新日本プロレスを応援することにおける経験価値

新日本プロレスを応援することにおける経験価値について書きたい。

昨日の「かげきしょうじよ!!」をおススメしたブログで商品価値と経験価値について書いた。

現在のコンテンツは“楽(たの)しい”と“楽(らく)”が混雑しており、徐々に“楽(らく)”なコンテンツがメインストリームになりつつある。

そんな時代の中で、改めて“楽しいコンテンツ側”にある経験価値について考えてみたい。

改めて経験価値とは何か。

2000年代以降、(ある程度)平和な時代に突入すると、モノが溢れかえり、作品や製品、サービスが数え切れないほどに生まれた。

低コストで高品質なモノが生産できるようになると、差別化が非常に難しくなる。

この差別化を生むために経験や体験に価値を生む「コト消費」の考え方が生まれた。

例えば、アーティストのコンサートやライブ。

単純に会場へ足を運び、パフォーマンスに酔いしれるだけが体験ではない。

セットリストを妄想するドキドキ感。

どんな洋服(グッズ)で行くか考えるワクワク感。

同じアーティストを好きな友人と盛り上がる時間。

当日、会場へ足を運ぶ中で、自分と同じアーティストを好きな人がこんなにいるんだ!と驚く気持ち。

グッズ売り場に並んで、売り切れないかな??とソワソワ。

実際のパフォーマンスで胸を熱くし、笑ったり、泣いたり、叫んだりする。

そして、帰り道でこの日のライブを振り返る。楽しかった!と友だちに共有したり、帰り道のお店で花を咲かせたりする。

そして、寝る前に楽しかったなぁとまたあの時間を思い出し、次もまた行きたいなぁと心を満たす。

一つのライブだけでもこれだけの体験がある。

これをプロレスに置き換えてみると...?まぁ、何となく僕の言わんとしていることが伝わるはずだ。

 

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プロレスにおける経験価値

そもそもプロレスは商品価値ではなく、経験価値を売っている。

試合は自分が好きな選手の生き様を披露する場。単純な勝敗ではなく、リングで何を魅せてくれるかにファンは期待している。

「勝った負けた、そんな小さいことでプロレスをしていない」は内藤哲也選手の言葉だが、まさにこの価値観こそプロレスの醍醐味なのである。

では、現在この経験価値を最も提供できている日本のプロレス団体は?と言えば、プロレスリング・ノアだと僕は捉えている。

新日本プロレスとの“対抗戦”後、それはより顕著になった。

そもそも日本人は(こういう括りはよくないかもしれないが)、逆境からの逆転劇が好きだ。そこにドラマがある。

敢えて言うが、“今の”プロレスリング・ノアの物語はサイバーエージェントの買収から始まっている。

※2019年から2020年までの間(サイバーエージェントの買収前夜)、プロレスリング・ノアが緑を卒業すると発表したことを覚えている人は少数派かもしれない

サイバーエージェントの買収後、徹底的なリブランディングと現代的なプロモーション、そして新日本プロレスとの差別化を図ってきた。

その結果、業界2位のイメージを手中に収めることに成功した。

実際、今のプロレスリング・ノアは応援しがいがあると思う。

金剛だけを見ても、覇王選手が離脱したかと思えば、船木誠勝選手が加入。

イケオジすぎるぜ!とタイトルを付けた動画は公開から半日で4万再生を超えている。

業界2位はトップを目指すだけ。失うモノは何もないと言わんばかりにとにかく色々と仕掛ける。

その仕掛けがファンの心を揺さぶり、常に注目するための種となる。

 

ファンの楽しみ方

勢いのある団体を応援している。この経験価値はシンプルだが強い。

例えば、プロレスリング・ノアをはじめて見ました!ハマりました!とツイートすると、色々なリアクションが届くはずだ。

一緒に業界トップを目指そう!と新規のファンを大歓迎する。

個人の自己顕示欲が強い時代。いいね!をもらって嫌な気持ちなる訳がない。

プロレスリング・ノアを応援すると、SNSで満たされた気分になる。この経験価値が強いのだ。

 

新日本プロレスの経験価値

では、新日本プロレスの話題へ。

新日本プロレスの経験価値はヤングライオンシステムであり、スターシステムを採用していないことでのサバイバル感にある。

※スターシステムとは、この人物が将来スターになると確約している座組みを指す

自分が応援している選手がトップを取れるのか取れないのか分からない。ただ、報われないからこその美学も存在する。

「一寸先はハプニング」とはアントニオ猪木さんの言葉だが、何が起きるか分からないドキドキ感があるコンテンツはやはり強い。

ただ、そういった団体の狙いを飛び越えて、プロレスっていいな、楽しいなと思う瞬間がある。

それはプロレス仲間とプロレスについて話している時だ。

いやぁ、凄かったね。この試合ヤバいんすよ。見ましたかあれ!みたいな談義。

自分とは違うハイライトに「なるほど!」と膝を叩く。そんな時間が非常に楽しいのだ。

試合を見て、誰かと試合について話す。プロレスを通じて、生まれるコミュニケーションは本当に面白い。

改めてプロレス好きだなぁと温かい気持ちになる。プロレスを好きでよかったなと思う。

※これはプロレスだけに限った話でもないが

プロレスは長く見ればみるだけ面白くなる。これからもプロレスを通じていい経験をたくさんしたいと思う。

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