エル・デスペラードと高橋ヒロムの東京ドーム

エル・デスペラードと高橋ヒロムの東京ドームについて書きたい。

“黒い太陽”となったならず者ルチャドールは、“新日本プロレスジュニアのカリスマ”にどこまで追いついたのか。

下半期、全く決着がつかなかった2人。はじめてチャンピオンとチャレンジャーが逆になった状況で迎えた東京ドーム。

用意された舞台はセミファイナル。いよいよというべきかまだまだと言うべきか。ただこの2人だからこそセミファイナルに抜擢されたと言っても過言ではないだろう。

本音を言えば、イッテンゴのメインイベントをこの2人に任せてもよかったのではないか。そんな感情を抱くほどに今回のエル・デスペラード選手と高橋ヒロム選手の決着には意味がある。

メインイベントの「IWGP世界ヘビー級選手権試合」は、因縁やストーリー性があまりない。

例えるならば、2017年に初めてオカダ・カズチカ選手とケニー・オメガ選手が「IWGPヘビー級選手権試合」を行ったときのような感じ。

「IWGPインターコンチネンタル選手権試合」内藤哲也選手VS棚橋弘至選手が因縁とストーリー性が抜群な状況に対して、メインは主張こそあれど二人に物語はさほどなかった。

ただ、あの一戦からケニー・オメガ選手への注目度が爆発的に高まり(最初にドカンと来たのは後藤洋央紀選手とのG1クライマックス優勝決定戦)、新日本プロレスのトップへと上り詰める大きな一歩となった。

セミはエモーショナル。メインは今の新日本プロレスを代表する試合。

奇しくも今回の東京ドームは2017年を彷彿とさせるものになった。

エル・デスペラード選手と高橋ヒロム選手。この2人だからできるプロレスでファンの度肝を抜いてほしい。

 

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挑戦者・カリスマ

ここからは年末に行われた前哨戦のバックステージコメントを振り返っていきたい。まずは高橋ヒロム選手から。

ヒロム「(※アゴを押さえながらインタビュースペースに来ると、床に座り込んで)たまんねぇなぁ、あんなパンチぶち込みやがって! アーーーッ! アーーーッ! アーーーッ! アーーーッ! でもなぁ! 最高に楽しみになってきた! ドームでケリつけてやる! オマエと俺じゃ、30分なんて足りねぇか! 60分1本勝負? 果たして足りるかな? 

でもよぉ、デスペラード、勝つのはこの俺だ! IWGPジュニア王座のベルトを巻くのはこの俺だ! (※立ち上がって)俺は、いろんなもんと戦うんだ! でもなぁ、最高の敵は、やっぱりオマエだな。やってて気持ちいいぜぇ。『BEST OF THE SUPER Jr』2連覇の俺に勝てるヤツなんていねぇだろう。明日も楽しみだなぁ! ハハハハハハ!」

出典:新日本プロレス

 

今のチャンピオン

続いてエル・デスペラード選手。勝ちきれないことへ違和感を覚えつつ、今回のタイトルマッチだけは絶対に高橋ヒロムを倒したいとその胸中を明かした。

デスペラード「(※アゴを押さえながら)あー、痛ぇ。クソが。(※しばらく視線を上にやり)強いことは分かってんだよ。でもよぉ、『BEST OF THE SUPER Jr』は終わってんだ。もうな、次のタイトルマッチに流れが行っちまってる以上、ベルト持ってるヤツが一番強えぇんだ、それはアイツも言ってるだろう? ……何で引き分ける。(※しばらく無言で)勝ち切れねぇ。

(※アゴの下にベルトを持ってきて)俺がこれを初戴冠する前の、どうしようもないポンコツ時代、俺が持ってたビジョンっつーのは、ヒロムに勝って戴冠して、……今はリュウ・リーか、ドラゴン・リーで初防衛っちゅーもんを考えてたんだよ。したらどうだ、アイツがケガして、いなくなっちって、ベルトが空位になった。そこで出てきたのがBUSHIとファンタズモ。面白いわけねぇじゃん。そこで勝って、一回コケたけど、それでもよぉ、今現在(ベルトは)もう一回ここにあるんだ。これを持った状態で俺はヒロムに勝ってねぇんだ。まだ俺の時間は止まったまんまだ。俺の時間を進めるためにも、これを持って、アイツに勝って……今、俺は暫定(王者)じゃねぇ、それは先に言っとく。今まで防衛戦やら何やらやってきた人間に敬意を払って、俺は暫定じゃねぇが……(※声を大にして)スッキリしねぇんだ! 

ヒロムに勝ちてぇ。ベルトを持った状態で、ベルトが懸かった試合で、俺はヒロムに勝ちてぇんだ。……明日も前哨戦、もう一個あったな。カード覚えてねぇけどよぉ。んなもんすっ飛ばして1.4まで、さっさと時間が過ぎねぇかな」

出典:新日本プロレス

 

未来のために

改めてになるが、今回の試合のテーマはエル・デスペラード選手が高橋ヒロム選手を超えることがでるのか?という点にある。

2020年の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」では既に差がないことを証明した。後は、大切な場所、大切な試合で想像を超えるハイパフォーマンスを魅せ、勝ち切ること。それができる人だけが“持っている”と言われる。

エル・デスペラード選手が実力や発言力で高橋ヒロム選手に劣っているとはもう思わない。後は、持っているかどうか。ここが勝負の分かれ目だ。

エル・デスペラード選手の怨念にも似た勝利への飢えか。高橋ヒロム選手の大一番に強い勝負強さが勝つか。

新日本プロレスジュニアの頂上決戦まで後12時間を切った。

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