SANADA、新日本プロレス50周年でアクセル全開へ
SANADA、新日本プロレス50周年でアクセル全開へ。
正直、色々と思うところはあった。
2019年に自他共に認めるオカダ・カズチカの“ライバル”へと変貌したSANADA。
近年の実績だけを見ても「ニュージャパンカップ」準優勝、「G1クライマックス」準優勝とシングル戦線でトップの一角を担い続けてきたのは言うまでもない。
ただ、オカダ・カズチカがトップ戦線から離れた2020年以降は今ひとつ波に乗り切れない日々が続いていた。
“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”のトップには内藤哲也がいる。
“制御不能なカリスマ”を抜いてトップに立つのは至難の業であり、実際には無理だとも思われていた。
“キング・オブ・ダークネス”EVILがユニットを離反してでも頂を目指したのは、ユニットメンバーへのジェラシーだけではなく、“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”にいてはトップが取れないという判断もあったに違いない。
事実、オカダ・カズチカのライバルとなったSANADAもトップには立てなかった。
だが、序列は変えられることが分かった。
「元気があれば何でもできる」
そう言わんばかりに新日本プロレスのトップにまで躍り出た“暴れ龍”鷹木信悟である。
新しいタッグパートナーTKGと呼んでいた頃、彼がここまでいくと誰が想像できていただろうか。
「ニュージャパンカップ」、「G1クライマックス」を制すことなくトップにたどり着いた。
確かに色々な巡り合わせがあっての天下取りだったのは間違いない。ただ、それすらも流れに変えて最も大切な試合で勝ったからこそ、鷹木信悟の今がある。
そんな彼を見て、SANADAの胸中にも変化があった。
東京ドームでグレート-O-カーンを破った後、「新日本プロレス50周年、今年、SANADA、攻めます」と語ったのだ。
かつての師匠武藤さん、現チャンピオンのオカダさん、新日本を引っ張ってきた棚橋さん、未来を背負うかもしれない清宮選手、このメインイベントを見て思った。ただそれはありきたりの未来だ。俺がこの上に行くことによって未だ見ぬ世界を与えたい。
— SANADA (@seiyasanada) 2022年1月8日
SANADA待望論
“ライバル”とはユニークな関係だ。
“ライバル”の立場が上がると、自然にその対角線に立つべき“ライバル”にも待望論が起きる。
現在、新日本プロレスで最も強い男は「IWGP世界ヘビー級王座」オカダ・カズチカである。
“ライバル”が新日本プロレスのど真ん中へ返り咲いた今、改めてSANADAに注目が集まるのは2人の関係性があればこそである。
ただし、いきなりオカダ・カズチカの対角線に立つ訳ではない。
このタイミングで棚橋弘至から「IWGP USヘビー級」の挑戦表明を受けたのだ。
「ああ……レスリングやりたいね。誰だ、SANADAとか? こってこての60分フルタイムドローのレスリングやりたいよ」
KENTAとのノーDQマッチを制した棚橋弘至が求めたのはゴリッゴリのレスリング。
棚橋弘至の要求がアッサリ通るところが新日本プロレスのいいところ。
2022年2月19日の「LECクリンぱっ!Presents 新春黄金シリーズ」北海きたえーる大会のメインイベントでタイトルマッチが決定した。
実はこの試合、SANADAにとっても大きな意味を持つタイトルマッチなのだ。
SANADAが浮気?
SANADAは新日本プロレスを主戦場に選んで以降、シングルでは「IWGPヘビー級至上主義」を貫いてきた。
唯一それが破られたのは飯伏幸太との「IWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタルW選手権試合」のみ。
あの時は、「IWGPヘビー級」を狙うと「IWGPインターコンチネンタル」も同時に手に入る状況だったため、二冠戦となったが、今回は違う。
SANADAが純粋に「IWGP USヘビー級王座」へと挑戦するのだ。この意味はあまりにも大きい。
今のオカダ・カズチカを倒す
完全無欠の王者モードに突入したオカダ・カズチカをいきなり倒すのは至難の業だ。
内藤哲也ですら「何かが起こる雪の札幌の魔術」を使わなければ勝つイメージがほぼ湧かない。
であれば一番美味しいのは挑戦者として一蹴される側に回るのではなく“ライバル”として、もう一本のベルトの価値を高めることだろう。
「新日本プロレスの希望になる」と宣言したものの、いつしか発信は少なくなり、一定のポジションに収まってしまっていた。
ご存知の通り、SANADAは既に美味しいポジション手に入れている。
ビジュアルの良さと実力の高さがマッチし、チャンピオンでなくとも十分に高い格を持つ。
クールで実はお茶目なところもある。誰が見てもカッコいい誰もが憧れる場所を既に手に入れている。
だが、トップではない。トップには一度も立てていないのだ。
そして、EVIL、鷹木信悟に先を越された。
“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”のベビー級で「IWGPヘビー級(世界ヘビー級)」を戴冠していないのはSANADAだけになったのだ。
あれだけIWGP一筋を貫いてきたSANADAは届かず、裏切りと勢い(実力)で2人はベルトを手に入れた。
これが悔しくないはずがないだろう。
SANADAにとって2022年は勝負の年となる。
まずはVS棚橋弘至。SANADAの春がはじまろうとしている。
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