YOH対エル・デスペラード!変わりたい男の咆哮

全試合タイトルマッチの意気込みで戦う。

2020年、新日本プロレスジュニアのど真ん中に立ったのは間違いなくエル・デスペラード選手である。

KUSHIDA選手以来、久しぶりの“ジュニア二冠王”となり、「IWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタルダブルタイトルマッチ」へ挑戦。

その後も常にジュニアの中心人物として、タイトル戦線を戦い続けてきた。

この日、ならず者の対角線に立ったのは、“変わらない変化”を求められたのがYOH選手だった。

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア28」ので出しは泥沼の4連敗。

優勝候補の一角と考えいただけに、残念な気持ちと信じられない気持ちが反復横跳びしている感覚。

裏切り“変わった”SHO選手が快進撃を見せている今シリーズ。

“変わらない変化”を続けるYOH選手にとって、エル・デスペラード選手は一番必要な相手だったのかもしれない。

この試合、序盤はじっくりとしたレスリングでスタート。

中盤以降はエル・デスペラード選手の横綱相撲が始まった。

タイチ選手が語る。

「感情がなきゃ結果は付いてこない。俺たちもデスペはダメかと思ったが一つのキッカケでこうなる」

プロレスラーにとって綺麗な技は十分条件である。乱れているよりも美しいに越したことはない。

だが、あくまでも十分条件なのだ。感情が見えない。感情が表現できない。

それが分かっているから自らを鼓舞する。

タイチ選手は続ける。

「コイツはカッコつけようとするからダメなんだ」

レスラーからYOH選手の評価は高い。

棚橋弘至選手はSHO選手よりもYOH選手の方がポテンシャルはあると見ている。

エル・デスペラード選手も何かのキッカケで化けるとインタビューで語っていた。

何かのキッカケでレスラーは変わる。

エル・デスペラード選手はキッカケを掴み変わったレスラーだ。

彼は王者になり全てが変わった。今はもうチャンピオンとして“キッカケ”を与える側に回ったのだ。

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語らないYOH

エル・デスペラード選手を撃破した後のマイクパフォーマンス。これまではいい風吹いた!だったり、キメ台詞を発することが多かったが、この日は咆哮のみ。

YOH選手は今シリーズ、気持ちを言葉で表現することを避けている。

ある意味で何を考えているのか分かりにくくなった。

この日、バックステージコメントもなし。明らかに敢えて語らない道を選んでいる。

饒舌に語るようになった黒く染まった男とどこまで対局にい続けられるか。そんなことを無意識に行っているのかもしれない。

SHO「(※股間を氷で冷やし、前屈みでインタビュースペースまで来ると、床に座り込んで)動物や赤ん坊を見たら、人間っていうのはな、『カワイイ!』って思っちゃうんだよ。でもよぉ、もしその動物や赤ん坊が俺たちより何倍も知能が高かったら、『カワイイ』なんて思わねぇだろうが。むしろ恐怖だ。俺に、俺に勝ち点を譲らなかったファンタズモ、今日のオマエは最高にキューテストだ。

(※立ち上がりながら)クソーッ、俺の『SUPER Jr』。優勝するのは俺だ!」

出典:新日本プロレス公式

YOH選手は言葉で分かりやすく自分の気持ちを伝えることをやめた。

自分に制約を作り、試合に集中し、試合で全てを魅せる。

まだ、YOH選手が完璧に覚醒したという実感はない。ただ、勝っていく中で見つかるものが必ずある。

この日、エル・デスペラード選手に勝ったことで4勝4敗のイーブン。

ゼロに戻ったYOH選手が次に迎え撃つのは“ヒールマスター”金丸義信選手。

“鈴木軍”2連戦を通じて、変化が加速するはずだ。

★2021年12月5日新着記事★

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