知名度が最強の武器となった現代の寂しさ

現代の日本にはビッグマウスで人を惹き付ける人材が極めて少ない。

いや、正確にはビッグマウスでのデメリットが大きいため、そうした発言を避けるようになった傾向があるようにも思える。

Twitterが市民権を得て以降、ちょっとした発言をキッカケに炎上が繰り返されている。

つい昨日もプロゲーマーの方が「170センチ以下の男性は人権がない」と発言したことで、所属チームから契約解除を申し渡されていた。

スポンサーから出資を受けているであろうチームに所属してる場合、こうした発言は許されるものではないと思う。

が...。ちょっと色々と過剰すぎやしないかと思うのだ。

このプロゲーマーの方について僕は名前も顔も存じ上げなかったのだが、170センチ以下の人間が人権がないと文字通りの意味で思ってないことくらい明白だろう。

好みのタイプだったり、私が付き合うんだったり...という意味合いでなければ、相当屈折しているので現在の立場を作ることもできないはずである。

「そんなつもりはなかった」

今はこの気持ちでいっぱいなはず。実際、たった一言の失言でここまで攻められる世の中はいささかやり過ぎな気がしてならない。

このプロゲーマーの方と契約を解除したチームはこのようにコメントを残している。

「当社は、いかなる差別的・侮辱的な行為や言動・SNS等での発言も許されるものではないと認識しており、すべての人にとっての多様性を大切にしております」

多様性を大切にするのであれば、なぜ反省の機会をつくることなくすぐに契約を解除したのか。村からすぐに追い出すことが本当に正しいことなのか。そんなことを考えてしまう。

自分と他人が違うのなんて当たり前。だって、自分はこの世に一人しかいないんだから。

この人は得意なタイプだからよくおしゃべりして、苦手なタイプだから近づかないなんて日常生活でもザラだろう。

侮辱的な行為や言動についても、相手によってどこがスイッチか分からない。極力ネガティブな発言をしないように僕も気を使っているが、愚痴をこぼすこともあるので、それは誰かにとっては侮辱的な言動になっているはずだ。

多様性。これが一番厄介。だって、差別的で攻撃的な人間性(契約解除されたゲーマーの方ではない)だって多様性なのだ。

そこは認めずに聖人だけを評価するって、それは多様性なのかと思うのだ。

今日は本当にプロレスに関係のない話で申し訳ない。ただ、書かずにいられなかった。

 

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知名度が最強の武器となった現代で

SNSが普及して以降、フォロワー数がその人の魅力にカウントされるようになった。

自分が発した内容に対して、どれくらいリアクションが起きるか。このチカラがその人のパワーとなっている。

インターネット普及前と違い、スマホ一台あれば勝負できる。昔は音楽で世の中に投げかけるのも練習が必要だったが、今はポチポチとテキストを打てば、世の中に一石を投じることができる。

そういった意味では、いい世の中になったとは思う。実際は寂しいところもあるけれど。

今、知名度を挙げたり共感を集めたりするには「トレンドの話題」に乗っかるのが一番早い。

みんなが興味のあるものに群がって、自論を述べる。それに共感が集まってバズれば勝ちって感じだ。

ゲーマーの方の1件を見てもそう。叩いている(僕にはそう見える)人たちは正義の鉄槌みたいな感じで気持ちよくメッセージを飛ばしているが、自分が目立ちたいだけなんじゃね?と思うわけだ。

この人は失言した。だから何を言われてもいい。

どーせ実際に目の前に会って話すわけではないのだから、好き勝手に「人権って言葉は軽々しく使うものではない!」なんて、こんな機会でもなければ言わないような正論を振りかざすのだ。

そこにあるのは、自己満足とフォロワー数を稼ぎたい、注目を集めたいという気持ち(中には本当に腹を立てた方もいると思うが、そういう方は寛容性や失言した経緯、意図を読み取って「ふーん」となる視点を持ってもいいかもしれない。感情は誰かに支配されるものでもないので、それはそれで自由だけれど)。

この人が悪いんだから、このネタを利用しよう。自分への注目を集めよう。

これは、そういった行動が後々のお金に直結する社会になったことが生んだ歪だ。

 

出る杭をどうするのか?

改めてになるが。僕が今回の炎上の1件で驚いたのは、速攻で契約解除をしたチームだったりする。

反省させて教育します。「うちのメンバーが申し訳ございませんでした」と守ってくれないのだ。

いや、実際にどんな契約だったのかも、どんな関係性だったのかも全く知らないのでなんとも言えない。もともと問題行動がある方だったのかもしれないし、チーム側がアッサリとクビを切ったのも理由があるのかもしれない。そこは全く知らないので、お前は何も知らないんだ!と言われればその通りだ。

ただ、守ってくれる人がいない。社会は組織は自分を守ってくれない時代になったのだとも思う。言い訳すらできない。すぐに拡散されて、それまで自分を知らなかった全然違う業界の人々が敵になる。これはかなりキツイ。

自分の身は自分で守るしか無い。この境地に達するしかないのだが、それって少し寂しくないか?と思う。

小学校時代。失言した子をボロカスに言って泣かせてしまった記憶がある。正義感ゆえの行動だったが、泣かせてしまった自分が怒られた。

その時は理解できなかったが、大人になった今は理解できる。

多様性と同じくらい寛容性を意識したほうがいいのではないかと思いつつ、今日は筆を置きたい。明日はプロレスの話を書きます。

・スターダムがとんでもないことになっていたので少し書く

・本当のプロレスファンとは何かについて考えみる

・棚橋弘至がKENTAとのノーDQマッチで考えていたこと

・新日本プロレスを応援することにおける経験価値

・鷹木信悟のテーマ作りに人生で大切なものを学ぶ

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