレスで最強のタッグチーム“デンジャラステッカーズ”を粉砕するとは想像もしていなかった。

まだ、時じゃない。特に今回はパートナーがアーロン・ヘナーレ選手である。“アルティメット・ウェポン”として再生し、飛躍が期待されるも「G1クライマックス31」には未エントリー。

新日本プロレスでの試合も半年ほど間が空いていた。コンディション調整とアジャストにも時間を要する。結果が出るのはシリーズ後半戦からではないかと読んでいたのだ。

そんな予想をぶっ飛ばす結果を残したのである。

アーロン・ヘナーレ選手はいい意味で時間を置いたことがポジティブな結果につながっている。

トーア・ヘナーレ時代のファイトから完全な脱却を果たし、ムエタイやMMAでの経験を軸にしたファイトスタイルが定着している。

その特性を完璧に理解しているグレート-O-カーン選手が彼を動かし、全体を指揮を取る。

数百万、数千万の軍を率いた経験がある(はず)だけに、そういった指揮能力にも長けている。

言ってしまえばライダーの固有結界「王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)」を持ちつつ、アーチャー(ギル)の「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」まで持っているような。

そんなイメージだ。

グレート-O-カーン選手にはぜひ、エアという新技を作っていただきたい。

 

ベルト戦線へ名乗り

ここまでのインパクトを残しているグレート-O-カーン選手だが、実はまだ新日本プロレスの宝を一度も手にすることができていない。よくよく考えるとそうなのだ。

「IWGPタッグ王者」に勝利したのは、これから局面を動かす上で重要な鍵になるのは間違いない。

現在、グレート-O-カーン選手とアーロン・ヘナーレ選手のチームは勝ち点6。リーグ2位にマークしている。

この勢いで進むと優勝決定戦も視野圏内。その先にある東京ドームでのタイトル挑戦も現実的な話になってきた。

グレート-O-カーン選手の進軍が新日本プロレスの勢力図を塗り替えるのはまだまだこれからだ。

オーカーン「あぁ!? 別に、余が敗北を味わうなんてことはあり得ない。だが1年前のワータリで、タイチ、貴様、余に反逆をしたな。これが、反逆の罪だ。ザックも一緒だ。『G1』で、マグレで関節がうまく絞まったからといって、勝った気でいるなよ。今日、天井を見上げていたのは、貴様ら2人だ。ここが戦国なら、貴様ら、首が晒し者だ!」

オーカーン「ヤツらが今のチャンピオンか。あぁ!? こんな即席のチームに負けてていいのか? まぁ仕方ないよな。最後に食らった技は、イギリス時代から無敗を続けている、エリミネーターとインペリアルドロップだ。そんなことよりも、この後のメインの勝者で、全勝者が決まるな。とりあえずは、あのふざけたコンビが……まぁ余裕だろうな。ワータリも、タッグのベルトも、支配する」

出典:新日本プロレス

★2021年11月27日 新着記事★

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